JAXA 天文衛星“ひとみ”運用断念で300億損失「科学の失敗ではなく人為ミス」

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JAXAが天文衛星“ひとみ”の運用を断念することを発表。その原因が、先端科学における仕方のない失敗ではなく、仕事上の人為ミスだったことが明らかとなり話題となっています。

人為的なミスなどにより、電力供給に不可欠な太陽電池パネルを喪失

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月28日、通信が途絶したエックス線天文衛星「ひとみ」の運用を断念すると発表しました。人為的なミスなどの複合要因で異常な回転が発生し、電力供給に不可欠な太陽電池パネルを喪失したと推定。復旧は困難だと判断しました。これにより、ブラックホールなどの観測、宇宙の成り立ちや進化の謎の解明に挑む国際計画は白紙となりました。

ひとみはJAXAが米航空宇宙局(NASA)などと共同で開発した最新鋭のエックス線天文衛星。日本側の開発費は310億円とされています。

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地上で電波を正常に受信できない状態が続いていた

ひとみは2月にH2Aロケットで打ち上げられましたが、3月26日より、地上で電波を正常に受信できない状態が続いていたといいます。これまでに10個以上の破片に分裂したことが判明しているとのこと。

ひとみは3月26日、姿勢制御系ソフトの誤作動で機体が回転を開始。地上から姿勢を修正する指令信号を送ろうとしたそうですが、人為的ミスで誤った信号を発信。ミス防止システムも機能せず、回転速度は逆に上昇、翼のように伸びている太陽電池パネルが遠心力で全て根元から脱落したと推定しました。

JAXAは6月15日、管理が行き届いていなかったとして、奥村直樹理事長、遠藤守副理事長、常田佐久理事の3人を同日付で厳重注意処分にすると発表しています。

300億円の損失につながった人為ミスに対して厳しい声

「怪我を恐れる人は大工にはなれない。失敗を恐れる人は科学者にはなれない」という言葉もあるように、先端科学の失敗は責められるべきではないとしつつも、今回のミスはそれ以前の仕事の範疇における初歩的なミスだという指摘の声が挙がっています。

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また、千葉工業大学惑星探査研究センターの松井孝典所長は、「今回の失敗の原因が、プログラミングのミスということであれば、極めて初歩的なミスであり問題はかなり深刻だ」と述べています。

防げる事故であったのであれば、損失額もはかりしれないものがありますし、問題視されても仕方がありません。また、本来であれば5月頃からスタートする予定だったとされる宇宙の謎の解明を目的とした国際計画が頓挫してしまったことが残念です。ミスの代償は大きいですが、今回の件を今後に活かしてほしいですね。



出典:www.jaxa.jp / www.sankei.com / www.jarna.jp

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