出典:twitter.com
1時間に100mmの降水量を「お相撲さん」に例えて伝える表現がTwitterで話題となっているのでご紹介します。
話題のツイートを投稿したのは、荒木健太郎@arakencloudさん。雲研究者・気象庁気象研究所研究官であり、防災・減災に貢献することを目的とし、豪雨・豪雪・竜巻などをもたらす雲の仕組み、雲の物理学の研究をされている方です。
こちらがそのツイート。
集中豪雨の危険性は雨量の数字だけだとなかなかイメージしにくい.ので,私はよく「1時間100ミリの雨」を重さに換算し,「100キロの力士が1平方メートルあたり1時間にひとり落ちてくる」と解説してます.1時間に150ミリは,極めて危険. pic.twitter.com/sxh9FrSmlC
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2016年6月20日
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集中豪雨を表す際には雨量だけだとイメージしにくいとし、「1時間100ミリの雨」を重さに換算。「100キロの力士が1平方メートルあたり1時間にひとり落ちてくる」と解説しているそうです。
いかに、その危険性を分かりやすく伝えるかというところで、力士に例えるとはユニークですね。※ただ、幕内平均体重が160キロ前後とも言われていますので、100キロだと軽い部類の力士となるでしょうか。
降水量を「ミリ」で表すのはなぜか?
降水量は、降った雨がどこにも流れ去らずにそのまま溜まった場合の水の深さで、ミリメートルで表しています。例えば、「1時間で100ミリの降水量」は降った雨がそのままたまった場合、1時間で雨が水深10センチとなるということです。1平方メートルに100ミリの雨が降った場合、水の量は100リットル(重さにして約100キロ)になります。
ちなみに、気象庁では雨の強さを分かりやすく伝えるために、「やや強い雨」、「強い雨」、「激しい雨」、「非常に激しい雨」、「猛烈な雨」の5段階に分類しているといいます。例えば「激しい雨」とは1時間に30ミリ以上50ミリ未満の雨であり、バケツをひっくり返したように降るイメージ、「猛烈な雨」とは、1時間に80ミリ以上の雨で息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずるイメージとしています。
このことからも、1時間に100ミリの降水量が、いかに激しいかということが分かります。
(力士で例えた表現に対して寄せられていた声)
@arakencloud 豪雨の危険性は、①雨は低い方へ流れること、②現代では建物や舗装部分が多いこと、③排水能力に限界があることでしょうか。つまりは力士一人分しか通れない通路に力士数百人が押し寄せ・・・(以下略
— やまさん (@yamasanzby) 2016年6月21日
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@arakencloud 身を切り刻まれた力士の肉片がボトボトと1時間かけて1人分ずつ落ちてくると思うと気が狂いそうなほど恐ろしいです。
— ξ0 (@xi_particle) 2016年6月21日
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@arakencloud @shou_sheaux 言われてみれば当然だけど、言われるまで全然考えても見なかった例えだ。うん、これはわかりやすいし、そして怖い
— Maikee・石原(機械設計技術屋) (@Maikee) 2016年6月20日
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@arakencloud う、う~ん ... 1時間おきに、ドスン! って言うのも実際のところ変な話だとは思うけれど、危険性や怖さは笑っちゃうけど よく判る。 w
— くりchara (@kimoto_sami) 2016年6月20日
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一方でこのような意見も散見されました。
@arakencloud わかりにくい。と言うより現象が全く違うので意味が無いような気がします。豪雨や台風の時にパトロールや緊急作業をした身としては違和感があります。笑いを取りたいのであればOK!
— kiland (@landscape_iwa) 2016年6月20日
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@arakencloud 重さだけならイメージはしやすいですね。力士並の水が降っていることがどういうことか考えるきっかけにはなるかと。
でも、実際は一時間分が定期的にドスン、というわけではないし…土砂崩れなどの危険を訴えたいなら、落ちてくるのが水だってことが重要なのでは?— 日明聖 (@akira02tachi) 2016年6月21日
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確かに、1時間に1回ドスンッ!と降ってくるわけではないので、分かりやすいとするか分かりにくいとするか…受け取り方は人それぞれですね。いずれにせよ、1時間に100ミリの雨が、いかに激しい雨であるかは理解できました。
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