侍が出る作品で、よく耳にする言葉はありませんか。
あの言葉ですが、じつは漢字であらわすことができるのをご存じでしょうか。

今回ご紹介する「忝い」が、その言葉ですよ。

(1)「忝い」の読み方

現代での作品では、聞くことはほとんどない「忝い」という言葉。
たまにアニメで聞くこともありますが、どんな言葉が想像できるでしょうか。

ヒントは「か」から始まり、6文字であらわす言葉です。
正解は「かたじけない」です。

これは「聞いたことがある!」と思った方も多い言葉ではないでしょうか。
なにかしてもらったときに、申し訳なさそうに「かたじけない」と言うイメージがありますね。

「かたじけない」は、ただの昔言葉ではないのです。
(『広辞苑』より)

(2)「忝い」はどういう意味?

「忝い」には、3つの意味があります。
「恥ずかしい。面目ない。」

過分の恩恵や好意を受けて「身にしみてありがたい」
尊貴さが損なわれるようで「もったいない。恐れ多い」という意味です。

侍と聞けば、たくましく生きるさまというイメージを持っている方も多いはず。
誰かに看病されたり、弱い一面を見られたりするのはプライドを恥じているのでしょう。

まさに、この言葉は侍のためにありますね。
しかし、忝いにはもうひとつ漢字があります。

それが「辱い」という漢字ですが、「忝い」とは違う意味とのこと。
「かたじけない」の意味を区別すれば、「忝い」は「恥ずかしい。面目ない」という意味に。

「辱い」は「身にしみてありがたい」「もったいない。恐れ多い」という意味です。
話すうえでは気にしなくてもいいですが、漢字で書く際は気をつけましょう。
(『広辞苑』より)

(3)「忝い」はじつは違う言葉だった

恥ずかしいやありがたい、恐れ多いという意味で使う「忝い」。
もともとは、このような意味ではなかったそうです。

「かたじけない」は、元来、容貌の醜い意味をあらわす言葉であったらしいです。
なぜそのような意味だったのかは、新訳華厳経音義私記にある「醜陋下猥也。謂容貌猥悪也。猥可多自気奈之。」よりきています。

そこから転じて、相手に対して申し訳ない感情の「かたじけない」が生まれたそうです。
ほかにも説はあるようなのですが、どれが正しいとは言い切れません。
(『広辞苑』より)

相手に恐縮する意味として使われる「忝い」。
醜いという意味があったことには、驚きだったのではないでしょうか。

じつは「ありがたい」の丁寧語でもあるので、日常で使うのも悪くありませんよ。

(恋愛jp編集部)

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