金色の毛を持つ「ゴールデンターキン」はどんな生き物?ウシの仲間に見えるけど違うんです!!

世界には、神話のような物語に出てくるような生き物が実在することがあります。
ゴールデンターキンは、その代表と言えるかもしれません。
なぜなら、神話などに出てくるような金色の毛を持つ美しい姿をした生き物だからです!!

パンダやキンシコウとならんで「中国三大珍獣」としけ名前があげられるゴールデンターキンについて解説するとともに、日本で飼育されている動物園を今回ご紹介します。

ゴールデンターキンの生息域と生態

 

ゴールデンターキンは、世界に4種類いるターキンの仲間の一種になります。
このターキンというのは、中国やチベット、ブータンそしてミャンマー北部などに生息している生き物です。

ゴールデンターキンの生息域

中国の中央部「陝西省(せんせいしょう)」と中央部から北部にかけて広がる「甘粛省(かんしゅくしょう)」の山岳地帯にゴールデンターキンは分布しています。
標高2,000~3,000mの高所にある岩山や、谷間にある森林に生息しています。

ゴールデンターキンの生態

ゴールデンターキンは、ヤギ亜科に属するヤギの仲間です。
その体は大きく、成獣のオスは体長が1.5m~2m。体重は最大で350kgにもなり、一見ウシの仲間と思える体格をしています。

通常はオス1頭に対してメス数頭の群れを作って暮らしています。

春になると涼しい山岳地帯の高所へ、冬は少しでも温かい低地の森林へと移動するために大規模な群れを作ります。
特に春先には300頭にもなる大きな群れを作り、標高4,000m以上ある山々を移動します。

ゴールデンターキンの角

 

ゴールデンターキンの頭部の中心からは雌雄ともに湾曲した大きな角が生えています。黒みがかったその角は60cm以上、最大で90cmまで大きくなります。

ゴールデンターキンの食性

ゴールデンターキンは植物ならば何でも食べ、木の葉や草、芽さらには硬い樹の皮さえも食事の対象になります。

岩の上も身軽に移動して危険から退避

ゴールデンターキンは大きな体をしているため、それほど動きが早いようには見えません。
しかし、危険を察知すると岩の上を飛んで逃げたり、移動することができます。
これは、ヤギの特性ともいえる割れた蹄が一役買っており、岩山でも移動がしやすいのだとか。

ゴールデンターキンの金色の毛

 

金色の毛

ゴールデンターキンは、名前のように金色に見えるオレンジがかった黄色もしくは金白色の毛をしています。
防寒性に優れた長い毛をしていますが、夏になると毛替わりをします。

メスの場合は長い毛の内側にふわふわの毛が生えています。
オスの場合、幼獣にはふわふわの毛が生えていますが、成長すると毛質が変わりふわふわの毛が生えなくなります。

金色の毛は簡単には見ることのできない?

ゴールデンターキンは、皮膚から油分を分泌します。
水をはじき返すこの油分は霧や雨などの水分が肌に当たり体が冷えてしまわないように保護する効果があります。
この油分のある分泌液は茶色をしているため、ゴールデンターキンは茶色に見えることもあります。
しかし、水に当たるとこの茶色い色素が流されて油分だけが残るので再び金色の姿を見ることができるようになります。

とはいえ、水に当たらなければ茶色いままですので、晴れの日が続いた場合はゴールデンターキンが金色に見える姿を見ることはできないのです。

日本の動物園にいるゴールデンターキン

 

元々ゴールデンターキンは生息数が少なく、分布域も狭いこともあって、現在では絶滅危惧種として保護されています。
そのため希少な生き物ですが、現在日本の動物園でも飼育されているためその姿を見ることができます。

多摩動物公園

東京都日野市にある多摩動物公園では、ゴールデンターキンが飼育されています。

よこはま動物園ズーラシア

横浜市立よこはま動物園・ズーラシアでもまた、ゴールデンターキンが飼育されています。

アドベンチャーワールド

西日本で唯一、ゴールデンターキンが飼育されている動物園がアドベンチャーワールドです。

まとめ

ゴールデンターキンは、神話に出てくるような美しい金色の毛をしたシカの仲間です。
体も大きいのでウシの仲間と勘違いされることもあるようです。
このゴールデンターキン、標高4,000m以上の山さえ移動するという優れた運動神経の持ち主でもあります。

中国三大珍獣にあげられることもあるこちらの生き物は、日本国内でも一部動物園で飼育されていますよ。

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