
船を一艘二艘、もしくは一隻二隻と数えたり・・・その数え方が曖昧になっている人は多いかと思います。厳密に数え方のルールがあるわけではないため、それがより曖昧にさせてしまっているような気がします。
船は形状も大きさもそれぞれ違うので、それによって数え方も違います。実は「艘(そう)」や「隻(せき)」の他にも数え方があるんですよ!
今回はそんな船の数え方をご紹介するので、ぜひとも正しい数え方をマスターしてくださいね。
船の数え方のルール
船の数え方には実のところ厳密なルールはありません。ただ、なんとなくの大きさや高さ、形状や用途で分け方が存在しているのは事実です。
大型船は一隻二隻と数える一方で、小型船は一艘二艘と数えることが多いですよね。
このように船の特徴を捉えて数えるというのが一般的となっています。しかし、その逆もあるので注意が必要です。厳密なルールがないからこそ、より船の特徴を捉えた表現を使いたいところですね。
船の数え方はたくさん!
船の数え方はとてもたくさんあります。数字の後ろにある単位は助数詞と呼ぶのですが、船にはそれらの助数詞がたくさんあるのです。
多いのは艘や隻ですが、その他にも数多くあるので、ここからそれらをまとめてご紹介します。
有名なのは、艘(そう)や隻(せき)
・艘(そう)
・隻(せき)
艘は小さい船で隻は大きい船に使われることが多いですが、厳密にどちらを使うのが正しいということはありません。
分類としては帆掛け船や和船などの小型船は一艘二艘と数えて、貨物船やタンカーなどの大型船は一隻二隻と数える場合が多いです。
大きさや高さによって数え方が違ってくると理解しておけば、相手にも艘や隻で十分に通じると思います。一般的な船は一艘二艘や一隻二隻で理解してもらえるので、この数え方だけでも知っておくと便利です。
競う船は、艇(てい)
ボートやヨットなど小型船の中でもさらに小さい船を数える際には一艇二艇と数えることが多いですね。これらは主に競艇など競う船で使われる単位となっており、スポーツなどに使われる船の多くは艇で数えます。
ちなみに、水上バイクなども艇と数えることが多いです。リゾート地でマリンアクティビティをする方はイメージしやすいと思います。
軍艦に使う、艦(かん)
軍艦や駆逐艦、航空母艦などの船は、基本的に一艦二艦と数えます。
「艦」という言葉自体に「いくさぶね」という意味があるため、主に軍事用の船の多くが艦で数えられます。大小に関わらず艦という単位を用いることもあるのですが、基本的には軍艦を数える際の単位になります。
杯や盃が使われることも
漁で使われる船においては杯や盃が使われることもあります。ただ、これは一般的な数え方ではなく、いわゆる業界用語のような使われ方をしています。
なお、船という言葉自体に「液体を入れておくもの」という意味があることから、杯や盃が使われるようになったのではないかという説が流れるようになったそうです。
船をそのまま使う場合も多い
船舶免許の試験などでは「船(せん)」が使われます。名前が明確にわかっている場合や名前がとても重要な場合は、伝え方の一種として船という単位を用いることもあります。
船舶試験などの問題文では「2船の間を航行するばあい・・・」等、船とう単位が使われています。
普段はあまり使わない数え方も!
船は主に艘や隻や船などで数えることが多いですが、あまり一般的ではない数え方も存在します。
それらは常用外ということでほとんど耳にすることはありませんが、それでも業界関係者の間では使われているものもありますね。普通に生活している分には使わないですが、普段から船を使う仕事をしている人などは知っておくべきですね。
マイナーな船の数え方としては「葉・本・枚・台・床・帆」などがあります。葉は主に小舟などを数える際に使われることが多く、本は丸太船などで使い、枚や台や床は筏(いかだ)に用いることが多いです。帆は帆掛け船が帆を張った状態を表す際に使います。
それぞれ見た目に準じた助数詞が使われているので、漢字からイメージしてみるとわかりやすいかもしれません。これらの数え方もマスターしておけば、大抵の船を分類しつつ数えていくこともできて便利です。
まとめ
船の数え方と聞いて、真っ先に頭に浮かぶものといえば一艘二艘や一隻二隻ですよね。しかし、船はデザインがそれぞれ違っていて、規模もまた違います。
そうなると数え方もまた変わってくるため、正しい数え方を知っておきたいところです。それぞれの船ごとに数えられるようになっておくと、いつか役立つ日が来るかもしれませんね。