とあるインドの企業が、環境にやさしい“食べられる!?ビニール袋”を開発して話題となっているのでご紹介します!
食べられるビニール袋を開発したのは、「EnviGreen」というインドのスタートアップ企業。ビニール袋は、オーガニックで100%生分解性であることが特長だそうです。
こちらが「EnviGreen」の創始者・Ashwath Hedgeさん。写真の右に見える容器に入っているものがビニール袋の原料。
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4年間にわたって実験を繰り返した
Hedgeさんはあらゆる材料を研究し、実に4年間をかけて実験を繰り返してきたといいます。そして、ジャガイモやタピオカ、トウモロコシ、バナナ、植物油、天然澱粉質、花油など12種類の材料をベースとし、見た目がポリエチレン製ビニール袋そのもののビニール袋を作ることに成功したそうです。
生の状態のさまざまな材料を液化。その後、6つのステップを経てビニール袋になるとのことですが、その製法に関しては社外秘とのこと。
お湯につければ、15秒程度で分解されて無くなる
そして、このビニール袋にはさまざまなメリットがあります。例えば、沸騰したお湯につければ15秒程度で分解されて無くなり、処分する手間が省けます(水の中でも24時間以内には分解)。また、生分解性であるため、廃棄後180日以内には自然に帰ります。
コスト面で見ると、さまざまな材料を使用していることもあり、通常のビニール袋よりもかかるそうですが、これだけのメリットがあれば利用価値も高そうです。
化学物質は不使用
このビニール袋には、化学物質が一切使われていないそうです。プリントに使われているインクも自然素材であるがゆえに、“食べられる”といいます。
ビニール袋を燃やした時にも有害な物質がないことが確認されたこともあり、インドのカルナータカ州の州立汚染管理委員会は商用にこのビニール袋を使用することを認めたそうです。現在、毎月1000トンほど生産されており、一部の小売りチェーンでは利用されているとのこと。
インドは大気汚染問題も深刻ですが、増大するゴミ問題も深刻。そうしたゴミ問題を解決するための施策として、スーパーなどのビニール袋の所持・使用などに対して罰金(19万円が限度)が課せられるそうです。
環境にやさしい、食べられるビニール袋に対する期待はますます高まりそうです。