
小説家の高橋源一郎さんがTwitterで明かした、麻布十番に住んでいた頃の焼鳥屋でのエピソードが話題になっています。
そのお店に偶然居合わせていた、とある男性の粋な計らいに多くの人が感動の渦に巻き込まれているのです。
目次
焼鳥屋にできていた長い行列
高橋さんが当時の様子をこちらのツイートで綴っています。ぜひ最後までご覧ください。
まだ麻布十番に住んでいた頃のことだ。そこには「あべちゃん」という有名な焼鳥屋があって、まだ保育園に通っていたうちの子どもたちの大好物だった。その日も妻が子どもたちを連れて買いに行った。ところが、店内が混雑していたらしく、持ち帰りの客の長い列ができた。
— 高橋源一郎 (@takagengen) April 5, 2020
ジレた子どもたちが、妻が気づかぬうちに列をはずれて店の中に入りつい大声を出した。座っていた客のひとりが怒ることもなく「どうしたの?」と訊ねた。子どもは「いつまでたってももらえない」といった。「そうか」とその人はいった。すぐに、持ち帰りの客の列が動きはじめた。
— 高橋源一郎 (@takagengen) April 5, 2020
どうやら、その客が、自分たちの分を譲って持ち帰りの客を優先するよういってくださったらしい。お金を払おうとすると、店の人から「いりません。もう払っていただいてます」。その客が、列に並んだ人全員の焼鳥代を払っていたのである。その客は志村けんさんだった。R.I.P.
— 高橋源一郎 (@takagengen) April 5, 2020
高橋さんの奥様が、お子さんを連れて焼鳥屋に行ったはいいものの、お店が混んでいて長い行列ができていたとのこと。
長いこと待たされ、ジレてしまったお子さんがお店の中で大きな声を出すと、なんと話しかけてきたのは志村けんさんだったのです!
その後、志村さんは自分たちの分を後回しにして、並んでいた持ち帰りのお客さんを優先するようお店側に話していたといい、さらには全員分の焼鳥代を払ってくれていたようです。
志村さんの心の広さ、やさしさが伝わってきますし、本当に粋な方だったんだなと改めて思わされるエピソードですよね。
本当に惜しまれます
そんな高橋さんのエピソードにTwitterでは、「こういう話をひけらかさないとこがまた・・・」といった声や、「本当に惜しまれます」と改めて志村さんを惜しむ声などが寄せられていました。
・こういう話をひけらかさないとこがまたカッコいい。改めて悲しい。
・こんな優しく、大きな心を持った人はなかなかいない。志村さんをずっと忘れないようにしよう。少しでも近づけるように私も頑張る。
・こういう話がポロポロ聞こえてくる。シャイで優しくて気配りできて後輩の面倒見のいい、へんなおじさん。そりゃ故人を悪く言う人はいないけど、作り話をして持ち上げる人もいないわけで、ホント志村けんは志村けんだったんだなって思う。
・めちゃくちゃ「男前」の話ですね。お亡くなりになったのが、本当に惜しまれます。こういったエピソードは山ほどおありなのでしょう。残念でなりません。
志村さんの人柄がにじみ出ているエピソードですし、こうした話を耳にするたびに、改めて残念な気持ちになりますし、志村さんを失ってしまった喪失感にかられますよね。
志村さんのことを忘れずに、少しでも近づけるように・・・といった声もありますが、本当にそう思います。人に対するやさしさといい、常に謙虚な姿勢といい、人間として学ぶべきところがとても多いです。
今後も多くのファンの心の中で生き続け、そして語り継がれていくのだと思います。
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出典:Twitter(@takagengen)