ラクダのこぶの中身を知ってる?砂漠で生きられる凄い動物!

ラクダと言えば、背中にある「こぶ」が特徴的ですよね。そのこぶの中身は何なのか知っていますか?

先に結論を言ってしまうと、ラクダのこぶには「脂肪」が入っているんです。

ラクダにはこぶがあるから、過酷な環境下である砂漠でも生きられるんですよ。今回はそんなラクダの秘密に迫ってみましょう!

ラクダとは?

ラクダといえば砂漠にいるイメージが強いですよね。

ラクダは哺乳類ウシ目・ラクダ科・ラクダ属の動物で、砂漠など乾燥地帯に最も適した家畜です。

全3種

ラクダは1つのコブを持った「ヒトコブラクダ」と、2つのコブを持った「フタコブラクダ」がいます。

ヒトコブラクダは西アジア原産で、フタコブラクダは中央アジア原産。

そしてフタコブラクダの中に野生種と家畜種の2種類がいるので、全部で3種類のラクダが現存していますよ。

ちなみに世界でラクダは約1,400万頭生息しており、そのうち90%はヒトコブラクダで、フタコブラクダは10%程度しかいないのです。

特徴

ラクダは乾燥地帯で飼育される家畜の一種で、羊、ヤギ、牛など他の家畜と組み合わせて飼育されるのが一般的です。

しかし、ラクダとヤギ、牛を同じ群れで放牧させると食べ物をめぐって争いを起こしやすいため、ラクダの群れは他の動物とは分けて放牧させます。

また、ラクダの雄は6歳にならないと交尾ができず、発情期は年に1回しかありません。そのため繁殖が遅く、増やすのは難しいといわれています。

ただ寿命は他の家畜と比べても約30年と長く、乾燥に強いので干ばつが起こっても他の家畜に比べてダメージを受けにくいです。

ラクダは備蓄として、長期の資産形成のために飼育されることが多いです。

生息域

ラクダは砂漠のように乾燥した環境に適応しているため、主に砂漠地帯に多く生息しています。

唯一の野生種であるフタコブラクダの野生種は、中国北西部及びモンゴルに1,000頭ほどが生息しています。

家畜種に関してはより広い地域で生息しており、主に中央・西アジアに生息しています。

ヒトコブラクダについてはほぼ全数が家畜として生息しており、その生息域はアフリカ・アジア・オーストラリアに生息していますが、一部野生化したラクダ(特にオーストラリア)が問題になっています。

湿潤環境には弱く、湿潤環境に多く発生する疫病に対しての抵抗力を持っていません。また、脚が湿地帯を移動するようにできていないため、脚を傷めてしまうのです。

ラクダのこぶ

らくだの特徴と言えば、背中にある大きなこぶですよね。ここからは、ラクダのこぶの中についてご紹介します。

こぶの中身

ラクダのこぶの中身は「脂肪」です。

その量は40~50kgにも及び、エネルギーを蓄えるだけではなく、断熱材として働きます。

汗をほとんどかかないラクダはこの背中の脂肪を断熱材代わりに使い、日射によって上昇しすぎる体温を防ぎます。

ラクダの皮下脂肪はほとんど背中に集中したような構造になっているのです。

水が入っているという噂

ラクダのこぶは貯水タンクで、ここに水が蓄えられているから砂漠でも生きることができるという話を聞いたことがある人もいるでしょう。

しかしこの噂は迷信であり、実際こぶに水は入っていません。

砂漠でのラクダはすごい!

ラクダは過酷な環境下である砂漠で生きることができます。それはラクダの体には、様々な秘密があるからなんです。

この項目では砂漠で生活できるラクダの生態についてまとめてみましょう。

一気に飲める水の量が凄い!

砂漠には水がほとんど存在しません。そのためオアシスを見つけられないと、何日も水を飲めないという場合が多いのです。

しかし、そんな砂漠地帯でもラクダは生きていくことができるのはなぜでしょうか?それは、一気に飲める水の量が多いからなのです。

なんと、ラクダは一度に70~80リットルもの水を飲むことができます。すごい量ですよね。

本気を出せば120~130リットルを飲むことができる一気飲みの天才なんです。

しかも血中に水分貯蔵

一気に飲んだ水を体内に蓄えることができます。ラクダは大量の水分をこぶではなく、血液の中に蓄えているのです。

何日も水を飲まなくても、血液に貯め込んでいる水を吸収することで生きています。

また、ラクダはできるだけ水分を体外に出さないために、尿の濃度が非常に濃くなっています。

1週間飲まず食わずでも平気

背中のこぶには良質な脂肪がたくさん蓄えられているので、食糧がない時にはこぶに貯めてある脂肪をエネルギーに変換して生活しています。

草が1本も生えていない砂漠であっても、1週間程度であれば飲まず食わずでも生き続けられるのです。

長期間食事を取らない状態が続くと、背中のこぶは徐々に小さくなっていくそうですよ。

体温調節が凄い!

ラクダの体温は34~40度で、かなりの幅で体温調節が可能です。

水を補給しづらい環境では体温を上げることで体内の水分を逃さないようにします。また、体温は変動しても、脳内の温度は常に一定に保たれているんですよ。

鼻が凄い!

ラクダは鼻の穴を閉じることができます。

鼻の穴を閉じることで、砂漠の砂が鼻の中に入らないようにしたり、呼吸をすることで鼻から外に出る水蒸気の量を抑え、体内に水分を保ったりします。

ラクダは足が速い!

ラクダはゆっくり歩くイメージが強く、鈍そうに思われますが、実は足がとても速いんです。

なんと、最高時速65㎞くらいで走ることができます。自動車並みの速さで走れるとは驚きですよね。

競馬じゃなくて競駝

アラビア半島やオーストラリアでは競馬ではなく、ラクダレースが行われています。

ラクダレースは「競駝(けいだ)」と呼ばれており、コースは10km程度の砂漠コースを周回して順位を競います。

ラクダはスタミナもスピードも兼ね備えたアスリートなんですよ。

まとめ

ラクダの背中にはこぶがあります。このこぶには水分ではなく「脂肪」が蓄えられており、食べることができない場合にはこぶに蓄えた脂肪をエネルギーにして生きていきます。

またラクダは一度に大量の水を飲むことができ、体内では血液中に水分をため込むことで水分が少ない砂漠でも生活することができます。

このようにラクダは砂漠で生きていけるように、他の動物とは異なる特徴をたくさん持っているんです。

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