「該当」と「当該」は、文字の前後を入れ替えただけだけど、意味は大きく変わるから気を付けて!

「該当」と「当該」、その表記はとても似ています。
なぜなら前後の漢字を入れ替えただけなのですから。
しかし、両者の意味合いは大きく異なります。

そこでここでは、「該当」「当該」の違いについて見ていきましょう。
また、他にもある、漢字の前後を入れ替えたことで意味が変わる言葉についてもご紹介します。

「該当」とは

まずは「該当」という言葉について見ていきましょう。

「該当」の意味

「該当(がいとう)」とは、ある条件や資格に当てはまることをあらわす語句です。
適していることや合うこと、ぴったりなことをあらわすニュアンスとして用いられます。

「該当」の用い方

「該当」は、名詞としても動詞としても使えます。
例えば「該当物件」という言葉であれば「何かの条件にあてはまる物件」という名詞の一部として使用されます。

「該当する項目」「該当する人間」といった表現の場合は、動詞として使用することもできます。

「当該」とは

次に「当該」がどのような言葉なのか見ていきましょう。

「当該」の意味

「当該(とうがい)」は、話題になっている事柄に関係があることを指します。

「その」や「それ」をかしこまった表現ともいえます。
口頭なら「その項目」と表現するところを、書面などで「当該項目」とかたい表現に改める際などに使用されます。

「当該」の用い方

「当該」は、原則として名詞と合わせて使う言葉となります。
「その物件」を「当該物件」と表現するように『当該+名詞』を組み合わせて使用します。

漢字の前後を入れ替えるだけで大きく意味が変わる言葉は他にも!

「該当」「当該」のように、前後を入れ替えるだけで大きく意味が変わってしまう言葉はたくさんあります。
ここからはそれらの一部をご紹介します。

「対応」と「応対」

「対応」は、相手の要求や状況に合わせて適切に対処するところまでを含んだ言葉です。
一方で「応対」は、相手の言葉に返事するだけというニュアンスもあります。

「対応」は、人以外にも使える言葉となりますが、「応対」は人にしか使えない言葉となります。

「階段」と「段階」

「階段」は、建物に設置されている段差のある通路のことです。
それに対して「段階」は、物事が進んでいく過程における特定のまとまりを意味します。

「潮風」と「風潮」

「潮風」は、海から吹く塩気を含んだ風のことです。
しかし、前後の漢字を入れ替えると意味は大きく変化します。

「風潮」は、時代の推移に伴って変わる、その時その時の世間のありさまのことをあらわしています。

「分野」と「野分」

「分野」は、物事をある基準で分けたそれぞれの範囲のことです。

「野分」は、野の草を分けて吹き抜ける風のことを意味します。
かつては、広く秋から冬にかけて吹く強い風や嵐の意味で用いられ、暴風などを伴う台風と思われる天候についても用いられてきました。。

「まとめ」

「該当」と「当該」は、表記こそ似ているものの、意味合いは異なる語句です。
「該当」が当てはまるの意味合いで用いられるのに対し、「当該」は『その・それ』をかしこまった表現をする書面などで用いられる語句となります。

関連記事(外部サイト)

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事