「胡乱(うろん)」とはどのような意味?その用い方や由来は?「胡乱な目」が指す状況も解説!!

怪しくて疑わしいことをあらわす言葉のひとつとなる「胡乱」。
この言葉を用いて、「胡乱の目」なんて表現をされることもあります。

ここでは、この「胡乱」とはどのような意味なのかを解説する他、用い方や成り立ち、「胡乱の目」についても説明します!!

「胡乱」とは

 

まずは、「胡乱」という言葉の意味や「胡乱」を用いた表現について見ていきましょう。

「胡乱」の意味

「胡乱」には、いくつかの意味があります。
まず、正体の怪しく疑わしい存在。
そして、真実かどうか疑わしい物事です。

また、確かでないことや乱雑な状況をあらわす際に用いられる事もあります。

「胡乱な目」を向けられていたら・・・

この胡乱を含む表現として「胡乱な目」があります。
この表現は、多くの場合ネガティブなニュアンスで使用され、怪しいと思って疑っている目つきもしくは疑われている状況そのものを指しあらわしています。
つまり「胡乱な目」というのは、対象が疑念を抱かれている状況にあることを意味しているのです。

「胡乱」の用い方・例文

胡乱は、疑わしい状況や存在であったり、胡散臭いと思われているものや不審がられていることに対して用いられます。
そのため、用いられるのはネガティブな状況ということになります。

例えば、「近所を胡乱な風貌の人物が歩き回っている」というのは不審者の存在をあらわしていますし、「最近、あの人に関する胡乱な噂話が出回っている」は当人を知っていたら信じられないような怪しい話が持ち上がっているという事になります。
「胡乱な箇所があったら、後で先生のところに来てください」という指示における「胡乱な箇所」というのは、理解ができていない部分や分かっていない内容を指しています。

「胡乱」の由来

  
ここからは「胡乱」という言葉の由来とされる説を2つご紹介します。

「胡」+「乱」から来たとする説

「胡乱」は、「胡」と「乱」という漢字の組み合わせから生まれたとする説があります。

「胡」単体では、すじが通らない様子や不審をあらわす語です。
「乱」は、秩序を失っている状態を指します。

これら2つを組み合わせて「胡乱」となったという説となります。

「胡」の襲撃で取り「乱」したことをあらわしたとする説

「胡乱」は、室町時代に中国から伝わった言葉とされています。

古代中国では、北方・西方の異民族のことを蔑称として「胡」と呼んでいました。
この「胡」が中国を襲撃したとこがあり、その時人々は慌てふためき混「乱」したことから、「胡乱」という言葉が生まれたとされています。

「胡乱」の類義語

  
「胡乱」には、いくつか同じような意味合いの語句、つまり類義語があります。
ここでは、類義語として「訝しい」や「空々しい」について見ていきましょう。

訝しい

「訝しい(いぶかしい)」とは、理解に苦しむところがあって不審に思う様子を指す言葉です。
また、納得できないことに対して怪しく思う様子もあらわします。

疑わしいことをあらわす語としても使用されます。

空々しい

「空々しい(そらぞらしい)」とは、言動に誠意や真実味が感じられないことをあらわす言葉です。
思惑が見え透いていることを指す表現のひとつです。

まとめ

「胡乱」は、怪しくて疑わしいことを指す言葉です。
理解できない人物や物事を意味します。

ネガティブな意味で用いられる言葉であり、「胡乱の目」を向けられるというのは社会的にあまりよろしくない状況ということになります。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事