ニュース速報が流れたあの瞬間、日本中が息をのんだ──。
「まさか、こんなことが現実に起きるなんて」
私たちの記憶に深く刻まれた“衝撃事件”は、時間が経った今でも語り継がれています。
今回は、日本の歴史に残る「衝撃事件」を5つピックアップ。
どれも一度は耳にしたことのある事件ばかりですが、改めて振り返ることで、その本質や教訓が見えてくるはずです。
目次
【1】池袋暴走事故(2019年)
2019年4月19日正午過ぎ、東京都豊島区東池袋で飯塚幸三被告(当時87歳)の乗用車が暴走し、松永真菜さん(31歳)と長女・莉子ちゃん(3歳)が死亡、歩行者ら9名が重軽傷を負いました。
現行犯逮捕が見送られたため「上級国民特権では」と世論が沸騰し、高齢ドライバー対策や #免許返納 が一気に社会課題化しました。
飯塚被告は自動車運転処罰法違反(過失致死傷)で起訴され、2021年9月2日に東京地裁で禁錮5年の実刑判決を受け、同月15日付で刑が確定しています。
【2】附属池田小事件(2001年)
2001年6月8日午前10時10分頃、大阪府池田市にある大阪教育大学附属池田小学校で無差別殺傷事件が発生した。元タクシー運転手の男・宅間守(当時37歳)が、出刃包丁を持って校内に侵入し、1年生と2年生の児童8人を刺殺、13人の児童と教職員2人に重軽傷を負わせた。
犯行はおよそ10分間に及び、すぐに教職員と副校長によりその場で取り押さえられた。宅間は取り調べで「社会への恨み」を動機に挙げており、2003年8月28日に死刑が確定。
翌年の2004年9月14日、大阪拘置所で死刑が執行された。この事件は日本の学校内で起きた最悪の無差別殺傷事件のひとつとして社会に強い衝撃を与えた。以降、全国の学校では安全対策が見直され、校門のオートロック化や警備員の常駐など、教育現場のセキュリティ強化が進められる大きな契機となった。
【3】秋葉原無差別殺傷事件(2008年)
2008 年 6月8日、東京・秋葉原の歩行者天国で 加藤智大 元被告がレンタカーで群衆に突入後、ダガーナイフで通行人を次々と刺傷し、7名が死亡・10 名が負傷 しました。
犯行前からインターネット掲示板に予告を投稿しており、「ネットで犯行を実況する」凶悪犯罪の先駆けとして衝撃を与えました。社会的孤立や非正規雇用が動機として挙げられ、加藤元被告は死刑確定後、2022 年 7 月 26 日 に刑が執行されています。
【4】名古屋妊婦切り裂き事件(1988年)
1988年(昭和63年)3月18日午後、愛知県名古屋市中川区供米田のアパート一室で、臨月の妊婦(当時27歳女性)が首を絞められて殺害され、腹部を刃物で切り裂かれ胎児が取り出されるという凄惨な猟奇殺人事件が発生しました。
母親は病院に搬送されたものの間もなく死亡し、胎児は奇跡的に一命を取り留めました。当日は非常に猟奇的な様相だったため地元紙にも大きく報じられ、中日新聞からは「史上稀に見る猟奇事件」と評されました。
愛知県警は捜査一課を中心に延べ約4万人の捜査員を投入し、現場から目撃情報や遺留品などを収集しましたが、有力な犯人像はつかめず、2003年3月に公訴時効が成立され未解決事件となりました。
犯人は現在も不明です。この事件は「名古屋妊婦切り裂き殺人事件」として語り継がれており、日本犯罪史において最悪級の未解決猟奇事件とされています。
【5】大久保清連続殺人事件(1971年)
1971 年 3 月から 7 月にかけ、群馬県を中心に 大久保清 元被告が “写真モデルにならないか” と女子高校生らに声を掛け、8 名を暴行・殺害 しました。
文通をつうじて多数の女性と接点を持っていたことが明らかになり、現代の出会い系トラブルを先取りした事件として語られます。大久保元被告は 1973 年に死刑判決、1976 年 1 月 22 日 に刑が執行されました。
まとめ:衝撃事件は、いつも“日常のすぐ隣”にある
今回取り上げた事件に共通しているのは、「誰にでも起こりうる状況で起きた」という点です。
・子どもの登下校
・都市部の歩行者天国
・友人との交流
・ネットでのやり取り
・病院や職場のすき間
私たちが「当たり前」と思っている日常のすぐ隣には、時に想像を絶する闇が存在します。
事件を風化させないことは、ただ過去を振り返るだけではなく、未来を守るための学びです。
この記事が、あなたの“日常”に対する意識をほんの少し変えるきっかけになれば幸いです。