中日ドラゴンズの落合博満GM(ゼネラルマネージャー)が、戦力外になった選手にかけた言葉に「胸が熱くなる」「本当はすごく人情のある人なんだ」と声が寄せられるなど話題となっています。
戦力外になった選手とは、今季まで広島東洋カープに所属していた久本祐一投手。12月5日に放送された「中居正広のスポーツ!号外スクープ狙います!」(テレビ朝日系)に出演し、落合GMから中日の打撃投手就任を要請されたことや、その時にかけられた言葉などを明かしました。
中日打撃投手転身の久本、落合GMから熱い電話「お前だから電話しているんだぞ」(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース https://t.co/YL0bImUJGQ #Yahooニュース
— のもとけ (@dnomotoke) 2016年12月5日
出典:twitter.com
絶望的な心境の中、落合GMからかかってきた1本の電話
久本投手は2002年から中日で活躍し、その後は広島に移籍。しかし今オフ、広島から戦力外通告を受けたといいます。現役をあきらめきれない久本投手は、望みをかけて12球団のトライアウトに挑みます。しかし、どこの球団からも声がかかることはなかったそうです。
そんな絶望的な心境の中、かつて所属した中日の落合GMから電話がかかってきたといいます。その時のやりとりがこちら。
落合GM「眠れてるか?」
久本投手「はい、眠れています」
落合GM「どこかの球団から、声はかかっているのか?」
久本投手「かかっていません」
落合GM「じゃあ、帰ってこい」
そして、重ねてこう続けたといいます。
「ドラゴンズが強かった時に力になってくれた。お前だから電話してるんだぞ」
この電話を受けた久本投手は、「それまでカープ一色だったのが、さっーと」と表現し、中日の打撃投手を受諾することを決断したそうです。
このエピソードに対して、「胸が熱くなる話だ」「落合さんらしいですね」「えー話や。落合もう一度現場で監督やってくれ!」「凄くいい話ですね。電話の第一声が眠れてるか?なのも、戦力外になった久本投手を気遣っていることが、よくうかがえます」「ぶっきらぼうで勘違いされるけど優しい人だと思う。不器用なだけ」とさまざまな声が寄せられていました。
現役時代は天才打者として君臨し、3度の三冠王に輝くなど圧倒的な記録を残した落合GM。中日で監督を務めた時には指揮官としての手腕を発揮し、8年間で4度のリーグ優勝を達成。その一方で、独特の言動から球界の異端児とも言われてきました。
しかしながら、今回のエピソードからも分かるように、落合GMは関わってきた人間をしっかりと見ている上に、人情にあふれています。人間・落合博満の優しさを改めて垣間見た気がします。