【重複】の正しい読み方!「じゅうふく」「ちょうふく」どちらが正しい?

「重複」という言葉、どう読みますか?
人によって「じゅうふく」「ちょうふく」という読み方に違いが生じる「重複」という言葉。
結局どちらが正しい読み方なのでしょうか?

ここでは、「重複」という言葉の読み方は「じゅうふく」「ちょうふく」どちらが正しいのか、そしてなぜ読み方に違いがあるのかを見ていきましょう。

「じゅうふく」「ちょうふく」どちらが正しい読み方?

 

元々は「ちょうふく」が正しい読み方!NHKでも使われている

「重複」という言葉、もともとは「ちょうふく」と読むのが正しい読み方でした。
NHKや文化庁などが採用している読み方も「ちょうふく」です。

ですが、一般的に「重」という漢字は、「じゅう」と読むことの方が多いです。
「体重」「重圧」「重工」「重責」など、「じゅう」と読む単語が多いのに対して、「ちょう」と読むのは「重宝」「自重」などの単語だけ。

そのことによって、「重複」も「じゅうふく」と読まれることが増えたようです。

でも「じゅうふく」でも正解?

しかし現在では「じゅうふく」も正しい読み方のひとつとして認められつつあります。
辞書などでも「~ということ。じゅうふく。」と、「ちょうふく」の項目に脚注として記載があることも。

言葉は時代によって変化していくものですから、自然なことなのかもしれませんね。

「重複」という言葉の意味は?

 

「重複」という言葉は、同じ物事が重なり合うことをあらわしています。
「話が重複する」「言い回しの重複を避ける」「重複表現」など特に言葉にまつわるものに対して使用されます。

「染色体の一部が余分に付着していること」という意味で、生物学的用語としても使われることもあります。

「重複」のような言葉を指す「慣用読み」とは?

 

「慣用読み」とは

「重複」のように、時代によって言葉の読み方が変化して誤読も正しい読み方と認められるようになった言葉を、「慣用読み」といいます。
他にも「声をあらげる(元々は「あららげる」)」「早急(元々は「さっきゅう」、現在では「そうきゅう」)」など、さまざまな言葉があります。

「慣用読み」他にはこんな言葉も!

慣用読みの言葉には、他にもいろいろなものがあります。

【貼付】
元々の読み方は「ちょうふ」。
慣用読みは「てんぷ」。

【相殺】
元々の読み方は「そうさい」。
慣用読みは「そうさつ」。

【固執】
元々の読み方は「こしゅう」。
慣用読みは「こしつ」。

【漏洩】
元々の読み方は「ろうせつ」。
慣用読みは「ろうえい」。

【必須】
元々の読み方は「ひっしゅ」。
慣用読みは「ひっす」。

こう見ると、慣用読みの方が馴染みがあったりしますよね。
特に「必須」を元々の読みで読んだ場合は、「あいつ噛んだな」なんて思われてしまいそうです。

「重」を「じゅう」と読む場合と「ちょう」と読む場合、違いは?

 

二つの読みの違いって?

「重」を「じゅう」と読む場合と「ちょう」と読む場合、意味に違いはあるのでしょうか?
基本的にこの2つの読み方に大きな意味の違いはないようですが、少しだけですが使われる意味合いの傾向が異なるようです。

「じゅう」と読む場合

「重」を「じゅう」と読む場合は、「ものなどの目方が重い」「程度がはなはだしい」といった意味合いが強くなります。
「重金属」「体重」「重罪」などの表現があります。

「ちょう」と読む場合

「重」を「ちょう」と読むのは、「おもんじる」「大切にする」「軽々しくない」といった意味合いが濃くなります。
ものの重さだけでなく、物事の「重さ」を指す傾向が強いようです。

「重宝」「貴重」「自重」などが使用例です。

「じゅうふく」と「ちょうふく」は使い分けできる?

 

「じゅうふく」と「ちょうふく」、この2つは基本的には使い分ける必要はありません。
あえてするなら、誰かと話していて、相手が「ちょうふく」と言ったら「ちょうふく」にするといった話す相手に合わせるという分け方はできるかもしれませんね。

【まとめ】「じゅうふく」と「ちょうふく」!結局どちらが正しいの?

「重複」という言葉は、「ちょうふく」という読み方が先にありましたが、現在では「じゅうふく」と読む人も多くいます。
すっかり普及した読み方になっていることから、辞書にも読み方として追加されていることもあるほどです。

言葉は生き物のように変化するもの。「重複」に関しては、自分が使いやすい方の読み方を選んで使って問題ありません!

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