川柳と俳句の違い!季語以外にもあるって本当?短歌との違いも解説

川柳俳句はどう違うのでしょうか?

五・七・五の17音で構成された詩の総称である川柳と俳句ですが、意外とその違いはわからないもの。川柳と俳句にはどんな違いがあるのか、そして同じく間違えやすい短歌などともどんな違いがあるのか調べてみました!

川柳と俳句の違いって?

形式の違いによる呼び方の違い

俳句と川柳の違いは、形式の違いによるもの。同じ五・七・五の17音ではありますが、俳句には季語が必要だけど川柳には必要ないなどの形式の違いがあります。

俳句には「や」「かな」「けり」などの切れ字が語尾に必要になりますが、川柳には切れ字は必要がない、といった違いもあります。

俳句は文語、川柳は口語

他にも、俳句は文語調ですが川柳は口語でOKという違いも。

文語とは、「書き言葉」のこと。俳句でいう文語調は、平安時代ごろに使われていた文法に基づく文語文(切れ字の「かな」「けり」が代表的な例です)を指します。

一方口語は、私たちが日頃から使っている話し言葉のこと。「サラリーマン川柳」などが話し言葉で詠まれているのを見ると、その違いがよくわかりますね!

川柳とは?

川柳の歴史

川柳はもともと、貴族の文化だった「連歌」が変化したもの。前の人が読んだ句にあとの人が句をつなげていく、というスタイルの文芸のひとつです。

連歌が変化し、七・七の短句に五・七・五の長句をくっつけてそのユーモアを競う「前句付」という娯楽が庶民の間で1780年代に流行しました。それがもととなって、世の中を風刺した滑稽な句が庶民の間で大流行したのが川柳の始まりです。

川柳は何でもありのフリースタイル

もともと庶民がユーモアを競うのが目的だった川柳は、細かい決まりが少ないフリースタイルが特徴。

五・七・五のリズムが重視され、言葉遣いもざっくばらんで親しみやすく、簡単な表現が好まれます。

俳句とは?

俳句の歴史

俳句は、実は川柳よりも歴史が浅い文芸。「俳句」として成立したのは、明治時代からです。

俳句はもともと「俳諧」「発句(ほっく)」と呼ばれていたもの。その由来は川柳と同じく連歌にあり、長い連句や連歌の冒頭部分が後の俳句につながっていったもののようです。

今の俳句の源流になっているのは、ご存知松尾芭蕉。江戸時代の前期に文芸的な俳句を数多く残し、それをもととして明治時代にかけて俳句のスタイルが確立されました。

ルールが川柳より細かい

フリースタイルな川柳に対し、俳句はルールが細かいのが特徴。五・七・五の17音をもととしている点は川柳と同様ですが、この中に必ず季語を1つ入れる必要があります。

さらに、季語は1つの俳句に対して1つまでというルールも。2つの季語が入ってしまうことを「季重なり」として、極力避けることが求められています。

川柳と俳句と短歌!その違いは?

縛りが多いのが俳句

既にお話したように、ルールや縛りが多いのが俳句の特徴です。俳句や川柳と同様に「違いがわからない!」と言われることが多い短歌と比べても、俳句はルールが多い傾向にあります。

俳句・川柳と短歌の一番の違いは、字数の多さ。短歌は五・七・五・七・七の31音で構成されている和歌の一種です。歴史は古く、古事記には既に短歌の形式で綴られた文章があるのだとか!

川柳と短歌は字数以外基本自由

古来より幅広い身分の人々の間で親しまれていた短歌は、川柳と同様に季語などのルールは少なく、基本的に自由なのが特徴です。

短歌は身の回りの自然の美しさや家族への想いなど、身近なことについて自由に詠むのが一般的。言葉遣いも最近では口語調が多く、親しみやすいものです。

【まとめ】川柳と俳句は実は全然違う!?

川柳、俳句、そして短歌の違いについて解説しました。ついついこんがらがっちゃうことが多いですが、実は意外と全然違うものなんですね!

「俳句はルールが細かい」「川柳はフリースタイルが基本」「短歌もフリースタイル、字数が31文字」これだけ覚えておけば、簡単に見分けられますよ!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事