日本初の新婚旅行は坂本龍馬夫婦!?どこにどんなルートで行ったの?

結婚式の後に行く新婚旅行。この新婚旅行を日本で最初にした夫婦をご存知でしょうか?なんと幕末の英雄、坂本龍馬が夫婦で行った旅行が日本初の新婚旅行だそうです。

動乱の幕末を駆け抜けた坂本龍馬がいつどこへ新婚旅行をしたのか紹介します。

坂本龍馬のお嫁さんって誰??

幕末の英雄、坂本龍馬。この人物は日本初の商社ともいわれる「海援隊」の発足、薩長同盟の成立の協力をしたことや後に大政奉還につながる船中八策を考案したことで有名ですよね。そんな坂本龍馬はどのような人とどう出会って結婚をしたのでしょうか。

妻のお龍との出会い

坂本龍馬の妻の名前は「お龍」といいます。お龍の家は元は長州藩士でしたが、曽祖父の代からは浪人になり父親は皇族の侍医をしていたそうです。そのこともあって当時の大老「井伊直弼」が行った「安政の大獄」でとらえられてしまいました。その後2年ほどで釈放されましたが、更に2年後には父親は亡くなってしまったそうです。悲しい事件と共に大黒柱を失ったお龍は家族のためにも働き始めます。

お龍が働いたのは京都七条新地の旅館「扇岩」。ここで住み込みで働いている頃にお龍は坂本龍馬と出会います。同時期、お龍の母が京都の方広寺大仏殿付近を隠れ家にしていた土佐藩の尊王攘夷派の志士を世話をして働いていました。七条新地と呼ばれる場所は現在ではありませんが、河原町駅から三条通までの鴨川沿いの地区に七条新地と呼ばれる場所はありました。その七条新地から方広寺大仏殿周辺までは現在の道のりで約30分とそこまで遠くありませんので、たびたびお龍は母に会いに行っていたそうです。そのように出入りをしている中で、土佐出身の坂本龍馬にお龍はであったそうです。

そして身の上話などを聞くうちに意気投合し恋愛関係になった龍馬とお龍は1864(元治元)年8月に内祝言をあげています。この年の6月には大仏騒動と呼ばれるお龍の母が働いていた土佐藩の尊王攘夷派の志士の隠れ家が会津藩の手入れが入ったことによって家財道具は没収され、お龍の家族は再び困窮しています。同年7月には新選組が活躍する池田谷事件があり、その際には龍馬の同士も亡くなっています。お龍にも龍馬にとっても大変な年であり、祝言をあげた幸せな年でもあったようです。

新婚旅行のきっかけ?となった寺田屋事件

お龍と結婚した坂本龍馬ですが、多忙でありお龍のいる京以外にも神戸や長崎などへ奔走していました。そのため伏見で懇意にしていた旅館にお龍をあずけることにしました。その旅館が「寺田屋」した。それからは龍馬が京に来た際はこの宿を利用しお龍に会っていたそうです。

そして結婚から2年後の1866(慶応2)年1月23日、前日の22日に龍馬が仲介をした事で薩長同盟が締結しました。その為、坂本龍馬は同志であり護衛役でもある長州藩士「三吉慎蔵」と寺田屋で祝杯をあげていました。ですが、龍馬のいる寺田屋の周りでは幕府伏見奉行の捕り方30人ほどが取り囲み、龍馬を捕縛すべく準備していました。

しかし偶然お龍が入浴していた際に取り囲まれていることに気付きました。龍馬の危機を察したお龍はとっさに龍馬の部屋へと駆け込み危険が迫っていることを知らせました。知らせを受けた龍馬は不意打ちではなく応戦することができ、「長州藩士の高杉晋作」から貰っていた拳銃で対抗しました。護衛役の「三吉慎蔵」もまた得意の槍で防戦したそうです。防戦をしている間にお龍が確保した逃げ道から見事脱出し、伏見薩摩藩邸へと逃げ込むことができました。これが世にいう「寺田屋事件」または「寺田屋遭難」と呼ばれる事件です。

坂本龍馬、新婚旅行へ

新婚旅行は療養のために

寺田屋の襲撃から逃れるからできた坂本龍馬ですが、実は全く無事で逃げ切れたわけではありません。多勢に無勢であったこともあり防戦中に刀で斬りつけられて、龍馬は両手の指を斬られてしまっていました。この傷は重傷だったようで、伏見の薩摩藩邸に匿われていた龍馬は「西郷隆盛」から提案を受けて治療と療養のために薩摩へと向かうことになりました。

この時、もちろんお龍も付いていくことになりましたのでこの療養の旅が現在、日本初と言われている新婚旅行へとなるのでした。

薩摩藩からVIP待遇された新婚旅行

坂本龍馬、お龍夫妻は3月10日に薩摩藩の天保山に到着し、83日間を逗留したそうです。その間は「西郷隆盛」や「大久保利通」とも親交があり、薩摩藩の中心人物の一人であり、後の明治政府でも重役になり活躍することになる「吉井友実」の家が薩摩滞在時の宿舎として提供されました。

また薩摩藩家老「小松帯刀」の別邸にも宿泊していたようです。薩摩藩の重要人物の家に宿泊していたというのですからよほど龍馬は薩摩藩から厚待遇を受けていたようです。

坂本龍馬とお龍の新婚旅行のルート

薩摩藩に83日余りと長期逗留した坂本龍馬とお龍ですが、特に26日滞在した霧島への療養の旅が新婚旅行といわれています。その霧島旅行のルートを紹介します。

霧島を満喫した坂本龍馬とお龍

日当山温泉(ひなたやまおんせん)

日当山温泉は鹿児島県の中でも最も古い温泉といわれ古くから鹿児島の奥座敷として栄えた温泉でした。船で移動してきた龍馬夫婦は浜之市港で下船し、日当山温泉で一泊。ここから新婚旅行はスタートしたといいます。

塩浸温泉(しおびたしおんせん)


出典:wikimedia.org

龍馬夫妻が18日もの長期滞在したのが塩浸温泉です。傷の治療に効果があるとされてきた温泉で、なんと龍馬夫婦が実際に入ったとされる「湯治の浴槽」が現在も残されています。他にも観光用ですが「坂本龍馬・お龍新婚湯治碑」という夫妻をデザインされたブロンズの記念碑も建っていますのでそちらも見どころです。

和気神社


出典:wikimedia.org

龍馬夫妻が訪れた際は、まだ神社は建立されておらず、「西郷隆盛」が敬愛していた薩摩藩第11代藩主「島津斉彬」公が手植えした松があるだけの場所でした。しかし高千穂峰を眺望できるこの場所を龍馬は気に入ったといいます。現在は藤祭りで有名です。

犬飼の滝(いぬかいのたき)


出典:wikimedia.org

和気神社の下から見えるのが犬飼の滝です。龍馬は「五十間(100m)も落ちて、この世の外かと思われるほど めずらしき所なり」と絶賛と共に伝えていますが、実際は36mほどの滝になります。しかし龍馬が実際はともかく100mあると感じたのは確かです。この滝を龍馬は気に入り、「谷川の流にて魚をつり、短筒を持ち手鳥をうちなど、まことにおもしろかりし」つまり釣りをして猟りを楽しんだと手紙で姉に伝えるほど堪能したようです。

霧島温泉郷、栄之尾温泉(えいのおおんせん)

霧島温泉郷の一つ、栄之尾温泉温泉にも龍馬夫妻は訪れています。親交の強い薩摩藩家老「小松帯刀」がちょうど当時に来ていたため合流したそうです。

この温泉は島津家藩主たちも入湯しに来る名湯だったそうですが、残念なことに現在は閉業しているそうです。

霊峰高千穂を登った坂本龍馬とお龍

霧島神宮(きりしまじんぐう)


出典:wikimedia.org

天照大神の孫で日本の建国神話に登場するニニギノミコトが高千穂峰に降臨したことを由来とし祀っている神社で、南九州最大の神宮でもあります。創建は6世紀ごろ、一説には540年に建立したともいわれています。御神木は樹齢800年とされる杉が有名です。龍馬夫妻もこの神宮で参拝をしたそうです。

高千穂峰(たかちほのみね)


出典:wikimedia.org

龍馬夫妻は霧島連峰の中でも二番目に高い山で標高は1,574mあります。霊山としても有名で山岳信仰の対象ともなっています。天孫ニニギノミコトの降臨の地としても知られています。

ミヤマキリシマツツが一面に広がっていて、それが化粧をしたようにキレイだったことや、馬の背と呼ばれる御鉢の火口縁を越える際に危なかったのでお龍の手を引いてあげましたなど新婚夫婦の仲睦まじさなど登山の際の様子も姉への手紙に書かれています。

天の逆鉾(あめのさかほこ)


出典:wikimedia.org

高千穂峰の山頂にある霧島東神社の社宝です。ニニギノミコトにより国家の安定を願い矛が二度と振るわれることのないようにとの願いをこめて高千穂峰に突き立てたともいわれています。正確な由来はわかっておらず、一説によると奈良時代には高千穂峰の山頂にあったそうです。この天の逆鉾を龍馬夫妻は、なんと抜こうとします!!!!!

今よりもよほど神仏が信仰されていた時代に夫婦そろってとはなかなか常識の枠に収まらない人物だったようです。後に天の逆鉾は火山噴火の影響で折れてしまっているため、現在のものはレプリカです。また、現在は天の逆鉾の周りは囲いで進入禁止になっているため龍馬夫妻のように天の逆鉾を抜こうとすることはできません!!!

まとめ

この旅行の後、下関に移動した坂本龍馬は第二次長州征伐で長州藩を支援するという活躍をし、再び表舞台に立ちます。ですが翌年1867(慶応3)年11月に起きた「近江屋事件」で亡くなってしまいます。そのためこの旅行は龍馬の人生で最後の安らぎの時間でり、龍馬夫婦最後の時間でもあったようです。

そんな悲しい物語につながってしまいますが、坂本龍馬とお龍がこの新婚旅行を満喫したというのは姉への手紙から見ても確かです。そんな日本初の新婚旅行ルートは現在、「龍馬ハネムーンロード」と呼ばれ坂本龍馬ファンの間で人気のものとなっているそうです。実際に日数まで同じくすると費用がとんでもないことになってしまいますが、鹿児島に旅行される際はルートとしてぜひご検討ください!!

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出典:wikimedia.org(塩浸温泉)/ wikimedia.org(和気神社_(霧島市))/ wikimedia.org(犬飼滝)/ wikimedia.org(霧島神宮)/ wikimedia.org(高千穂峰)/ wikimedia.org(天逆鉾)

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