「お母さんを責める前に」作家の前田司郎さんのコラムに多くの共感の声

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作家の前田司郎さんが2015年3月5日の東京朝刊新聞へ寄稿したコラム「お母さんを責める前に」が、Twitterで紹介され、その内容に多くの人が共感し話題となっています。

それがこちら


飛行機で赤ん坊を連れた女性と隣り合った。僕は窓の外を見たり、本を読んだりして過ごしていたが、女性は赤ん坊を胸の前に抱え、荷物を座席の下に入れるのもひと苦労で、まるで甲冑を着て飛行機に乗っているようで、しかもその甲冑は生きていて、猫のように勝手に動くのだ。

おせっかいにならない程度を見計らって僕も手伝ったが、その度に「すいません」と謝るように丁寧にお礼を言われた。赤ん坊は無慈悲な乱暴者で、髪を引っ張ったり、前の人の頭を触ろうとしたり、おんぶ紐を外そうとしたり、おっぱいを欲しがったり、やがて泣きだした。

事情を知らずに泣き声だけ聞けば、お母さんの監督責任を追求する人もいるだろう。どうか遠くのお客さん怒らないでください。

彼女は全く休む暇もなく、二人分の荷物を持って降りて行ったが、全く頭が下がる。お母さんてものは、こんなにも大変なのか。その片鱗をみた思いである。たかだか数時間のフライトだったけど、この暴君と二十四時間付き合う母親は大変な忍耐だ。壮大な愛である。もし家族や行政のサポートも受けられず一人で赤ん坊を育てないといけない環境でいたら、おかしくなってしまうのも仕方ないかもしれない。そういったお母さんを責める前に、もしくは子供を産めや育てやと言う前に、まずは全てのお母さんにもっと感謝すべきですね、昔赤ん坊だったことのある人は。

出典:東京新聞「風向計」


Twitter上で共感の声が

子育てを懸命にする母親の立場にたち、周りの大人たちもそれを支えることができる社会があるべきですね。

コラムを書いた前田司郎さんとは

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出典:cinra.net
前田さんが書いたコラムには多くの共感の声がありましたが、前田さんは、自らが主催する劇団「五反田団」で脚本、演出を手がけ、作家としても小説「グレート生活アドベンチャー」で第137回芥川龍之介賞候補などの作品を世に出しています。
最近では、個人的にも大変好きな作品であったNHKドラマ「徒歩7分」で向田邦子賞受賞もしる人気の作家さんです。

NHKドラマ「徒歩7分」

Twitterでは、今回の母親に対しての内容以外にも前田司郎さんのコラム、作品を楽しみにしている人からの多くの声もありました。

活動が気になる方はこちらもチェックしてみてください!

劇団「五反田団」

前田司郎 @maeda1977

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