
「ヌーの大移動が大迫力!」なんて光景がTVで特集されたり、ANSで見ることもあると思います。
では、このヌーというのはどういう動物なのでしょうか?
ここでは、この「ヌー」という動物について見ていきましょう。
目次
ヌーとは?

集団で移動することで知られる「ヌー」。
その生態や生息域について見ていきましょう。
生態
ヌーは、巨大な群れでの大移動を行うことで知られている動物です。
アフリカの大地を大群で移動することから、地面そのものが動いているように見えることも!
成獣では約200kg~250kgほどになり、同じ草食動物ということもあってか、群れにはシマウマも混ざって行動することがあります。
草食動物同士が寄り添って身を守っているわけです。
ウシとカモシカを合わせたような外見をしていますが、以外なことに嗅覚が非常に優れています。
個体によっては遠方の雨の匂いも嗅げるほど。
生息域
ヌーは、主にアフリカ大陸南部に生息しているのですが、種類によって生息域が異なります。
種類については詳しく後々紹介しようと思いますが、オグロヌーはケニアより南のアフリカ中南部、オジロヌーは南アフリカ中央部に生息しています。
ヌーは2種類
ヌーはオグロヌーとオジロヌーの2種類いることがわかっています。
文字通り、尾の色によって違いがあります。
オグロヌー

オグロヌーは尾が黒いヌーの種類であり、主にケニアやタンザニア、南アフリカのサバンナなどで見られます。
一般的に、ヌーと呼ばれるのはこのオグロヌーです。
オジロヌー(野生種は絶滅)
オジロヌーは尾が白いヌーです。
体毛の中でも尻尾だけが白い珍しい個体です。
南アフリカのサバンナなどで見られるのですが、すでに野生種は絶滅しています。
そのため、保護区による保護活動が進められています。
近年はその保護活動によって保護区内では観測できるようになっています。
意外なヌーの特徴

ヌーには、すでに発覚している特徴だけでも「え?そんなことが得意なの?」と思うようなことも多々あります。
意外と足が速い
実はヌー・・・速く走れる動物ランキングにもランクインするほどの俊足を持っています。
足が速い動物と言えばチーターやジャガーなどネコ科の動物をイメージしますが、ウシ科のヌーも足が速いのです。
その時速は成獣で約80kmほどと言われています。
本気で逃げるヌーを追いかけたところで、人間が捕獲するのは相当難しいですね。
和名はウシとカモシカのハイブリット
ヌーは、その特徴から和名でウシカモシカと呼ばれています。
ウシとカモシカから生まれたわけではありませんが、ウシのような強靭な頭や胴体を持っていながらも、カモシカのようにしなやかな足腰も持っています。
荒々しく厳しいサバンナで生きていくために進化した身体となっており、体重もかなり重いのに素早く動き回ることができます。
ヌーは鳴き声から命名
ではなぜヌーなんて名前で呼ばれているのかというと、これは鳴き声から命名されたという説が有力です。
その鳴き声が、文字通り「ヌーーー」と聞こえることから来ています。
ヌーの大移動が凄い!
ヌーは2月~3月にかけて雌雄別のグループに分かれて大移動をすることで知られています。
4月にかけてそれぞれの集団が合流する光景は圧巻。
最終的には数万数十万という規模にまでなります!
ヌーはなぜ大移動する?

ヌーはなぜ、大移動をしなくてはならないのでしょうか?
とっても危険な川渡り
ヌーの大移動は、毎年のように大量溺死してしまうほど危険なものです。
その大半はタンザニアとケニアを隔てるマラ川で発生します。
とはいえ、その死が無駄になっているわけではありません。
マラ川の重要な栄養源になってもいるのです。
テレビなどでは川でワニに襲われる姿が放送されることも多いのですが、実はワニに食べられるのは少数なのです。
大移動の理由
命懸けの大移動をするのは、餌の多い草原を求めているからなのです。
生きていくのに必要な水場も探さなくてはならないサバンナでは、ヌーは移動しないと生存できないのです。
まとめ
巨大な群れを作って大移動をする「ヌー」。
実は走るのも得意で、最大時速は80kmほどだとされています。
その大移動はまさに大迫力。
これは、餌場や水場を求めての行動となっています。