
「シアンは何色?」と聞かれて、みなさんはどう答えるでしょうか。私たちの生活の中にもシアンという色はたくさん存在しているのですが、具体的に何色なのかと言われれば答えに詰まることも!
そこで、ここではシアンとはどういう色なのかについてご紹介します。語源や由来なども調べてみたので、気になる人は読み進めてみてくださいね。
シアンとは?
シアンは具体的に何色という概念というよりは、その系統の色の総称のような役割で使われることが多いです。実際にシアンを色として認識することもできますが、業界によっては1つの色の要素として考えることが多いと言えます。
色の三原色の一色
シアンを表現するのなら緑みがかった明るい青、もしくは水色に近い青緑色とでも言いましょうか。これに関しては人によって感じられる色も違ってくるため、微妙に人によって違ってきます。
ただ、シアンは色の三原色の1つだと言われており、寒色に含まれるものであると定義されています。つまり、青や緑の中でもそれらを構成する色の分類の1つと考えるとわかりやすいかもしれません。
CMYKのC
特にウェブデザイン業界や印刷業界では欠かせない色の1つ、それがシアンです。みなさんも職場などでコピー機を使う時「あれ?もうシアンのインクがない」という状況になったことはないでしょうか?
シアンは他の色と同様、ウェブデザインや印刷の業界で欠かせないものなのです。そのため、この手の業界で働いている人にとっては馴染みのある色とも言えるかもしれませんね。
また、プリンターのインクでCMYKの表示を見たことはないでしょうか?プリンターは基本的にはこの4色を使って様々な色を表現します。C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエロー、K=Key plate(黒)の頭文字を取ってCMYKと呼ばれています。
シアンはどんな色?
シアンは具体的にどのような色なのでしょうか。目にするものの中にもシアンに分類できる色があるので、まずはデスク周りから探してみてはいかがでしょうか?
近似
近似している色としては水色や空色、青や緑や青緑、ターコイズブルーにアクアマリン、コバルトブルーにセルリアンブルーなどがあり、それぞれ色は微妙に違ってきます。
しかし、どれも青や緑に関する色となっており、何となくイメージが掴みやすいのではないでしょうか。
色は?
シアンの色を説明するのは難しいのですが、代表的な色だと主に明るい青や緑を指すことが多いです。もしくはそれらが混ざった色合いにもシアンという言葉を用いることがあります。
実際に出力してみると
自分のホームページやサイトを持っている人ならわかるかもしれませんが、実際に出力してみると一目瞭然です。
ここから紹介する色は上も下も両方シアンなのですが、明確に色が違って見えます。シアンという色の幅は広いこともあり、同じシアンであっても青に近い色と緑に近い色が存在します。
#00ffff シアン cyan
こちらは鮮やかな青緑系の色。このシアンが色の3原色のシアンのみを使用した時のシアンです。いわばこのシアンが本当のシアンというべき色になります。
#00a1e9 シアン cyan
こちらは鮮やかな青系の色。こちらは色としてのシアンです。色辞典の色の名前がシアンという名前になっている色です。本来のシアンとは比べてみると全然違う色ですがどちらもシアンなんです。CMYKでいうと、シアンにM(赤)とK(黒)を少し足した感じの色になります。
シアンの名前の由来
由来はチアノーゼと同じ
シアンの由来はチアノーゼと一緒です。古代ギリシャ語で暗い青を意味する「cyanos」から派生したと言われており、どちらも青系や緑系の表現をする際に用います。
青い写真を意味する「cyanotype」や青紫の肌を意味する「cyanosis」なども「cyanos」が由来となっているなど、それぞれの意味は違っていても語源が似ていたりするわけです。
シアンのイメージ
シアンと言えば、世界と日本ではそのイメージも違ってきます。海外では主に爽やかな印象がありますが、日本では逆に地味な印象も持っていたりします。そこにはある背景が!
日本語では水浅葱色(みずあさぎいろ)に近い
日本では緑みの青や緑がかった青の中でも、特に明るい色を表現する際に用いられることが多く、色で言えば水浅葱色に近い色を意味することが多いですね。
その他で言えば藍緑色にも近く、これは宝石のアクアマリンを意味する色となっています。そう考えると地味なばかりではなく美しさの表現にも使える色と言えるでしょう。
水浅葱色(みずあさぎいろ)は囚人服
しかし、水浅葱色は江戸時代の囚人服にも用いられた色です。そのため、どうしても人によっては囚人服のような淡い色をイメージしてしまう人もいたりします。そこは感じ方も人それぞれなので、どう感じるか自分で確かめてみるのが良いかもしれません。
ちなみになぜ囚人服に水浅葱色を用いたのかというと、これは藍染の浅慮を水増しすることができたため、それを使ったと言われています。
基本爽やかなイメージ
それでも、シアンは爽やかなイメージで使われるのが一般的です。海や空、夏、プールなど爽やかなイメージ。その他では絵画に用いられることもある他、ファッションやアクセサリーなどにも用いられることがありますね。
寒い色合いでありながらもどこか暑さを感じるような、青春という言葉をもし本当の色で表現するのなら、シアンがピッタリかもしれません!笑
まとめ
シアンという色に関しては普段目にするのですが、具体的にどのような色なのか判断が難しいこともあります。しかし、よく見てみると違いもあり、人によっては地味に感じたりするものの、爽やかに感じたりすることもあります。ぜひ、機会があればシアンの色をしたものをじっくりと眺めてみてくださいね。