「繁文縟礼」とはどんな意味の四字熟語?その成り立ちは?

規則が礼儀作法が細々していて煩わしいことを「繁文縟礼(はんぶんじょくれい)」と表現します。
これは手続きなどが煩雑であることも意味する言葉です。
しかし、この言葉はそもそもどこから来たのでしょうか?

今回はそれら「繁文縟礼」について解説します。
ここでは特にその意味はもちろん成り立ちや類義語についても説明します。

「繁文縟礼」とは

まずは「繁文縟礼」がどのような言葉なのかを見てみましょう。

「繁文縟礼」の意味

「繫文縟礼」とは規則や礼儀作法などが細々としていて煩わしいことを意味します。

つまりはルールやマナーが煩雑で面倒であることの例えです。
実際に無駄な決まりが多いと手間でしかありません。
それら非効率的な状況を表す言葉とされています。

近年では手続きなどがわかりづらいことも指します。
つまり、要するに形式などがたくさんありすぎて鬱陶しいことの例えとして使用される言葉です。

ちなみに、これらは略した表現だと「繁縟」となるそうです。
その他の別の表現であれば「無用の虚礼」と言われることもあるのだとか。

「繁文縟礼」の成り立ち

では「繁文縟礼」はどこから来た言葉なのでしょうか?
ここからは「繁文縟礼」の成り立ちについてまとめます。

「繁文」は文章のことではない

「繁文」は規則などが多くて煩わしいことを意味します。

一見すると「繫文」という字面から文章のことを意味すると思いがちかもしれません。
しかし、本来は規則を意味する言葉なので注意したいところです。

「縟礼」が指すもの

「縟礼」はごたごたとして煩わしい礼儀作法などを意味します。

この漢字には飾りという意味なども含まれています。
要は飾りが多くてくどいということを意味する言葉なのです。

「繁文縟礼」は英語で『red tape』

「繁文縟礼」は英語で表現することも可能です。
その際は「red rope」と表現されるのだとか。

『red tape』とは

「繫文縟礼」は英語だと「red tape」と表現されます。
この「red tape」は膨大な公文書を束ねて保存するための赤い紐のことを言います。

これらはもともとアメリカの社会学者ロバート・キング・マートンが指摘したところから始まるそうです。
当時、アメリカでは明確な規則と公正な手続きによって事務を処理する合理的なシステムが開発されていました。

それは本来、煩雑な手続きなどを簡略化するためのものでした。
しかし、逆にそのシステムが形式的な側面に縛られていたのだとか。

それにより、かえって非合理的なシステムとなってしまっていたそうです。
その状態を煩雑な公文書に例えてレッドテープと表現しました。

まさに「繫文縟礼」の状況を例えた表現と言えるでしょう。

なお、これは現代の日本にも言えることかもしれません。
実際に手続きの中には業務の遂行を妨げる要素が多々あります。
特に書類が煩雑であればあるほど、かえって煩わしいです。
今後はより「繁文縟礼」ではない状況が求められます。
その点も含めてぜひ覚えておきたい四字熟語と言えるでしょう。

まとめ

「繁文縟礼」は手続きなどが面倒であることを言った表現です。
実際に手続きが複雑であればあるほど手間がかかります。
そのため、簡略化を求められる現代では肝に銘じておきたい四字熟語の1つと言えるでしょう。

実際にこれらは規則が礼儀作法が細々していて鬱陶しいことを言った表現としても使用されます。
ルールやマナーを守ることは大切ですが、旧態依然のままだと進歩もありません。

そこは今の日本人も心に留めておきたい四字熟語と言えるのではないでしょうか。

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