仲人や媒酌人を意味する「月下氷人」、由来は中国の2つの故事にあった

月下氷人ちは、仲人や媒酌人を意味する言葉です。
その由来には、中国で語り継がれる2つの逸話が背景にあります。
実は「月下老人」と「氷上人」という言葉を組み合わせた言葉なのだとか!

そこで、ここでは月下氷人とはどういう言葉なのか解説します。
その背景にある由来や語源についてもご紹介します。

「月下氷人」とは

月下氷人とは、いわゆる婚約や結婚などにおける仲人や媒酌人を指す四字熟語です。
恋のキューピッドのような人を指すこともあります。
まずはそんな月下氷人がどういう言葉なのかを見ていきましょう!

「月下氷人」はもともと仲人を意味する言葉だった

月下氷人とはもともとは仲人を意味する言葉でした。

仲人とは、婚約や結婚において両者の仲立ちをする人のことです。
厳密には、仲人は婚約や結婚が決まった2人とその両家の縁組をする人を指しています。

つまり仲人とは両家の間を取り持つ重要な役割を与えられた人なのです。

しかし、実際に仲人は婚約や結婚に関するお見合いや結納、挙式、披露宴などのすべての場を担うこともあります。
新郎新婦にとっては準備の際に何かと頼れる人でもあるため、まさにブライダルなどのイベントにおけるキーパーソンとも呼べる存在です。

ブライダル関連のイベントが終わった後も、末永く新郎新婦の後見人役として支えていくことが本来の仲人の役目とされています。
ある意味では夫婦の人生に寄り添う人、それが仲人なのです。

現在では媒酌人の意味でも使われる

月下氷人は、現代だと媒酌人としての意味でも使われています。
媒酌人とは、挙式や披露宴などで立ち合いをする人を指します。

特に挙式などにおいて、新郎新婦の立てた誓いの証人となる人を表す他、披露宴などでは新郎新婦を招待客に紹介するような役割があります。

仲人が婚約から結婚に関することすべてを取り仕切るのに対して、媒酌人は挙式や披露宴のみの立会人という扱いとなります。
また、媒酌人は招待客側ではなく新郎新婦側として参加することが多く、その多くは身内として扱われます。

媒酌人の意味でも使われるようになったのは、お見合いではなく恋愛結婚など仲人にお世話になっていない結婚が増えたためなのだとか。
そもそも月下氷人となる仲人がいないため、結婚式でのみお世話になる媒酌人の意味でも用いられるようになりました。

「月下氷人」の由来は「月下老人」と「氷上人」の逸話

月下氷人という言葉はどこから生まれたのか。
それは「月下老人」「氷上人」という中国の2つの逸話に関係しているとされています。

「月下老人」の逸話

月下老人の由来は、「続幽怪録」に登場する人物にあるそうです。

かつて唐の韋固という人物が独身のときに宋城へ旅した際、袋に寄りかかって月光の下で書を読んでいる老人に出会いました。
その老人が寄りかかる袋から赤い紐が出ていることに気付いた韋固が、老人に紐の使い方をを尋ねました。
すると「この紐で足をつなげば、どんな男女でも夫婦の縁で結ばれる」と答えました。

そして老人は韋固の未来の妻を予言しました。
老人との出会いから14年後、韋固が結婚したのですが、その女性は老人が予言した人物その人でした。

そこから男女の縁を結ぶ人のことを「月下老人」と呼ぶようになりました。

「氷上人」の逸話

氷上人の由来は「晋書索紞伝」に登場する人物にあるとされています。

晋の時代、中国に策耽という高名な占い師がいました。
ある日「氷の上に立って氷の下の人と話をした」という夢を見た令狐策という人物が策耽を訪ね、夢占いをしてもらいました。
そこで彼は「氷の上下は陰陽であることから、その夢はあなたが結婚の仲立ちをすることの前兆だ」と告げられます。
その翌日、令狐策は本当に大守の子息の仲人を頼まれたのです。

そこから仲人や媒酌人を「氷上人」と呼ぶようになりました。

同じ月下から始まるけれど「月下美人」は全く関係ない言葉

月下氷人ととても似た言葉に「月下美人」というのがあります。
しかし、この月下美人は月下氷人とはまったく関係ないので注意しましょう。

「月下美人」とは

月下美人とは、中南米の熱帯雨林を原産地とするクジャクサボテンの仲間が咲かせる花です。

月下美人は、夏から秋にかけて白い大輪の花を咲かせます。
強い芳香を放ちながら夕暮れから夜にかけて咲かせますが、朝になるとしぼんでしまいます。
月の下でだけ美しい花という意味で月下美人と名付けられました。

まとめ

月下氷人とは、婚約や結婚に際しての仲人や媒酌人を指します。
新郎新婦にとっては欠かせない存在なので、これからブライダル関係のイベントが控えている方は月下氷人のお世話になるかもしれませんね。

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