寒い冬の心強い味方といえばマフラーですよね。でも、ふとマフラー以外にも首に巻くファッションアイテムとして知られるストールやショール、スカーフなどとの違いが気になったことはありませんか?
そもそもマフラーは防寒用として使うことが多いですが、ストールはその限りではありません。むしろおしゃれ用として使うことが多いです。その他のショールやスカーフもそれぞれ違いがあります。
そこで、ここでは主にマフラーとスカーフを比較しながら、それぞれの違いについて解説します。
目次
マフラーとは
マフラーとは主に防寒用で使う長方形の襟巻きの布のことを言います。顔や首を温めるのを目的としていて、ファッション性よりも機能性が重要です。
起源
マフラーはラテン語で包み覆うという意味を持つマフルという言葉が語源だと言われています。ただ、起源については諸説あり、15世紀頃にヨーロッパで女性が顔を覆うのに使っていた白い布のことをマフラーと呼んだのが起源という意見もあります。
フランス革命時代には黒い布で顎から首を覆うスタイルが増え、現代のマフラーに近い形となっていったそうです。
さらに19世紀頃には襟巻きだけではなく肩掛けなども流行し、一般の女性の間でファッションの一部となっていきました。
20世紀に入る頃には女性用だけではなく男性用も増え、ウールやカシミアなど保温性に優れたマフラーが普及していったと言われています。
特徴
マフラーは防寒目的が強く、主に顔や首を温めるために利用する襟巻きの一種です。もともと首元に巻くものという認識なので、ストールとはまた違った役割を持っています。
ストールとは
ストールとは主におしゃれ用で使う肩掛けの布のことを意味します。肩から掛けるのが特徴となっており、機能性よりもファッション性を重視しているものが多いです。
起源
ストールは古代ローマの既婚女性が身に着けていた細長い布を意味するストラが語源となっているそうです。起源は中世のカトリック聖職者が身に纏っていた細長い布が変化したものだという説などもあり、これがストールの前身になったという意見が有力ですね。
現代ではおしゃれ用として定着しており、寒さを防ぐというよりも見栄えを良くするために使っている人が多いです。首元にあしらうことが多いことからマフラーと混同されることがありますが、少しジャンルの違うファッションアイテムという立ち位置となっています。
特徴
ストールは防寒目的ではなく、おしゃれをするために使うことが多い肩掛けの布です。ストールの種類によっては防寒用もあるので一概には言えないですが、おしゃれ用で使うのが一般的です。
マフラーとストールの違い
マフラーとストールの具体的な違いについては、すでにそれぞれの特徴の解説によって理解できたかと思います。ただ、いくつかのポイントで分けていくとよりわかりやすいので、ここからはそれぞれの違いについて解説します。
以下、主なマフラーとストールの違いです。
1.季節
2.形状
3.素材
4.特徴
マフラーは主に冬に使うのが普通なのですが、ストールは夏でも使えるのが特徴となっています。より季節が限られるのはマフラーであり、ストールはどちらかというとオールラウンドに着こなすことのできるファッションアイテムですね。
どちらも形状は長方形ではあるものの、マフラーはその多くが細長い形状なのに対し、ストールは正方形など四角い形状のものもあります。これも違いの1つです。
さらに、素材を見るとマフラーはニットやウールなど厚手生地が多いのですが、ストールは比較的薄手生地が多いです。そのため、防寒性にも違いが出てきます。
その他で言えば、マフラーの特徴は防寒用の襟巻きであるものの、ストールはおしゃれ用の肩掛けという立ち位置が強いです。もちろんその限りではないものの、役割がそれぞれ違うという特徴を持っています。
ちょっとややこしい英語表現
日本語でのマフラーとストールの使い分けは分かりましたが、英語ではどうでしょうか?
実は、英語ではマフラーとストールという単語はあるのですが、日本のように使い分けているわけではないようです。
英語の場合の使い分け
基本的に英語ではマフラーもストールもスカーフ(scarf)と表現することが多いようです。使い分け方としては、素材や利用シーンで分けられ、「ニットスカーフ(knit scarf)」や「ウィンタースカーフ(winter scarf)」というような使い方をされるそうですよ!
マフラーやストールという表現も通じないことはないと思いますが、車のマフラーや盗むという意味のストールと勘違いされてしまうこともあるようなので、覚えておいた方がいいですね!
他にもある似たようなもの
マフラーやストールの他にも似たようなものは多いです。例えば、ショールやスカーフなどの布製品はもちろん、ネックウォーマーやスヌードなども同様です。ここからはそれぞれ似ているけれどちょっと違うものを簡単にご紹介します。
ショール
ショールは大判サイズの布のことを意味することが多いです。オールシーズン使える大判サイズの四角形や三角形のものが主流の他、素材は厚手から薄手まで幅広く愛用されています。
主に肩に羽織うことが多いので、ジャンルとしてはストールに近いかもしれません。ただ、役割りとしてはマフラーにも匹敵します。
スカーフ
スカーフは薄くて軽い生地で作られた正方形の布のことを指します。オールシーズン使えるが防寒用としてはあまり使われず、コーディネートにアクセントを持たせるおしゃれ用として使われることが多いですね。日本ではあまりない文化ですが、海外では顔や頭に巻いたりして使うこともあります。
ネックウォーマー
ネックウォーマーはリング状にして首に巻くことのできる布のことです。言葉の意味からすればマフラーやストールもネックウォーマーの一部だという認識もあるのですが、すでにこれ単体で数々の商品が販売されています。
首全体を覆うことができるため、寒さを防ぐ性能に関してはマフラーやストールよりも上かもしれません。また、ただの防寒具というよりもファッションアイテムの一部として利用される他、ウィンタースポーツなどの際にも使われることが多いです。
スヌード
スヌードは厚くて重い生地で作られている防寒用の布のことです。形状としてはネックウォーマーにも似ています。リング状になっていることが多く、頭からかぶるようにして使うのが一般的ですね。
マフラーやストールよりも寒さを防いでくれるもので、デートなどのお出かけにも使えるので、男性よりも女性に人気があります。
まとめ
冬は顔や首が冷えるので、マフラーを使って防寒しましょう。ただ、その際には間違ってストールを使わないように気をつけてください。
ストールも防寒性があることはあるのですが、マフラーには及びません。その一方でマフラーよりもおしゃれなストールが多いので、そこはシーンに合わせて使い分けてみてくださいね。