動物園に行ったらぜひ会いたい!「世界三大珍獣」と呼ばれる動物をご紹介!

みなさんは「世界三大珍獣」をご存知ですか?
これは、1960年に日本のある学者が提唱したもので、世界的に通じるものではありません。
しかし、その名前や姿を見たら・・・、もしかしたら納得してしまうかもしれません。

ここではそんな、「世界三大珍獣」について解説します。
この「世界三大珍獣」をまとめて見られる動物園は国内にあったっりするのでしょうか?

「世界三大珍獣」とは

 

まずは、「世界三大珍獣」がどのような動物なのか、誰によって選出されたのかを見ていきましょう。

「世界三大珍獣」はこの動物!

世界三大珍獣は以下の3種類の動物が選ばれています。

・ジャイアントパンダ 
・オカピ 
・コビトカバ

また、上記三種のうちどれかを抜いて「カモノハシ」を入れることもあります。

選出された理由は??

世界三大珍獣は、1960年頃に動物学者の高島春雄氏によって選出されました。
これは、なにか明確な理由から選ばれたわけではありません。

生態が珍しい動物は他にもいますし、個体数がより少ない動物だっています。
実際、「世界三大珍獣」はコビトカバが日本の動物園に来ることが決まったので生まれた用語ともされています。
ただし、世界三大珍獣の選出理由としては「数が非常に少ないこと」や「住んでいる地域が極めて狭いこと」や「大昔から姿がほとんど変わっていないこと」などが加味されているとされます。

もう一種類増えた?「世界四大珍獣」

世界三大珍獣ではなく、『世界四大珍獣』とされる動物がいます。

これは上記三種の動物に、ボンゴという珍獣を加えたものとなっています。
詳しくは後の項目で解説します。

追加されるのは、世界三大珍獣に入れられることもある「カモノハシ」じゃないんですね。

世界三大珍獣とされる生き物たち

世界三大珍獣とされる生き物は、文字通り不思議な生態を持っているだけではなく、世界的に見ても珍しい特徴を持っていたりします。
ここからはそれぞれの珍獣の大きさや生息域、生態や特徴などを見ていきましょう。

ジャイアントパンダ

ジャイアントパンダは、哺乳綱食肉目クマ科ジャイアントパンダ属に分類される動物です。
かつては、中国だけでなくベトナム、ミャンマーに分布していました。

体長は120cm~150cmほど、体重は80kg~150kgほどあります。
白黒の体毛が特徴的で、眼の周りや耳、手足、背中と両肩の毛が黒く、他の部分は白い毛に覆われています。
体毛が白黒なのは単独行動が維持できるよう適度な距離を保ったり、周囲の景色に溶け込んで天敵から逃れたりするためなのだとか。

また、その身体は大きいながらも2~3頭身の乳幼児体型で、目や鼻や口は顔の下半分に集中しているので童顔ともいえます。
尾は成長しないため小さくて目立たないものがちょこんとついています。

野生では竹の幹や葉、タケノコを食べます。
たまに昆虫や小動物も食べるのだとか。

動物園でも主食は竹や笹で、野菜や果物の他にはパンダダンゴと呼ばれる特別な餌を食べさせていることもあります。

オカピ

 

オカピは偶蹄目キリン科オカピ属に分類される偶蹄類の動物で、アフリカ大陸中部のコンゴ民主共和国などに生息しています。

その美しい脚の模様から”森の貴婦人”とも呼ばれている動物です。
20世紀に入ってから初めてその存在が確認された珍しい動物で、神秘的な雰囲気を放っています。

体つきは馬に似ていて、胴体は黒褐色もしくは茶色です。
四肢にはシマウマのような白と黒の横縞模様があり、特に後脚にはっきりとその模様は表れています。
これはオカピの生息域で保護色の役割を持っているとともに、同種間の目印にもなっているのだとか。

発見当初はシマウマの仲間だと考えられていたものの、現在ではキリンの仲間であることが分かっています。
正確に言うと、オカピはキリンの先祖に近い動物とされています。
森林で暮らしていたオカピの仲間から草原に適応したものが現れ、現在のキリンに進化していったとの見解があります。

コビトカバ

 

コビトカバはカバ科コビトカバ属に分類される動物で、ミニカバとも呼ばれる動物です。
主に西アフリカのリベリアなどに分布しています。

カバの赤ちゃんかな?と思う人もいるかもしれませんが、カバとは異なる生態の動物です。

体長は150cm~175cmほどで、体重180kg~275kgほどです。
背面は黒灰色をしていて、腹面は灰がかった淡黄色であることが多く、頭は小さくて丸い形状となっています。

眼はカバと違い突出していないものの、鼻が開いているのが特徴で、前足にはほとんど発達していない水掻きがあります。

低地にある森林や沼などに生息していて、基本的に夜行性で単独行動をとっています。
ただし、条件によってカップルやファミリーで生活することもあるそうです。

皮膚はカバと同じく乾燥に弱いものの、湿度が高い場所を生息域とするためカバと違い水浴びはあまりしません。
そのため陸上でも水中でも快適に活動できる特性を持っています。

食事は主に草や茎、木の葉、果実などを食べます。
動物園などでは野菜などを与えることもありますね。

三大珍獣に数えられることもある「カモノハシ」

 

カモノハシは哺乳綱単孔目カモノハシ科カモノハシ属に分類される動物で、主にオーストラリアの水辺の近くで暮らしています。

全長はオスで最大63cm、メスで最大55cmと比較的小型です。
体重もオスで1kg~3kgほどで、メスに至っては0.7kg~1.8kgほどしかありません。
全身には無数の柔らかい体毛が生えていて、外側の毛は水を弾き、内側の毛は保温をする役割があります。

名前の通りカモのように幅広く、ゴムのような質感のくちばしを持っているのも珍獣らしさ満点ですね。
ちなみにこのくちばしには鋭敏な神経が通っていて、獲物の生体電流を感知できます。

その一方で歯がないのも名前にあるカモに近いです。
なお、三重大学などの共同研究チームの調査ではくちばしの向きや電気感覚を脳に伝える三叉神経が発達したことで、歯の生える空間を失ったと考えられています。

手足は短く水掻きが発達しているため、とても泳ぎが上手な生き物でもあります。
なお、オスの後脚には蹴爪があり、この蹴爪からは毒も分泌されるという奇妙な生態が特徴です。
メスも若い時には後脚に蹴爪があるのですが、成長の過程で退化します。

哺乳類でありながら卵を産み、乳首がないというまさに珍獣そのものですね。

四大珍獣「ボンゴ」

 

ボンゴは哺乳網偶蹄目ウシ科ブッシュバック目というグループに分類される動物です。
アフリカ大陸の密林に生息するウシ科の動物であるレイヨウやアンテロープの仲間となっています。

美しい毛並みと縞模様から世界一美しいレイヨウと呼ばれる他、人の気配を察すると姿を消すことから森の魔術師とも呼ばれています。
茶色の毛に9~15本程の白い縞模様が入っていて、2本の大きな角を持つ動物です。
日本の牛よりもスリムな体型で動きも俊敏かつ警戒心が強くて鹿のような姿をしています。

低地の森林地帯で生活する他、標高2,000~4,000mの高地に生息する個体もいて、非常に逞しい足腰を持っています。

体長は170cm~250㎝ほどで、ウシ科の動物の中でも森林に生息する種では最大の大きさを誇っているのだとか。
オスは最大3mに達することもあるなど、とても大柄なことがわかります。

ちなみに白い縞模様の本数によって種類を判別することができ、リベリアボンゴは14-15本でケニアボンゴは10本ほどの縞模様があります。
ボンゴはオスメスともに巨大な角を持ちますが、その角はオスのほうがメスよりも大きいとされます。
大きなものならば、角だけで80cm~1mを超えることもあるのだとか!

世界三大珍獣にはどこに行ったら会える?

 

実は世界三大珍獣とは言われている動物たちも、日本の動物園や水族館で展示されていることがあります。
ただ、亡くなったり移動したりで飼育状況は常に変化するため、最新の情報を調べてから訪れるようにしましょう。

ジャイアントパンダ

・上野動物園(東京都)
・アドベンチャーワールド(和歌山県)
・王子動物園(兵庫県)

オカピ

・上野動物園(東京都)
・金沢動物園(神奈川県)
・ズーラシア(神奈川県)

コビトカバ

・上野動物園(東京都)
・東山動植物園(愛知県)
・いしかわ動物園(石川県)
・神戸どうぶつ王国(兵庫県)
・ニフレル(大阪府)

カモノハシ

日本の動物園や水族館にはいません。

ボンゴ

以前は上野動物園(東京都)や金沢動物園(神奈川県)、富士サファリパーク(富士サファリパーク)、東山動植物園(愛知県)などで展示されていました。
ただし、現在では4つの動物園とも非展示となっています。

まとめ

「世界三大珍獣」というくくりは、日本にコビトカバが来るのに当たって動物学者によって生み出された言葉です。
そのため、世界的に通用するものではありません。
ジャイアントパンダ・オカピ・コビトカバの三種であったり、「カモノハシ」がいずれかと交換するように入っていることもあります。

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