『御手洗団子』という漢字を読めますか?「おてあらい団子」ではなく、あの和菓子のことだったのです!!

突然ですが、クイズです!『御手洗団子』は何と読むでしょうか?

団子という漢字が入っているので、おおよそを予測して読める人も多いと思いますが、正解は「みたらしだんご」です!

では、なぜそのような名前になったのでしょうか?
今回はみたらし団子の名前の由来や歴史についてご紹介します。

御手洗はトイレの事ではなかった!みたらし団子の由来に迫る!

 

御手洗という漢字だけみると「おてあらい」だと思ってしまう人も多いですよね。

事実、御手洗という漢字単体ならそう読むのも間違ってはいません。
しかし、みたらし団子に使われる御手洗はトイレのことではありません。
ここからはその由来について見ていきましょう。

御手洗の意味

御手洗という漢字はそもそもトイレの意味ではありません。
もともと神社や寺などにおいて、手や口を清める場所という意味があります。

みたらし団子の起源

では、なぜその御手洗がみたらし団子の漢字として使われるようになったのでしょうか?
ここからはその起源について見ていきましょう。

御手洗川

 

御手洗川とは神社の近くを流れている川で、参拝人が手を洗ったり口をすすいだりする川のことを意味します。

一部地域で使われている言葉ですが、どこかの地域を限定するものではありません。
御手洗川としては、下鴨神社のものが有名です。

下鴨神社は昔から「御手洗祭り」を開催してきた場所ということもあり、全国的にその名が知られています。

御手洗祭り

御手洗祭りは、下鴨神社で土用の丑の日に前後5日間で開催される祭りで、御手洗社前にある御手洗池に足を膝まで浸しながら、ロウソクに火を灯して無病息災を願う祭りとなっています。

これは足つけ神事と呼ばれ、毎年のように老若男女で賑わう祭事です。
無病息災だけではなく、その他の願い事も叶えてくれる祭りとして知られています。

御手洗団子

 

御手洗川で有名な下鴨神社で、御手洗池に入る御手洗祭りの時に売っていた団子、それが「みたらし団子」です。
本来は祭りの際に神前に供えるために氏子の家庭で作られていた団子なのですが、やがて境内の店で売られるようになり名物となっていったそうです。

異説もありますが、みたらし団子は境内にある御手洗池の水泡を模して作られたとされています。
それが理由で「御手洗」という漢字が使われるようになったというわけですね。

また、みたらし団子はもともと竹の先を10本に割って串を扇状にし、それぞれの串に5個の団子を差した合計50個の串団子だったそうです。

みたらし団子は甘じょっぱくなかった?

 

みたらし団子といえば、あの甘じょっぱさが特徴的ですよね。
ところが、元々みたらし団子は甘じょっぱいものではなかったそうです。

最初は焼き団子だった?

みたらし団子は最初、醤油のつけ焼き団子でした。
醤油を塗って焼くだけのシンプルなものだったわけです。

しかしそれがいつのことからか、葛餡かけ団子になったそうです。
当時はそれだけでも人気を集めました。
その一方で、当時はまだ砂糖が入っていないものが主流だったと言われ、現代のように甘く味付けされたのはその後だと考えられています。

醤油ダレに砂糖が加えられたのはいつ?

醤油で味付けした団子に独特の甘さを加えたのは、下鴨神社の氏子であった「亀屋粟義」という菓子店の店主だったとされています。
団子が商品化された1922年頃は生醤油のみの味付けでしたが、太平洋戦争後は黒砂糖を加えて葛餡をからめる味付けが考え出されたそうです。
その後、その甘さが人気となり正式に製品化され、みたらし団子は大いに人気を得ることとなりました。

他にも、大正時代には加茂みたらし茶屋の店主が醤油と黒砂糖を使ったタレを考案し、それがさらに全国に広まったという説もあります。

京都のみたらし団子は5個だけど関東のみたらし団子は4個?

 

みたらし団子は串に刺さっている団子ですが、実は地域によって刺す個数が違ってきます。
元祖といえる御手洗祭りで販売されるものや京都や近畿地方では5個のものが多いのですが、関東では団子が主に4個の方が多いようです。
これは江戸時代の中期、1768(明和5)年に四文銭が鋳造されたことを由来とするという説があります。

しかし地域ごとに違いがあり、中には3個の地域もあったりしますので、みたらし団子は何個が正解ということもありません。

まとめ

日本らしい食べ物の1つとして知られている団子。その中でも特に人気のみたらし団子には深い歴史と名前の由来がありました。
御手洗という漢字を使いますが、トイレの意味ではないのでご注意を。

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