人間の基本的な欲求にはどんなものがあるの?有名な三大欲求だけじゃない!?

欲求はなかなか理性で我慢できるものではありません。

特に人間が持つ三大欲求といえば、「睡眠欲」「食欲」「性欲」がありますが、これはあくまでも日本で広まっている風説です。

そこで、ここでは世界各地で考えられている人間の欲求についてそれぞれご紹介します。一体どんな欲求が人間にはあるのでしょうか?

三大欲求

人間が持つ最も有名な欲求が、「睡眠欲」「食欲」「性欲」の三大欲求と呼ばれるものです。

まずは、その基本的な欲求についてご紹介します。

最も有名な睡眠欲・食欲・性欲

日本ではこの3つの欲求が有名で、「人間の欲求=三大欲求」と考えている人が多いようです。

ただ、これは共感しやすいからこそ広まっただけであり、あくまでもこの三大欲求は俗説です。

実際には他にも欲求は細分化でき、本当に人間が持っている欲求の研究においては異論が唱えられることもあるそうです。

本来、欲求とは理性で抗うことのできない衝動が根底にあるのですが、睡眠欲や食欲に比べて性欲はその衝動も弱いですよね。

欲求というのは、直接生死に関係するものかどうかが重要となります。

性欲は満たされなくても死ぬことはないですが、睡眠欲と食欲は満たされないと死にますよね。要は生きるのに必須なのかどうかで欲求の分類も違ってきます。

実は他の三大欲求説もある

実は他の三大欲求説もあります。以下、主な2つの分類を簡単にご紹介します。

1.「睡眠欲・食欲・排泄欲」説
2.「食欲・性欲・集団欲」説

欲求というのは生理現象だと考える研究もあるため、睡眠欲や食欲の他に、排泄欲を入れた3つが三大欲求だとする説もあります。確かに排泄するのは我慢できませんね。

しかし、これは人間の欲望から生まれる衝動とは言えず、単なる生命活動の1つとする意見もあります。

一方で、食欲や性欲にプラスして集団欲が含まれるとする説もあります。

人間はどこかに所属することを本能的に望むと考えられているため、集団欲が三大欲求の1つだと考える学者も多いようです。

ただ、集団欲も我慢できますし、単独行動が好きな人もいるため、欲求と呼ぶのかは疑問が残ります。

人によって様々なレベルの欲求があるため、厳密に分類することは難しいですね。

大きく分けると欲求は2種類?

欲求の研究によると、大きく分けて2種類の欲求があるのではないかという話もあります。ここからはそんな2つの大枠となる欲求についてご紹介します。

生理的欲求(臓器発生的欲求)

生理的欲求とは、人間が生命維持のために持つ基本的欲求のことです。主に生存に不可欠な生理的動機を、一時的欲求と呼びます。

一般に言われる三大欲求はこちらで、主に「睡眠欲・食欲・性欲」の3つがあるのではないかと考えられています。なお、これらの欲求は臓器が発生原因となって生まれる欲求です。

また、性欲に関しては若干ながら社会的欲求にも含まれます。

交際相手や結婚相手と関わることで承認欲求が満たされるだけではなく、体や心の安定や安心にも繋がりますよね。それらは生理的欲求とはまた違ったものとなるので、両方に分類される点は注意が必要です。

社会的欲求(心理発生的欲求)

社会的欲求とは、人間が集団生活を送るために持つ欲求のことです。主に社会生活に必要な社会的動機を、二次的欲求と呼びます。

人間は何かに所属して安心したいと考える生き物で、主に家族や学校や会社などの組織で生活することが満足に繋がると考えられています。これらは心理が発生原因となって生まれる欲求です。

単純に「誰かに認めてもらいたい」「社会貢献したい」「必要とされたい」などの感情は、これらの欲求から生まれる思考だと言えるでしょう。

欲求に関する様々な分類

昔から宗教学や心理学などで様々な分類が行われているのが、人間の欲求というものです。

三大欲求もその中の一つにすぎず、世界では様々な分類がなされています。ここからは他の有名な分類をご紹介します。

仏教の五欲

仏教においては三大欲求ではなく、五大欲求が以下のように位置付けられています。

1.食欲
2.財欲
3.色欲
4.名誉欲
5.睡眠欲

基本的な睡眠欲や食欲の他、「お金を持ちたい」と願う財欲や「地位を手に入れたい」と願う名誉欲などが含まれています。

ちなみに色欲とは色恋沙汰に関する欲求で、性欲に近い位置づけとなっています。

キリスト教では七つの大罪

宗教では欲は悪であるという傾向にあり、特にキリスト教ではそれらの欲求が七つの大罪として扱われています。

1.傲慢
2.憤怒
3.嫉妬
4.怠惰
5.強欲
6.暴食
7.色欲

これらの分類は欲求というよりも罪として認識されており、キリスト教では避けるべきものだと考えられているようです。

映画やドラマのテーマとしても扱われているほど、海外ではこちらの"七つの大罪"の方がメジャーかもしれませんね。

マズローの欲求五段階説

アメリカの心理学者アブラハム・マズローが提唱した、自己実現理論における欲求も有名です。

現代で欲求と言えば、このマズローの欲求五段階説がよく使われます。以下、マズローの提唱する五段階の欲求です。

1.自己実現欲求
2.承認欲求
3.社会的欲求
4.安全欲求
5.生理的欲求

この階層は1番が最も高次の欲求で、5番が最も低次の欲求となり、下の欲求が満たされると、上の次元の欲求が現れるという形になっています。

要は生理的な欲求は最も強く、それが満たされないのに承認欲求などは現れづらいということになります。

これらが満たされて初めて人間の欲求が満足すると考えられており、主に人生を豊かにするための方法論を説く際などにも用いられることが多いです。

欲求と脳科学

近年は欲求を、脳科学の見地から解明する研究も進んでいます。

低い欲求ほど大脳辺縁系など旧皮質の影響を受け、高い欲求ほど前頭連合野など新皮質の影響を受けやすいとの知見もあり、欲と脳は密接に関わっていると考えられています。以下、脳科学による主な分類です。

1.生理的欲求
2.安全安心欲求
3.集団序列欲求
4.他己承認欲求
5.自己実現欲求

欲求と脳の関係はまだはっきりとした根拠までは研究が進んではいませんが、前述したマズローの欲求五段階説は脳科学とも一致する内容となっています。

人間の欲求には階層(次元)のようなものが存在し、生命維持のための低次の欲求から、満たされるごとに高次の欲求が現れるという構造になっていることは間違いなさそうです。

まとめ

人間は様々な欲求を持っていますが、日本では主に身体に関係する「睡眠欲」「食欲」「性欲」が取り上げられることが多いですね。

しかし、実際には心の欲求も関係しており、世界ではむしろ五大欲求や七大欲求の方が知られています。

自分自身の欲求と向き合うためにも、ぜひともそれぞれの欲求について頭の片隅に入れておいてくださいね。

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