ヘビが苦手な人は多いと思いますが、そんなヘビの中でもかなり恐ろしい特性を持つ「ブラックマンバ」。
このヘビは脅威の生態を持ち、ハンターとしてかなり優秀な種なのです。
ここでは、そんなブラックマンバについてご紹介します。
目次
ブラックマンバとは
ブラックマンバは、コブラ科マンバ属に分類されるヘビ。
その生態は非常に恐ろしいのです。
生息地
ブラックマンバはアフリカのサバンナなどに生息しています。
ブラックマンバという名前から全身真っ黒な姿をイメージしてしまいますが、実際の体色は灰色や黒褐色の個体がほとんどです。
名前の由来
ブラックマンバという名前は、口の中が黒いことから来ているとされます。
灰色や黒褐色という名前の印象とは違う体の色は、名前と関連していないということになんですね！
毒蛇界第2位の長さ
ヘビは種類によって胴体の長さが大きく異なります。
ブラックマンバは、毒ヘビに分類されるヘビの中では第2位の長さを誇るといわれています。
その全長は平均して2m～3m。
巨大な個体ともなると、4〜5mに達することもあるとされています。
ちなみに毒ヘビの中で第1位の長さを誇るのはキングコブラで、平均すると約3mに成長します。
タイでは約4mのキングコブラが発見されている他、過去にロンドン動物園で飼育されていたものは約5.6m～5.7mにまで成長した個体もいたそうです。
毒蛇界トップのスピード
ブラックマンバは、ヘビの中でも速く移動できることがわかっています。
一説には、馬よりも速いと言われています。
そこで、ここからはそんなブラックマンバのスピードについて解説します。
馬より速い？
馬より速く移動できるといわれているブラックマンバですが、この仮説は定かではありません。
実際のブラックマンバの平均速度は時速16km前後だといわれているため、馬の平均速度の時速50～60kmには遠く及びません。
ブラックマンバの場合は50m進むのに11秒前後かかる計算となるため、小学校低学年の子どもよりも遅いかもしれないですね。
それでも瞬発力が非常に優れているため、攻撃は高速かつ正確です。
強い毒性
ブラックマンバは非常に強い毒を有しているため、生息地であるアフリカでは非常に恐れられている動物の一種となっています。
その毒性は非常に強力で、人間であれば数十分で死に至るのだとか！
致死率ほぼ100％
ブラックマンバの毒は、一般的な人間であればものの20分前後で死に至ります。
血清は開発されていますが、万が一用意されていなくて投与が遅れてしまった場合は、命を落とすことも珍しくありません。
血清を投与しない場合の致死率は、ほぼ100％ともいわれています。
即効性の神経毒
血清の研究が進められていますが、いかんせん致死率が高いブラックマンバは即効性の神経毒を持っています。
噛まれれば早急な治療が必要となるのですが、その毒が広がるスピードは非常に早いのです。
それこそ20分以内に血清を打たないと死んでしまうといわれていることからも即効性の高さが分かります。
ブラックマンバが生息しているアフリカのサバンナは都合よく血清があるわけではありません。
そのため、農村部ではブラックマンバによる人間の死亡も確認されています。
毒量が多い
ブラックマンバは体が大きいため毒の量自体も多いのです。
強烈な毒性を有しているだけでなく、毒の量も多いとはおそろしいですね。
攻撃性の高さ
性格自体はそこまで好戦的ではありません。
しかし、身の危険を感じると途端に攻撃的な性格となります。
ブラックマンバの異名を持つ人たち
ブラックマンバは危険生物であることから、度々その特性を捉えて異名に使われることがあります。
ここからは、ブラックマンバという異名を取ったアスリートをご紹介します！
格闘家のカルター・ギル
２０００年代の総合格闘家カルター・ギルさんは、リングネームがブラックマンバでした。
その毒蛇のように鋭い攻撃から、「インドの毒蛇」というニックネームで恐れられてもいました。
とはいえ、本物のブラックマンバの生息地はインドではないので、日本でニックネームを付けた人がブラックマンバの生息地を知らず、毒ヘビであるということとカルター・ギルさんがインド系カナダ人であることからかけ合わせて付けられたのかもしれません。
NBAのコービー・ブライアント
その正確無比なシュートが「狙った獲物は99.9%の確率で仕留めるブラックマンバのようだ」ということで、ブラックマンバの異名で呼ばれたのがプロバスケットボーラーのコービー・ブライアント選手です。
名門ロサンゼルス・レイカーズに所属し、高いシュートコントロールからチームのエースとして活躍もしていましたが、2020年1月に事故で亡くなってしまいました。
まとめ
ヘビは恐ろしい個体が多いですが、その毒の威力と量と身の危険を感じた時の攻撃性から生息地であるサバンナで恐れられている「ブラックマンバ」。
非常に危険な神経毒を有しており、血清こそ開発されていますが２０分以内に打たないと死に至るといわれていることからも非常に危険な毒ヘビということが窺い知れます。
