音楽を聴いている時に得る快感、これはアルコールと同じ脳領域で発生している!?

音楽が及ぼす効果は人間にとって非常に良いものであり、心身共に落ち着かせてくれます。
その音楽の快楽が、アルコールと同じ快楽であるという研究結果が、カナダ・マギル大学の神経科学研究チームより発表されました。

確かにアルコールを摂取すると楽しい気分になったり容器になることもありますが・・・、音楽とどういった関係があるのでしょうか?

音楽が及ぼす効果とは?

 

耳から入った音楽は脳へ伝わり、全身に影響を及ぼすします。

自律神経系に作用し心拍や血圧が変わり、落ち着きを取り戻すなどのリラクゼーション効果があるのだとか。
心の状態にも影響を与え、感情、知覚、認知などの活性化させる力があります。

曲の種類によって心身に及ぼす効果が異なり、アップテンポの曲は気分の高揚、落ち着いたリズムには鎮静、などといった影響を与えます。
高音では明るく楽しい気分になりやすく、低音では暗く悲しい気持ちになりやすいと言われていて、音楽を用いて感情が揺れ動くとされています。

しかし人それぞれ好みの音楽が存在しているため、「誰にでも同じ効果が表れる」というわけではなく、例えば激しい音楽が好きな方に落ち着いたテンポの曲を聴かせても、アクビが出てしまうかもしれません。
このような事象も存在しているため、現在も色々な観点から音楽についての研究が行われています。

アルコールが及ぼす効果とは?

 

併せてアルコールが及ぼす効果を見ていきましょう。
適量の飲酒にはストレスを発散する効果や、血圧や悪玉コレステロールを低下させたり、血行をよくして体を活性化させる、食欲増進効果などたくさんの効果があります。
匂いにも効果があると言われていて、ワインやウイスキーの香りにはリラックス効果、ビールは気分を落ち着かせます。

そして適量な飲酒をしている人と、全く飲酒をしない人では、飲酒をしている人の方が健康である、という研究結果も出ています。

反対に大量の飲酒は肝臓に悪いだけではなく、各臓器のがん、膵炎、心臓病、脳血管障害、認知症といった様々な疾患のリスクを高める要因です。
アルコールの過剰摂取により、急性アルコール中毒を起こしてしまい最悪の場合は命を落としてしまう例も確認されているので、適切な量を守らなくてはなりません。

ではアルコールを過剰摂取してしまうのか。
その要因として、お酒を飲むことで脳内に分泌されるドーパミンが関係しているようです。

ドーパミンは、やる気、幸福や快感を感じさせる脳内ホルモンの一種です。
飲酒によってドーパミンの分泌に「慣れ」が生じ、幸福や快楽を求めて飲酒量が増え、アルコールに依存してしまうことになるのです。

カナダ・マギル大学で行われた実験

 

これまでの研究により、音楽を聴くと刺激される脳の動きが、アルコールや薬物を摂取した時と似たような動きをすると、なんとなく分かっていました。
しかし、研究主任のアーネスト・マス・へレロ氏は「音楽の快楽がなぜ脳を活性化させるのか、証明されていない」と話しました。

これらを明らかにするためにマギル大学では、被験者に音楽を聴かせて、快楽のレベルを示す4つのボタンのうちの1つを押すように指示するという実験を執り行いました。
その結果、音楽を聴いている間は快楽を感じさせ、音楽を止めた時に快楽が減少することが判明しました。

この時脳は、ドーパミンを分泌しており、脳内の報酬系という神経系が活性化していたことが明らかになったのです。

報酬系とは?

脳内の報酬系とは、食べ物を食べたり、男女が愛し合うと活性化される神経系です。
上記のような動物的報酬や、人間的報酬と呼ばれる「何かを得た時の快感」や、「何かを達成した時に得る時」など多く存在していて、人間的報酬でも同様に快楽を感じて脳が活性化します。

私たち人間が動いている理由は、脳内の報酬系が司っていると言っても過言ではないでしょう。

しかし、短絡的報酬と呼ばれる、すぐに快楽へ繋がるアルコールや薬物など依存性の高いものを摂取した場合、ひと時の快楽を脳は知り、何度も薬物を求めてしまいます。
短絡的報酬を極端に多く得ていると脳も変化し、一般的な動物的報酬や人間的報酬では満足出来なくなり、ハイリスクな刺激を求めるようになるため、脳が壊れてしまうのです。

音楽は短絡的報酬に含まれるため、音楽とアルコールや薬物による快楽は、脳の処理として同じであったということになります。

まとめ

私たちが音楽を愛する理由にはドーパミンが関係していたようです。
アルコールや薬物と同じ快楽とはいえ、音楽は体に悪い影響を与えるものではなく、リラックスすることは自体は全く問題ありませんので、好きな音楽を聴きましょう!

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