「コラム」とはどんな意味?「コラムニスト」と「エッセイスト」は何が違うの?

コラムと呼ばれる文章がありますが、エッセイという似たような存在があります。
本来の意味では、コラムが形式や題材がある文章、エッセイとはそれらに縛られない完全に自由なものとなります。

そこでここでは、コラムとエッセイが持つそれぞれの意味はもちろん、違いについても見ていきましょう。

コラムとは

 

コラムとはどういうものを指すのでしょうか。
まずは、コラムという言葉が持つ意味について見ていきましょう。

元は円柱?

コラムという言葉には「円柱」という意味があります。
横書きの英字新聞では縦型の余白がしばしば出ることがあります。
その余白に収まる批評や意見を書いた短い記事が柱のように見えたことから「コラム」と呼ばれるようになったとされています。

筆者の意見を入れる

コラムはただ事実を伝える記事ではありませんん。
筆者の意見を入れるのが通例であり、個人的な見解や私的な意見を織り交ぜて書くのが普通です。

ただし、コラムには必ず根拠となる情報が書かれている必要があります。
それに対して筆者が「どう思ったのか」「どう感じたのか」などを書いていくスタイルが主流となっています。

小さな論文のような感覚で、個人的な文章も取り入れて書くのがコラムというものです。

ちょっとした記事

コラムはサッと読める端的な文章となっているのも特徴です。
主張や結論がわかりやすくまとめられており、あまり長くなるようなものには使われない傾向にあります。

誰が読んでもわかりやすくすることが必要となるため、堅苦しい文章というよりは気軽に読める文章になっていることが多いです。

エッセイとは

 

エッセイとはどういうものを意味するのでしょうか。
ここからはエッセイについて見ていきましょう。

フランス語が語源

エッセイは、「試み」を意味するフランス語「essai」から来ています。
フランス人思想家のモンテーニュが書いた「エセー」が「エッセイ」の始まりとされています。

英語のエッセイは別

英語の「essay」という言葉があるのですが、これは学術などの形式に則って書く小論文という意味があるため、別物として考える方が良いかもしれません。
こちらは序論から本論、結論といった論文のような構成で書いていくことが必要となります。

フランス語が語源のエッセイと英語が語源のエッセイでは、文章のスタイルが大きく異るということになります。

自由に筆者が書く記事

エッセイは根拠がなくてもよく、自身が体験したことなどを自由に綴る文章となっています。
作文のように、自分が思ったことをどんどん書いて良い記事のことを指すのです。

個人ブログや日記、体験談などはすべてエッセイに含まれれると言って良いですね。

コラムとエッセイの違い

 

コラムとエッセイの違いを比較形式で見ていきましょう。

記事の自由度

コラムとエッセイの最大の違いは、記事の自由度にあると言えます。

コラムには形式や題材があるのに対し、エッセイは完全に自由です。
コラムは新聞や雑誌など特定の場所に掲載する「型のある記事」であり、エッセイは掲載場所に関係なく「型にはまらない記事」となります。

根拠となる情報が書かれているか

コラムとエッセイは、根拠となる情報が書かれているかどうかという違いもあります。
コラムには根拠のある情報が必要で、エッセイには根拠のある情報は必要ありません。

コラムが事実を伝えつつ筆者の思いや感じていることを述べるのに対して、エッセイは根拠がなくても自由に述べることのできるものなのです。

コラムニストとエッセイストの違い

 

コラムとエッセイが違う文章を指すように、コラムニストとエッセイストにも違いがあります。

著名なコラムニスト

有名なコラムニストとしては山田五郎さんや勝谷誠彦さんなど、もともと記者や編集者などを経験してきた人が多い傾向にあります。
これらコラムニストの方々は職業柄、何かに対して意見を言うのが上手であり、事実に基づいた根拠のある情報を収集して、そこに自分独自の視点を落とし込んでいくのが上手な人たちです。

著名なエッセイスト

有名なエッセイストとしては徒然草の吉田兼好(兼好法師)やブログから有名になった犬山紙子さんなど、もともと作家などの創作活動を得意とする人が多いです。
根拠のある事実から文章を作っていくというよりも、創作という観点から記事を作ることのできる人たちなので、時には根拠がなくても面白い話がどんどん書ける人もいます。

まとめ

コラムは形式や題材があり根拠のある情報が必要な文章です。
それに対して、エッセイはそれらに縛られることのない完全に自由な文章となっています。

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