緊急事態宣言は解除されたものの、油断できない状況は続いています。
新型コロナウイルス感染予防のために四苦八苦する飲食店と、早く利用したいと思うお客さんとの間では、様々な問題が生じているのも事実です。
そんな中、とある理由でスタッフが怒鳴りつけられてしまったというとんかつ店。世の中の改善を願う切実なツイートが話題になっています。
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お持ち帰り専門営業が好調
話題になっていたのは、奈良市にあるとんかつ店の「まるかつ」。
新型コロナウイルスの影響を受けて外食店が軒並み大打撃を受ける中、3月末から開始した「お持ち帰り専門営業」が好調だといいます。
同店の店長さんに話を聞くと、「お弁当やオードブルの注文が多く入り、新型コロナ以前の売上を10としますと、お持ち帰り専門営業にさせていただいてからも、9~10の売上となっています」とのこと。
この厳しい状況の中、ほぼ同じ売上なのは凄いですよね。営業努力の賜物だと思います。
また店長さんが好調の要因のひとつとして挙げられていたのが、「賄賂」をテーマとした販促。
テイクアウトをするお客さんに対して、スタッフが「店長からの賄賂です」と言いながらコロッケの無料券や割引券が入った封筒を渡すというユニークな販促が功を奏したようです。
まだ店内で食事ができないの?
そして問題が発生したのは、緊急事態宣言の解除後のことでした。
店長さんは解除後も「お持ち帰り専門営業」を継続しているそうで、その理由についてこのように語っています。
緊急事態宣言は解除されましたが、当店は狭いので3密を避けるために仮に席数を半数に減らすと売上も半減してしまうと思います。
そうなるとスタッフを解雇せざるを得なくなります。そうならないために、売上が維持できるお持ち帰り専門営業を継続させていただいております。
しかし、そんな中で増えてきたのが、「まだ店内で食事できないの?」「せっかく来たのに!」と言うお客さん。
かなりきつい口調でスタッフに詰め寄ることもあったそうです。以前、同店のTwitterアカウントでもそのことを伝えています。
いかに現場のスタッフが困っているか・・・切実な思いが伝わってきますよね。
また、暴言に近い言葉をぶつけられたケースもあるといい、その時の様子を説明してくれました。
携帯電話で会話しながら入店し、貼り紙をよく読まずに店内の立ち入り禁止エリアに入ってこられたため、スタッフが『すみませんが、こちらにはお入りいただけないのです』と注意させていただいたところ、お怒りになってスタッフに暴言に近い言葉をぶつけられたお客様もいらっしゃいました。
この時、店長さんは現場には居合わせなかったそうですが、現場が常にこんな状況だと思うと心配ですよね・・・。
少し強めに言わせていただきます
こうした状況を鑑み、店長さんが発信した内容がこちら。少し強めに言わせていただきますと切り出し始めること自体、ただ事ではありません。
スタッフも人間
店長は「私たちがお願いしたいこと」として、以下のように語っています。
スタッフも人間ですので、暴言などはぶつけないでいただきたいということ。できるだけ貼り紙を読んでいただきたいということ。
そして、店内飲食を再開できないことを申し訳ないと思っていますが、事情があってのこととご理解いただきたいのです。
また、「私たちも揚げたてのとんかつや大えびフライをお召し上がりいただきたいです。しかし、コロナの終息までは、仕方がないと思います」と切実な胸の内を明かしてくれました。
本当は揚げたてを食べてもらいたいという気持ちがありながらも、それができないもどかしさ。経営者としてスタッフの雇用を守らなければいけないという強い気持ち。様々な苦悩が伝わってきますよね。
新型コロナウイルスが終息するまでは山あり谷あり様々なことがあるかと思いますが、一日も早く以前のような営業ができることを願っています!
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出典:Twitter(@marukatsunara)