アメリカで最も数の多い野生ネコ「ボブキャット」って知ってる?その生息数にビックリ!

みなさんは、「ボブキャット」という動物をご存じですか?

聞きなれない名前で、私たちにはあまり馴染みがない生き物ですよね。同名の土木作業機械のメーカーなら知っているという方もいるかもしれませんが・・・。

ところがこのボブキャット、実はアメリカでは最も数の多い野生のネコなんです!

日本ではあまり紹介されることがないことからマイナーな存在ですが、北アメリカ大陸にはなんと70万頭以上もいる野生ネコなのです。

今回はそんな、北アメリカに生息するボブキャットの特徴や生態についてご紹介しますね。

ボブキャットとは

ボブキャットは、ネコ科オオヤマネコ属に分類される野生のネコです。

ボブキャットの外見

ボブキャットの体の大きさは、成体で55cm〜110cmほどで個体によりかなり大きさにばらつきがあります。

体重は6kg~15kgとされていますが、雄の大きい個体にもなると30㎏を超えます。

とはいえ、分類上の仲間であるオオヤマネコが最大150cmにも迫る体をしているのに比べると、小柄な種になります。

ボブキャットの体色は、砂漠では黄色、森林では暗い色など生息する地域によって異なるのが特徴です。

頬には耳から続く長いふさ毛が生えており、耳の裏側はトラのように黒くて白い斑点はあります。耳の先には黒い飾り毛があり、尾の先端には不明瞭な黒い輪がみられます。

ボブキャットの分布域

カナダ南部からメキシコ北東部までの北アメリカ大陸に分布しています。

ボブキャットの生息場所や住処

ボブキャットは夜行性でひっそりと暮らしているため、人の目に触れることはあまりありません。

私たちに姿は見せないものの、北アメリカ大陸全土を移動して回っていて、森林や草原、湿地、山地、乾燥した半砂漠地帯から都市近郊に至るまで、多様な環境にうまく適応して暮らしています。

生息数

北アメリカ大陸の広大な範囲に分布し、適応性の高さから様々な環境下で生息するボブキャット。

野生種であり、ハンティングの的にされることもありますが、数は激減していないようです。

現在生息していると考えられるボブキャットの数は72万5,000頭ともいわれています。

ボブキャットの生態をもっと詳しく

ボブキャットは夜行性ということもあり、滅多に姿を見せない野生ネコです。その生態についてもっと詳しく解説していきましょう。

ボブキャットの活動拠点

ボブキャットは多くのネコ科の生物がそうであるように、縄張りを持ち単独行動をとります。

オスの縄張りの方が広く、1頭のオスの縄張りの中に複数のメスの縄張りがあるとされています。

ちなみに、メス同士はお互いの縄張りには侵入しないし、させないそうです。

ボブキャットの繁殖時期

発情期は冬の終わりから春にかけてです。妊娠期間は50日~70日前後で、1度の出産で1頭~6頭の子を産みます。

メスは誰にも邪魔されない場所に巣穴を作って、9ヶ月~12ヶ月間にわたって子どもを育てます。

この間に、子どもたちに独り立ちへ向けて狩りの方法などを教えるそうです。

ボブキャットは獰猛なハンター

北アメリカ大陸の広大な土地に生息するボブキャット。その性格は獰猛で、時には自分より大きな動物も捕食対象として選ぶそうです。

ボブキャットの食性

ボブキャットは肉食性で、ウサギやジリス、ネズミなど小型の哺乳類や鳥類などを捕食します。

特定の種を食べるわけではなく、基本的には虫でもネズミでも鹿でもなんでも捕食します。

実際、捕食対象は生息している地域や季節によって変わるそうです。

また、大きくても100cmほどという体の割に力が強く、鹿などの大型動物を倒すこともあります。

鹿のように自分よりも大きな獲物を捕まえた場合、木の葉の下などに隠して保管し、後から食べるという事も確認されています。

ボブキャットは夜行性ですが、獲物の少ない地域や、獲物の少なくなる冬季には日中も活発に動きまわり、捕食活動を行います。

ボブキャットの性格

ボブキャットは獰猛な捕食動物で、自分よりはるかに大きい鹿などの獲物を仕留めることもあります。

また、運動神経が優れていて、ネコ科の中では比較的長時間走ることができ、木登りや泳ぎも上手です。場合によっては泳ぐこともあるそうです。

ボブキャットの天敵

天敵はピューマやオオカミといった大型肉食動物です。成獣ともなればあまり襲われることはないのですが、ピューマやオオカミに成獣が襲われることがあるそうです。

また、子どもの場合だとキツネやコヨーテといった生き物や、フクロウなど猛禽類に襲われてしまうこともあります。

まとめ

日本では見られないボブキャットですが、アメリカでは最も多い野生のネコです。

アメリカにおいてはボブキャットは馴染み深い動物であり、アメリカ原住民の神話やヨーロッパからの開拓者の民話などにも登場するのだそう。

見た目は大型の猫といった感じで可愛らしい顔立ちをしていますが、自分よりもはるかに大きい鹿などを捕食することもある獰猛な性格です。

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