アーメンの意味を知っていますか?実はキリスト教だけが使う単語ではなかった!

カトリック教会のミサやプロテスタント教会の礼拝に参加したり、参加しないまでもその様子を目にしたりしたことはありませんか?

「ある」と答えた人は、「父と子と聖霊のみ名によって、アーメン」と言った場面をご存知ですよね?

「アーメン」というとキリスト教の言葉というイメージがあるかもしれませんが、もともとはキリスト教がルーツではないようです。

今回はアーメンの意味や由来について解説しますね。

アーメン

キリスト教では、祈りの結びに「アーメン」と言っています。祈りのほかにも讃美歌の締めに唱える言葉としても用いられます。

司祭をはじめとした信者の代表者が祈りを唱えます。

それに対して他の信者もその内容に賛同している、心を合わせていますという意味で、「アーメン」と唱えるようになったといわれています。

アーメンの意味

アーメンは聞いたことがあるけれども、具体的にどういう意味か知らないという人も多いと思います。ここではアーメンの意味についてみていきますね。

アーメンの意味はアーメン

アーメンの意味合いは、「まことに」とか「その通りです」といった感じです。

もともとはヘブライ語の「アーマン」という言葉から派生したといわれています。ただアーメンの翻訳を見てみると、どの言語にも訳されていません。

日本でもアーメンを他の日本語に置き換えられることなく、そのまま「アーメン」と表記しますよね。

そういう意味では、「アーメンとはアーメンである」という解釈でいいでしょう。

元はキリスト教ではない?

アーメンというと、キリスト教で使われる用語だと思いませんか?ところが実際にはキリスト教由来ではありません。

アーメンという言葉がどこから来ているのかご紹介しますね。

元はユダヤ教から

アーメンという言葉を用いたのは、もともとユダヤ教だといわれています。

古代ユダヤ教はラビという宗教的指導者が聖書の一句を読み、会衆が復唱する方式をとっていました。こうすることで聖書を暗記していたのです。

しかし、会衆は復唱を徐々に省略化していきました。そんな中で出てきたセリフが「アーメン」だったのです。

イメージ的には「その通り!」という感じですかね?

この方式がユダヤ教から派生したキリスト教でもそのまま受け継がれ、現在に至っているわけです。

キリスト教では神父や牧師が祈りの言葉を言った後で、会衆がアーメンと唱えるスタイルをとっていますね。

イスラム教ではアーミン

アーメンという言葉は、「アブラハムの宗教」で用いられる言葉です。

アブラハムの宗教とは、アブラハムという聖書の預言者の伝統を受け継いでいる宗教のことです。ユダヤ教とキリスト教、さらにはイスラム教も含まれます。

つまり、イスラム教でもアーメンという言葉は用いられます。ただイスラム教では若干発音が異なります。「アミン」とか「アーミン」という言い方をしますね。

ちなみにこの「アミン」は、イスラム教以外にも使っているところもあります。日本ハリストス正教会はキリスト教の一派ですが、祈祷する際には「アミン」と唱えますね。

アーメンの発音も世界中でいくつか種類があります。例えばプロテスタント系の教派の中には「エイメン」という場合も少なくありません。

さらに「アメーン」という言い方をするところもあります。これは古典ギリシア語の再建音をルーツとしているからです。

ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の大切な言葉「Amen」

発音は若干の違いがありますが、ユダヤ教とキリスト教、イスラム教にとって「Amen(アーメン)」という言葉は非常に重要な意味合いがあります。

アーメンのルーツといわれるユダヤ教では、宣言の終わりに唱和するのが決まりになっています。

「その通り」という意味合いで、みんなが宣言に同意していますよという意味合いです。キリスト教でも近い意味で用いられます。

ユダヤ教の方式をキリスト教が受け継ぐ形になっているので、使い方や意味合いも当然近くなりますね。

アーメンは、祈りや讃美歌の最後に言うセリフです。ユダヤ教と一緒で「その通り」という意味合いがまずあります。

しかしキリスト教の場合はもう一つ、「そうなることを願います」というニュアンスも込められています。

そしてイスラム教の場合は、教典であるコーランを読んだ後に使用されることが多いですね。

こちらもほかの2つの宗教と同じで、「その通り」「然る」という意味合いで用いられます。

まとめ

いかがでしたか?アーメンというとキリスト教の専門用語というイメージがあったかもしれません。

でも実際にはユダヤ教をルーツにしていて、キリスト教以外にもイスラム教でも用いられる言葉です。

キリスト教とイスラム教というと、何かと対立することが多いですよね。

でもこういったところを見ると、深いところでは同じ価値観で共通するところもあることがわかりますよね。

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