
インディゴブルーは、濃くて深い色合いの青色や紫色の中でも鮮やかな色彩になります。
この名前に含まれるインディゴというのは染料のことを指しています。
似た色としては、藍色やネイビーブルーがあるのですが、これらの色合いとはどのような違いがあるのでしょうか。
そこでここでは、インディゴブルーはどのような色なのか、他の似たような色とはどの点で違うのかを見ていきましょう。
目次
インディゴブルーとは

まずはインディゴブルーとはどういう色なのかを見ていきましょう!
「インディゴ」は染料のこと
インディゴブルーのインディゴとは藍色の染料または藍の青い成分を抽出したものです。
インジゴとも呼ばれることもあります。
和名では洋藍や青藍といい、鮮やかな藍色の色彩をしています。
カラーモデルで見るインディゴブルーの特徴

上のカラーモデルをご覧ください。
インディゴブルーは青みが強い色だという事が分かります。
色の配合を詳しく見てみましょう。
今回色の配合を見るのは、CMYKと呼ばれるカラーモデルです。
これは、Cがシアン(青の一種)、Mがマゼンダ(紅色の一種)、Yがイエロー(黄色)、Kがブラック(黒)をあらわしています。
それぞれの配合を変えることで印刷などにおける様々な色合いを作ることができます。
インディゴブルーの場合のCMYKは、C:100% M:87% Y:35% K:2%です。
青みが一番強いのが分かりますね。
ちなみにウェブカラーでは色味が変わり、青紫色に近しい色となっています。
藍色やネイビーブルーとの違い

インディゴブルーと似たような色に藍色やネイビーブルーがありますが、それぞれどのように違いがあるのでしょうか。
ここではCMYKによるカラーモデルを用意しましたので、実際の色でその違いについてご紹介します。
藍色との違い

藍色はインディゴブルーと非常に似通った色をしています。
色の配合を詳しく見てみましょう。
CMYKはC:90% M:64% Y:38% K:1%となっています。
インディゴブルーとは似たような色ですが、青系統のシアンの配合は少ないということになりますね。
ネイビーブルーとの違い

ネイビーブルーというのは、イギリス海軍の制服に由来する色とされています。
色合いとしてはインディゴブルーに比べて、濃い紺色をしています。
CMYKはC:70% M:50% Y:0% K:70%となっています。
インディゴブルーが藍色の系統なのに対して、ネイビーブルーは紺色の一種になります。
インディゴブルーに関する豆知識

インディゴブルーにまつわる豆知識について、ここからは見ていきましょう。
インディゴの由来はインド
インディゴブルーを出す染料インディゴの名前の由来はインドにあります。
インディゴは、インドアイ(キアイ)という植物から名前が来ています。
インドアイとはインド北部原産の藍のことで、ギリシャ語の「Indeikon(インディコン)」やラテン語の「Indecum(インディカム)」が由来とされています。
そこから転じて英語で「Indigo(インディゴ)」と表記されるようになったのです。
現在では、藍の色素を持つ植物は世界に100種類以上あるとされています。
以前は天然インディゴが主流でしたが、不純物が多くて色素が安定しにくいこと、栽培や管理が大変なことから合成インディゴが主流となっています。
1900年ごろからは、化学合成によってインディゴが作られるようになりました。
そこで合成染料での染色を「インディゴ染め」、天然染料での染色を「藍染め」と呼んで区別しているなんてこともあるそうです。
インディゴブルーは、特に合成インディゴによって染められた青色のことを指すことが多いものとなっています。
ちなみに染料自体は赤茶色で、染められた後に空気に触れて酸化することで青色に変色します。
デニム生地はインディゴの特性から好まれる
インディゴは、摩擦や洗濯などで色落ちしやすいという特徴があります。
その性質を生かして、ジーンズではその色落ちを風合いやファッションとして楽しむ文化があります。
近年のものは「ジーンズ=合成インディゴ」と呼んでも過言ではないほど、合成インディゴが主流となっています!
いわゆるシェービング加工やダメージ加工、ウォッシュ加工などができるのはこういったインディゴならではの特性があるからこそ、ということも言えるようです。
まとめ
インディゴブルーは藍色をベースにした染料や色彩のことを指すのですが、厳密には藍色とは違います。
青藍ともいわれることから、藍色よりも青が強いことが分かりますね。
ネイビーブルーにも似ているとされますが、こちらは紺色の一種となっていますよ。