砂糖には賞味期限は無いけれど、黒砂糖には賞味期限がある?この違いの理由は?

砂糖はどんな料理にも活用できる万能な調味料ですよね。
料理の「さしすせそ」では、偶然かもしれませんが、最初に出てくるほどの調味料です。

この砂糖の売られている袋、よく見ると賞味期限は書かれていません。
これは、砂糖が賞味期限の記載を省略してもよいとされているからです。

しかし、同じ砂糖であっても黒砂糖には賞味期限が設定されている場合があります。

同じ砂糖なのに、なぜそのような賞味期限の違いがあるのでしょうか?
そこで、ここでは砂糖は原則として賞味期限がないのに、黒砂糖には設定されていることが多い理由について解説します!

砂糖(上白糖)の賞味期限

 

まずは砂糖の賞味期限がどう決められているのかについてご紹介します。

砂糖は賞味期限の記載が無くてもよい調味料

上白糖をはじめとした砂糖は、品質が安定しているという理由で、賞味期限がありません。
正確には賞味期限がないというより、記載しなくても問題ないと決められています。

事実、食品衛生法並びにJAS法にて「砂糖は品質の劣化が極めて少ないため賞味期限及び保存方法の表示を省略できる」とされています。

なぜ砂糖は品質が劣化しにくいのか、それにはいくつか理由がありますが、吸湿性や吸水性が高くバクテリアや細菌が繁殖しにくいというのが理由の1つとされています。

ただし、これはあくまでも適切に保管した場合に限るものです。
高温多湿や直射日光が当たる場所での保存は避けなくてはなりません。

砂糖が使用できるかどうかは状態を見よう!

砂糖は賞味期限がないため、いつまでも半永久的に使えると思っている方も多いかもしれません。
しかし、一応は食べ物なので早めに食べる方が良いでしょう。

また、この砂糖を使ってもいいものか・・・と悩み場合もあると思います。
その場合は砂糖の状態を見て判断することができます。

状態が良ければ何年どころか十年経過していても使えるものもあります。
しかし、湿気によって溶けだしている場合や変色している場合もあります。
その場合は風味が落ちてくるだけではなく、傷んでいたり汚れていたりする可能性もあるので注意しましょう。

しかし、固まってダマができている場合、砂糖全体が均一に黄ばんでいるという状況なら問題ありません。

砂糖にダマができている場合の対処法

上白糖や三温糖は乾燥により固まります。
この場合は加湿すれば再度利用できるようになります。
その際は、固まった砂糖を食パンと一緒に密閉袋に入れてしまうという方法があります。
食パンの水分を砂糖が吸湿することで、ダマがほぐれてきます。

グラニュー糖や粉砂糖も固まることがありますが、これは前述の砂糖とは違い乾燥と吸湿を繰り返すことでダマになっています。
こちらは、ダマをくだくだけでそのまま使って問題ありません。
ただし、保存場所が適切でない可能性が高いので、保存場所を変えることを考慮した方がいいかもしれません。

砂糖が全体的に変色していたら

砂糖が黄ばんでおり、しかもそれが全体的に均一の場合は問題ありません。
これは砂糖の中のアミノ酸が糖と反応する「メイラード反応」という自然現象だからです。

なお、虫が発生している場合なども食べない方がいいですし、変な匂いがする場合も口にしないようにした方がいいです。

砂糖の適した保存場所

では、砂糖はどこに保管しておくのが最適なのでしょうか?

まず共通認識として知っておきたいのは、砂糖は高温多湿で直射日光の当たる場所は避けて保管するということです。

そのうえで密閉できるタッパーや缶などの容器で保管するのがおすすめとされています。
乾燥には敏感なので、冷暗所にずっと置いておくのはNGとされています。

なお、よく使う調味料ということでキッチン周りで保管する人もいると思いますが、その場合はコンロ周りだと温度変化が激しいためにダマになってしまうことも多いです。
そのため、一定の湿度が持たれているところで保管しましょう。

その他、砂糖は匂いがつきやすいという特性もあります。
他の食材はもちろん、他の調味料や石鹸などの近くで保管するのも避けておくべきです。

最適なのはキッチン周辺にある戸棚の中などとされています。

黒砂糖には賞味期限がある?!

 

砂糖は賞味期限が原則としてないことはわかっていただけたと思いますが、実は同じく砂糖という名を冠する黒砂糖には賞味期限がある場合がります。

黒砂糖と砂糖の違い

砂糖と黒砂糖の違いは、単に製造方法の違いです。

黒砂糖も上白糖といった白い砂糖も、サトウキビなどの原料を絞ると出てくる汁から作られます。
黒砂糖は、この汁を石灰と共に煮ることで不要な成分を排除、更に煮詰めたものを固めたものです。

上白糖の場合、黒砂糖と同様に石灰と共に煮た後、さらにろ過や洗浄を加えることで生成されたものです。

黒砂糖に賞味期限がある理由

同じ砂糖でも、黒砂糖は賞味期限が設けられていることがあるので注意が必要です。
本来は黒砂糖も長期保存できるため、賞味期限を記載する必要はないとされています。

しかし、長く保管していると黒糖独自の風味に変化が生じることがあります。
また、上白糖に比べると湿気に弱いため、カビが発生する危険性は高くなっています。

これらのことを踏まえて、メーカーによっては黒糖に賞味期限を設けています。

他にもある賞味期限の無い食べもの

 

砂糖のように、実は賞味期限の記載が必要ない食べ物はいくつかあります。

アイスクリーム

アイスクリームは冷凍保存することが前提の食べ物です。
そのため微生物が発生しにくいため、そもそも腐るということがほとんどない食べ物です。

そのため、アイスクリームは賞味期限がないとされています。
できる限り購入して1ヶ月以内に食べるのが理想ですが、原則としてその賞味期限に限度というものは存在しないため、いつまでも冷凍庫に入れて保管することが可能です。

ハチミツ

ハチミツは水分を発散させたうえで、ハチの巣の中で酵素を加えるという加工作業が行われています。
そのため最大糖度は約80%以上になります。
この高い糖度があるため、ハチミルは腐らないとされています。

糖度があまりにも高いのでバクテリアや細菌も繁殖できず死滅してしまうのだとか。

まとめ

砂糖は原則として賞味期限がありません。
正確には賞味期限を記載する必要がない食材・調味料とされています。

しかし、黒砂糖の場合は、賞味期限が記載されている場合もあります。
これは黒砂糖独自の風味を損なわない期間とされます。
また、普通の砂糖に比べると湿気に弱いのでメーカーによって独自に設けられています。

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