役に立たないことを意味する「へなちょこ」、その由来はある新聞記者にある?

役に立たない人やもののことをあざけて「へなちょこ」と表現します。
この「へなちょこ」、由来は明治時代の新聞記者にあるとも、「へな」と「ちょこ」の2つの言葉を組み合わせて生まれたともされています。

そこでここでは、「へなちょこ」とはどういう意味があるのか、語源はどこにあるのかを、詳しく解説させていただきます。

「へなちょこ」とは

まずは「へなちょこ」という言葉には、どのような意味があるのか、どのような用い方をするのかを解説します。

「へなちょこ」の意味

へなちょことは、未熟な者やつまらない者を指して用いる言葉です。
取るに足らない、特に役に立たないという意味があります。

「へなちょこ」はいい意味では使わない

へなちょこには未熟という意味もあります。
しかし、その用い方はまだまだ成長途中で、将来が楽しみであるというようなポジティブな受け止め方はしません。

多くの場合、ののしったり揶揄する際に使われます。
また、他人を責めたり咎めたりする際にも用いられます。

いずれにしてもネガティブな捉えられ方で使用される言葉となっています。
身内だとしても、気軽に人に用いてよい言葉ではありませんね。

「へなちょこ」にまつわる2つの由来

では「へなちょこ」という言葉はどうやって生まれたのでしょうか?
「へなちょこ」の由来には大きく2つの説があります。

明治時代の新聞記者が作ったとする説

1つ目の説は、明治時代の新聞記者が生み出したという説です。

明治時代、新聞記者で狂歌師でもあった野崎左文という人物によって作られたとされます。

ある日、野崎左文が酒盛りをしていたとき、出てきたお猪口にお酒を入れたところ、器がお酒を吸ってしまって全然飲めなかったのだとか!
そこで彼は「これはへな土(質の悪い粘土)で作ったお猪口だから”へなちょこ”だ」といって仲間と笑い合いました。
この話が花柳界で広まったことで、定着したことばとされます。

同じく野崎左文が、粗末なお猪口を「変なお猪口」と表現したという話もあり、それを略してへなちょことなったともいわれています。

2つの言葉を合わせて生まれたとする説

2つ目の説は「へな」+「ちょこ」で「へなちょこ」となったという説です。

「へな」は、「へなへな」の略で、曲がったりしなったりする様子。
「ちょこ」は、目立たない小さな動作の「ちょこまか」をそれぞれ表しているのだとか。

そこから「弱々しくて小さいもの」を指して、へなちょこと呼ぶようになったともされています。

日本酒を注ぐ「お猪口」

由来のひとつに関わっており、名前も一部被っている「お猪口」。
これはお酒、特に日本酒を注ぐもの、とされています。
ところがこのお猪口、形状や深さに量といった定義は存在しないとされます。

お猪口に定義は無い?

早速結論になるのですが、「お猪口とはこういうものだ」という定義はありません。

一般に、親指と人差し指で輪を作ったものの上に収まるくらいの小さな器がお猪口と呼ばれています。
ちなみに、同じ程度の大きさでも、底がかなり浅くて口が広いものは盃と呼ばれ別物扱いされています。
そして、注いだお酒や水が一口では飲み切れないような量となる大きさがあれば「ぐい飲み」とまた違うものとされます。

形状は非常に多様です。
代表的な形状だけでも、筒胴や丸胴、六角形や八角形があります。

目安となる大きさもあるので、何がお猪口で何がお猪口ではないのかという分類が難しいですね。
お猪口と盃、ぐい飲みを知ったうえで、なんとなく直感で判断するしかないようです。

また、目的は変わりますが、ぐい飲みのよりさらに大きいサイズで、そばを食べる際にそばつゆをつけるための器は蕎麦猪口と呼ばれ、これもまた別物とされています。

一概に「これがお猪口だ」ということは言えないのがもどかしいですね。

お猪口の底に蛇目(◎)が描かれているものがある理由

利き酒に用いられるような「きき猪口」の底には、蛇目が描かれているのが特徴です。

これは利き酒の際、お酒の色や透明度を見る為の工夫だとされています。
お猪口の底に蛇目が見えることで、利き酒をしやすくしているわけです。
そのための工夫として蛇目が入っています。

この模様から、「蛇の目猪口」と呼ばれることもあります。

まとめ

へなちょこは、未熟な者やつまらない者をあざけって表現するさいに用いられる語です。

もともと新聞記者として活躍した野崎左文という人物が、酒の席で質の悪いお猪口で酒を飲もうとして飲めなかったことに由来するとされます。
また、曲がりくねった様子を意味する「へなへな」と小さいものの動きを指す「ちょこまか」が合わさって「へなちょこ」になったともされます。

なお、この言葉にはネガティブな意味合いしかありません。
そのため、口にする際には十分注意しておきましょう!

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