ロイヤルミルクティーとはどういう紅茶を指すの?ミルクティーとは何が違う?

ミルクティーというと、普通のミルクティーともうひとつ、ロイヤルミルクティーがありますよね。
実はこのロイヤルミルクティー、紅茶の本場には無い、日本独自の紅茶の淹れ方なのだとか。

ミルクティーとの違いは作り方や淹れ方にあります。
そこでここでは、ロイヤルミルクティーはどういう紅茶なのか、ミルクティーとはどう違うのかを詳しく解説していきます。

ロイヤルミルクティーとは

まずはロイヤルミルクティーとはどういうものなのかを見ていきましょう。

ロイヤルミルクティーの2つの作り方

ロイヤルミルクティーには、2つの作り方があります。
まずはそれぞれの淹れ方を見ていきましょう。

1つ目は、お湯で茶葉を煮出して温めた牛乳を入れ、そこからさらに煮出す方法です。
2つ目は、温めた牛乳に茶葉を入れて煮出し、それを漉して淹れるという方法となります。

この2つ、一見全く同じように見えますが、1つ目の入れ方は通常の紅茶同様、お湯で最初にに出しているので違う淹れ方なのです。

ロイヤルミルクティーは日本生まれ

ロイヤルミルクティー、紅茶の本場イギリス生まれかと思いきやそうではありません。
1960年代、京都のリプトン紅茶直轄日本喫茶部のリプトンティーハウスで始まったのが最初だと言われています。

ロイヤルという響きからイギリス生まれ、しかも英国王室に関係があるのではという印象がありますが、京都生まれの和製英語です。
その気品漂わせる贅沢な響きが人気を博したことで、ロイヤルミルクティーは浸透しました。
京都の喫茶店では当時のレシピが現在も受け継がれています。

また、大阪の喫茶店が始まりともいわれています。
ロンドンティールームというお店は、1983年に煮出した紅茶に温めた牛乳を加え、更に煮出すという「煮込み式ロイヤルミルクティー」を開発しました。

リプトンティーハウスのロイヤルミルクティーは抽出した紅茶を牛乳で煮出したものです。
淹れ方が違いますので、名前は同じですが異なる紅茶という事になります。

いずれにせよロイヤルという単語と紅茶がイギリスの英国皇室との関係を匂わせてしまっているのですが、どちらも全くの無関係なのです。
京都のロイヤルミルクティーも、大阪のロイヤルミルクティーも独自に命名した和製英語です。

ミルクティーとロイヤルミルクティーの違い

では、普通のミルクティーとロイヤルミルクティーは何が違うのでしょうか?

ミルクティーとは

そもそも、ミルクティーとはどういう紅茶かというと・・・厳密な定義が決められていません。

とても簡単に言えば紅茶に牛乳を入れて作ったものです。
逆に言うと、それぞれ提供しているお店や家庭によってもミルクティーの認識は変わってくるという事です。
熱い紅茶を冷やすのも兼ねて冷たい牛乳を入れることもあれば、マイルドな口当たりにするのを目的にぬるめの牛乳を入れることもあります。

どちらも間違いなくミルクティーと呼べますが、味わいには違いが生じますね。

ロイヤルミルクティーの定義はない

ロイヤルミルクティーに関しても厳密な定義はありません。

先ほど説明した2つの淹れ方をしたものがロイヤルミルクティーとされるのですが、その牛乳の量や割合に決まりはないとされています。
ただし、牛乳の割合が50%以上のものがロイヤルミルクティーと呼ばれる傾向にあるようです。

つまり、簡単に言えばよりミルクが濃いミルクティーをロイヤルミルクティーとすることもあるわけですね。

違いは淹れ方

ミルクティーとロイヤルミルクティーの違いは淹れ方にあります。
ミルクティーは紅茶を作ってから牛乳を加えるのが普通ですが、ロイヤルミルクティーはお湯と牛乳で茶葉を煮出して作るのが一般的です。

インド料理を食べに行くと出てくるチャイ

ロイヤルミルクティーによく似た紅茶として知られるのが、インド料理などに添えられるチャイです。

チャイは19世紀のインド生まれ

チャイは、19世紀のインドで生まれた紅茶の一種とされています。

子供の健康を気遣った母親が、紅茶にトゥルシーというバジルの一種を入れたのがチャイのはじまりとされています。
実際、チャイには抗菌作用やビタミン補給、酸化防止などの効果があるとされています。

また、チャイには他のスパイスを入れることもあります。
生姜やシナモン、カルダモン、クローブなどが代表的なスパイスとしてあげられます。

チャイはスパイスが効いていないといけないわけではない

チャイというと、スパイスが効いているという印象がありますよね。
ところが、すべてのチャイにスパイスが加えられているわけではありません。

むしろ、スパイスは入れず大量の砂糖を入れたものをチャイと呼ぶことの方が多いようです。
インドでは、香辛料は入れずに、大量の砂糖を加えて甘くしたものの方が人気とされています。

では日本で一般的にチャイといわれるスパイスの入ったものはどう呼ばれているかというと、特に香辛料という意味を込めてマサラチャイと呼ばれます。

まとめ

ロイヤルミルクティーはミルクティーとは作り方や淹れ方が違います。
ミルクティーは紅茶を作ってから牛乳を入れるのに対して、ロイヤルミルクティーは茶葉と牛乳を一緒に煮出して作るのです。

このロイヤルミルクティー、いくつか起源とされるお店がありますが、いずれも日本のお店です。
紅茶の本場、イギリス、しかもロイヤルということばから英国王室を彷彿させますが、どちらも無関係です。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事