ヌタウナギは、非常にネバネバした粘液を噴出する生き物です。
この粘液は、ヌタウナギが天敵に攻撃された際に身を守るために放出するものだとされています。
ここでは、そんなヌタウナギとその粘液についてご紹介していきます。
目次
「ヌタウナギ」とは
まずはヌタウナギとは、どのような生き物なのかを見ていきましょう!
実はウナギの仲間ではない
名前にウナギとは付いているのですが、ヌタウナギはウナギの仲間ではありません。
ウナギは「硬骨魚類」なのですが、ヌタウナギはもっとも原始的な魚類とされる「無顎類」に分類されています。
骨格は軟骨性のため、サメなどの仲間なのではないかと考えられていたこともあります。
ウナギとは、体型が似ているだけで生物的分類は全く異なります。
生きた化石のヌタウナギ
ヌタウナギとその仲間は、世界中の温帯域に分布しています。
生息している深層は約5m~270mと幅広く、多くは海底の砂地や岩場などに潜んでいるのだとか。
目は退化しており、皮膚に埋もれています。
そのため、ヌタウナギは視力を使いものを見ることはできません。1は、非常にネバネバした粘液を噴出する生き物です。
この粘液は、ヌタウナギが天敵に攻撃された際に身を守るために放出するものだとされています。
ここでは、そんなヌタウナギとその粘液についてご紹介していきます。
「ヌタウナギ」とは
まずはヌタウナギとは、どのような生き物なのかを見ていきましょう!
実はウナギの仲間ではない
名前にウナギとは付いているのですが、ヌタウナギはウナギの仲間ではありません。
ウナギは「硬骨魚類」なのですが、ヌタウナギはもっとも原始的な魚類とされる「無顎類」に分類されています。
骨格は軟骨性のため、サメなどの仲間なのではないかと考えられていたこともあります。
ウナギとは、体型が似ているだけで生物的分類は全く異なります。
生きた化石のヌタウナギ
ヌタウナギとその仲間は、世界中の温帯域に分布しています。
生息している深層は約5m~270mと幅広く、多くは海底の砂地や岩場などに潜んでいるのだとか。
目は退化しており、皮膚に埋もれています。
そのため、ヌタウナギは視力を使いものを見ることはできません。1
また、ヌタウナギは非常に生命力が強いことが判明しています。
頭部や内臓を失った状態でもしばらくの間は生きることができるそうです!
とはいえ、痛みを感じる痛覚などは他の生き物同様にあるため、その痛覚に対する反射的な回避行動を取ることもあります。
体は細長く、皮膚は粘液に覆われています。
腐肉食性のため、クジラや他の大型魚類などの死骸に集まる習性があります。
生きた獲物であればゴカイのような多毛類に加え、頭足類や甲殻類も捕食していることがわかっています。
現存する脊椎動物の中で、最も原始的な生物群の一つとされることから、「生きた化石」と呼ばれることもあります。
生きた化石と呼ばれる生き物は、他にもカブトガニやシーラカンスがいます。
また、脊椎動物の起源と進化を考えるうえで重要な存在であると考えられています。
ヌタウナギの粘液
ヌタウナギは非常にネバネバした粘液を持つ生き物です。
この粘液には、どのような性質がありどうして分泌するのかを解説します。
ネバネバの粘液が出る理由
ヌタウナギは、体に70個~200個もの粘液放出口があります。
ストレスがかかるとその粘液放出口からネバネバの粘液が分泌されます。
この粘液は「ヌタ」と呼ばれ、体内で生成される微細な繊維で構成されています。
モノや体に付着すれば簡単には落ちないほどの粘り気があります。
「ヌタ」は、攻撃にも防御にも用いられていると考えられています。
例えば獲物を狙う際は、相手のエラなどに粘液を詰まらせ窒息させることで捕食を有利に進めます。
逆に襲われて捕食されそうになった際は、粘液で相手の動きを封じることができます。
ちなみに、ヌタウナギという名前はこの皮膚から出てくるこのヌタに由来しているとされます。
強力な粘液で事故が起きたことも!
この強力な粘液のため、捕まえたヌタウナギを輸送する際などは万一にも事故に遭わないように注意する必要があります。
実際に起きた事故なのですが、3.4tものヌタウナギを輸送するトレーラーが横転した際、ヌタウナギが大漁に道路にこぼれ出てしまいました。
すると、道路に投げ出されたヌタウナギの影響で粘液まみれになってしまいました。
そこに後続の車が来てしまったものですから、その車はハンドルを取られ、結果後続4車を巻き込むスリップ事故になってしまいました。
この事故では、奇跡的にも死者は出ていないというのが救いでした。
高級食材でもあるヌタウナギ
ヌタウナギはネバネバしているだけの魚のように思われがちですが、実は高級魚としての一面も持っているそうです。
一大消費地は「韓国」!
韓国ではヌタウナギは滋養食として流通しています。
そのまま丸焼きにしたり、ぶつ切りにしたものをネギやコチュジャンで炒めたりして食べられているのだとか。
現地では「コムジャンオ」と呼ばれています。
日本では一部地域で食されてきた
日本では食材として扱う事は一般的ではありません。
しかし、一部の地域でヌタウナギを食す文化もあります。
長崎県や新潟県などでは、塩焼きや干物などにされて食べられてきました。
秋田県や新潟県においては「浜焼き穴子」「棒アナゴ」という加工食品が作られ、燻製や干物も生産されています。
革が利用されることも!
ヌタウナギの革は、イールスキンの一種としても利用されます。
イールスキンとは、ウナギ革の事なのですが、ヌタウナギもまたイールスキンとして利用されています。
まとめ
ヌタウナギには、代名詞ともなっているネバネバの粘液があります。
これは身を守るために放出されるものとされるとも、相手を攻撃する際にも利用するともされています。
外から刺激を受けると分泌され、過去には輸送中にこの粘液が事故をより悪化させたこともあるのだとか。