話す時は、つっかかったり間違えたりせずに「スラスラ」話すことが理想とされていますよね。
そんな中、Twitterに漫画を投稿されているKAKO(@isinnkodesu)さんは、「スラスラ言えるだけが大切じゃない」とご自身の考えを作品の中で伝えています。
目次
声帯を切除したKAKOさん
KAKOさんは癌サバイバーであり、声帯を切除しているため声帯から声を出すことができません。
そのため、「人工喉頭器」と呼ばれる発声を補助する機器を使用されています。
そして先日、KAKOさんは人工喉頭器を使用して、コマごとに録音した声を動画で公開。
その動画を載せたtweetがこちらです。
この動画でKAKOさんの声を聴いた人たちからは、温かい声が沢山寄せられたとのこと。
今回ご紹介する漫画では、KAKOさんのそうした経験にも触れられています。
スラスラ言えるだけが大切じゃない
それでは、KAKOさんの漫画をご覧ください。
病院の発声教室で人工喉頭器の使い方を習ったKAKOさんは、練習したから上手く喋れるわけではないという難しさに直面します。
そんなある日、発声教室から小さなお子さんの声が聞こえてきました。
先生と一緒にお話しの練習をしていたその子の声はとっても楽しそうで、感動して笑みがこぼれたKAKOさん。
同時に、周りの人がみんなでその子を支えていることを感じて感心したそうです。
そして締めくくりとなる最後のページ。
こちらに描かれているお子さんとママの表情も楽しそうで、日々を朗らかに過ごされているのを感じられる様子だったようです。
話す時は「スラスラ」話すことが理想とされていますが、それだけが大切じゃないことを教えてくれるエピソードですよね。
漫画の投稿がこちら
KAKOさんの漫画の投稿がこちらです。
職業柄スラスラ話すことを求められるケースもありますが、楽しく話す、伝えようと頑張る、相手を理解しようとする聞き手の姿勢など、コミュニケーションにおいて大切なことは他にありますよね。
筆者は外国語を勉強中なのですが、話す時につっかえたり文法を間違えてしまう時に「大丈夫よ!間違えたっていいじゃない」と言って、私のたどたどしい言葉に温かく耳を傾けてくれる人に何度も救われた過去と今回の話が重なりました。
KAKOさんが仰るように、練習してもスラスラ言えなくても良しとする世の中になったら、話すことを心から楽しめる人が増え、生きやすい世界になるのかもしれません。
ちなみに、後から旦那様とこの母子さんのことをお話しされたというKAKOさん。
いつも通院に寄り添われているという旦那様もこの時の事を覚えていたようで、練習文で登場していた鳥は「雲雀(ヒバリ)」だったとのこと。
KAKOさんだけでなく旦那様もしっかり覚えていたという事は、よほど楽し気で印象的だったのでしょうね~。