「海闊天空」とはどんな意味の四字熟語?その由来は?

海や空が際限なく広がっていることを「海闊天空(かいかつてんくう)」と言います。
これは人間の気性などを表す言葉としても使用されます。
しかし、そもそもこの言葉はどこから来たのでしょうか?

今回はそれら「海闊天空」について解説します。
特にここでは「海闊天空」の意味はもちろん由来や語源についてもまとめるので、ぜひ参考にしてみてください。

「海闊天空」とは

まずは「海闊天空」がどのような意味なのかを見てみましょう。

「海闊天空」の意味

「海闊天空」とは、海や空が際限なく広がっていることの例えです。

これらは人間の気性などについて表す際にも使用されます。
その場合は心が広く器も大きく、何のわだかまりもないことの例えとされます。

また、単に表現や発想などが限りなく広がることの例えとしても使用される四字熟語です。

ちなみに、これらは「天空海闊」と熟語を逆にした表現もあります。
その場合も意味は変わらないので、どちらか好みの方を使用して問題ありません。

「海闊」とはなにをあらわしているの?

では「海闊」とは何を表しているのでしょうか?
これら「海闊」は大海が広がっていることの例えとなります。
要はどこまでも広がっている海の表現として使用されている言葉です。

「天空」があらわしている状況

では「天空」は何を表しているのでしょうか?
これら「天空」は青空が晴れ渡っていることの例えとなります。
要はすっきりと晴れ渡る広い空の表現として使用される言葉です。

「海闊天空」の由来

では「海闊天空」はどこから来た言葉なのでしょうか?
ここからは「海闊天空」の由来や語源についてまとめます。

中国の詩集『詩話総亀・古今詩話』にある詩のひとつから

「海闊天空」は中国の詩集「詩話総亀・古今詩話」にある詩から来ていると考えられています。

「詩話総亀・古今詩話」は中国に伝わる古典詩の評論書のことです。
実際にその詩集の中には「海闊天空」という論評が出てきます。
つまり、これらの言葉はもともと詩集などの作風に対する表現だったのです。

それが次第に人間の気性を表す表現としても広まったとされています。
むしろ近年では人間に対して「海闊天空な人だ」というように使用されることが多いです。

「海闊天空」の類義語

最後に「海闊天空」の類義語を見ていきましょう。
「海闊天空」の類義語には「自由闊達」や「豪放磊落」などがあります。

自由闊達

「自由闊達」とは心が広くて小さな物事にこだわらないことです。
主に人間の気性に対して、伸び伸びとしている様子を表す表現として使用されます。

また、何事にも縛られることなく自らの意志を遂行できることなども指す言葉となっています。
その他だと、単に堂々としていて頼りになる様子なども表すことがあるようです。

それらの点が「海闊天空」と似ているのではないでしょうか。

豪放磊落

「豪放磊落」とは太っ腹で小事にこだわらず快活な様子のことです。
「豪放」も「磊落」も心が広く小さなことにこだわらない様子を意味する言葉となっています。

中でもこれらは度量が広く大胆な人間の気性を表す言葉です。
特にこの四字熟語は同じような意味の熟語を重ねて強調した表現となっています。

それら広々とした心を持つ人間を表すところが「海闊天空」に通ずるのではないでしょうか。

まとめ

「海闊天空」は海や空がどこまでも広がっていることを言った言葉です。
これらは単に海や空の広さを表現した言葉とも言えます。
しかし、近年では人間の気性について言った表現としても使用されます。

特に広々とした心を持つ人間に対して使用されるので、そこはどのような意味の四字熟語なのか覚えておきましょう。

関連記事はこちら

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事