ビジネス用語として使用される「アセット」。
この言葉はいくつもの業界で意味合いを変えながら用いられています。
そこでここでは、業界によって異なる「アセット」その意味や成り立ち、「アセット」を含む用語について解説します。
目次
「アセット」とは
まずは「アセット」という言葉について見ていきましょう。
英単語としての“asset”
「アセット」という言葉は、英単語の“asset”から来ています。
英単語としての“asset”には、(所有者にとって)価値のあるものや役に立つものという意味があります。
資産をはじめとした財産や資源、有価物といった意味合いともなります。
他にも、利点や長所といった意味でも使用される事があります。
IT業界における「アセット」
IT分野では、会社や企業といった組織が所有する情報システムを構成する機器や資材を指して「アセット」といいます。
また、ソフトウェアをはじめとしたライセンス(使用権)やサービス契約については、「ITアセット」あるいは「IT資産」と呼ばれることがあります。
こうした「アセット」は、他の資産と同様に調達から廃棄まで追跡し、現況を把握できるように台帳などに記録しておくことで管理しておく必要があります。
ゲーム業界における「アセット」
ゲーム業界では、2DCG・3DCG用のモデルやテクスチャーなどの各種コンテンツを「アセット」と呼ぶことがあります。
その範囲は広く、他にもスクリプトやサウンドデータ、ゲームオブジェクトから、組織によってはやプロジェクト自体が「アセット」の範疇に含まれることもあります。
「アセットマネジメント」とは
ここからは「アセットマネジメント」という言葉について見ていきましょう。
「アセットマネジメント」の意味
「アセットマネジメント」は、資産管理であったり資産運用を請け負う業務や職業を指します。
ここでの「アセット」は、英単語に由来する資産を意味しますし、「マネジメント」は管理・運用を意味する言葉です
金融機関においては、投資信託や投資顧問といった意味で使用される表現となっています。
他には、道路や橋といったインフラ設備と学校や公民館といった施設など「公共施設」を資産と考えて、これらの維持管理を計画的に長期間行う取り組みを「公共施設アセットマネジメント」といいます。
「プロパティマネジメント」との違い
「アセットマネジメント」と似たような用い方をする言葉として「プロパティマネジメント」があります。
ただし、両者は使われる分野に違いがあります。
「プロパティマネジメント」が特に用いられるのは不動産業界。
建物の物理的な維持や賃料の回収といった不動産の実質的な運営のことです。
不動産に関する資産管理にまつわる用語となります。
まとめ
資産をあらわす“asset”から来たビジネス用語「アセット」。
組織にとっての価値のあるものであったり役に立つものをという意味合いで使用されます。
この「アセット」を含む用語として「アセットマネジメント」がありますが、これは資産管理を意味する用語となります。