
出典:twitter
こちらの写真は、世界自然遺産内の知床国立公園に投棄された塩鮭です。投棄した人の目的はわかりませんが、これをヒグマが見つけた場合、確実にこれを食べてしまいます。人間の残した形跡のある食べ物を食べたヒグマは、人から食べ物を得られると学んでしまいます。そうすると、人に自ら近づくヒグマが出てきてしまいます。
以前に知床では、”ソーセージ”と呼ばれたヒグマが射殺されてしまった事があります。この元々の原因は人間からの餌付けでした。この事は過去記事:『「エサやりがクマを殺す。」観光客が与えた1本のソーセージで悲しい最後となった熊の悲劇)』で紹介していますのでそちらもご覧ください。
なぜこんなことを!許せません
この様に、野生のヒグマに人間から食料を与えることは非常に愚かな行為と言えます。知床の自然保護や管理を行う組織の一つ”知床自然センター”公式のTwitterではこの行為に怒りのツイートをしています。
【なぜこんなことを!許せません】
知床国立公園、世界自然遺産内フレペの滝遊歩道にもほど近い道道沿いに投棄された塩鮭。ヒグマが見つける前に回収できたのが不幸中の幸いでした。
一人の行為で全てが台無しになる。悲しくなります。 pic.twitter.com/ypdLfwc197— 知床自然センター (@shiretoko_NC) 2016年9月17日
幸いヒグマが発見する前に回収できたことは不幸中の幸いでしたが、このような行為が第二の”ソーセージ”を生んでしまうかもしれないのです!
世界自然遺産である知床は、多くの観光客の方が訪れます。そして、観光客一人一人のマナーが今の知床を作り守っています。大多数の方がマナーを守りルール通り観光を楽しんでいるにもかかわらず、一部の方がこのようなマナー違反を犯してしまうと、バランスが崩れ、最悪の場合、知床は観光できない土地になってしまう事も考えられるのです。
▼つまりこういう図式
@soramamesan @shiretoko_NC 餌付けする→熊が味を覚える→人に近寄る癖がつく→散策が危険になる→観光地としての知床が閉鎖される。
散策エリアに来る人全員に講習する等,人と自然との共存活動をするセンターの日々の努力が全て水泡に帰すのです。— 国道完走プロジェクト2 (@kkp55nr) 2016年9月17日
全員に講習を課しているのは知床五湖フィールドハウス。なので,「センターの」を「関係者の」に訂正します。
— 国道完走プロジェクト2 (@kkp55nr) 2016年9月20日
このツイートを見ていただくとわかりやすいです。
知床は観光地でもありますが、自然のままの地域なのです。そこに観光客は入り込み、雄大な自然を少し覗かせてもらうという場所なのです!決して自然をいじって遊ぶ場所ではありません。観光地には観光地の”ルール”があります。観光に行く際は、その場所の”ルール”に従えるようにしましょう。自然はサファリパークではありません。自然遺産と呼ばれるような観光地に観光に行く方は、しっかりと”ルール”を守るよう心掛けましょう。
出典:twitter / center.shiretoko.or.jp