オーケストラでもっとも威厳があり、大切な存在である指揮者。
華々しくもあり、オーケストラの顔でもある存在なのですが、曲の抑揚や奏者の心情などを読み取りつつ、最高な音楽に仕上げるという大変な責任を背負った役職でもあります。
そんな指揮者の一人である鈴木睦(@623Vln)さんが投稿した内容が注目を集めていました。
その投稿には、『人畜無害そうな顔をしているが…』と書いてありました。
— 鈴木睦 (Mutsumi Suzuki) (@623Vln) 2019年4月4日
ソソソミ…
そんなに難しそうには思わないけど…
みなさんはこの画像を見て、なんの曲かお分かりですか?これはとあるクラシックの名曲の最初の2小節間をピックアップしたものです。
そう、誰しもが聴いたことのあるあの名曲、「ベートーヴェン 交響曲第5番の第一楽章 Allegro con brio」いわゆる「運命」の一番最初の出だしの4音なのです!
なるほど、たしかに印象的で一番力が入りそうなフレーズですね。
ベートーヴェンはこの作品について弟子から、「冒頭の4つの音は何を示すのか」と問われた際、「このように運命は扉をたたく」と答えたんだそう。
そんな名曲の出だしは指揮者だけでなく、奏者にとっても緊張の一瞬なんだとか。
指揮者だけでなく奏者にとっても
やっかいな加害者である。主な被害としては、あまりの動揺から
運命が四回以上扉を叩くとか。— 鈴木睦 (Mutsumi Suzuki) (@623Vln) 2019年4月5日
ちなみにフェルマータ明けの第6小節目は『魔のアウフタクト』と呼ばれ、多くのセコバイ弾き(主にトップ)に恐れられているらしい…。
— 鈴木睦 (Mutsumi Suzuki) (@623Vln) 2019年4月5日
”セコバイ弾き”とは、2ndバイオリン(主にリズムや伴奏を弾くパート)のことです。
”ソソソミー、ファファファレー”
2回の扉ノックの後に訪れるアフタクトの3音(ソソソ)、めちゃ緊張するんでしょうね…
ちなみに世界的名指揮者のレナード・バーンスタイン氏はこのように振られていました。
うーん、すごい力の入り用っぷりだ…
そしてこちらは日本が誇る、世界のセイジオザワ氏。
…すごい運命が扉をノックしてきたんでしょうね…
指揮者の皆さん、オーケストラの方々、お疲れ様です。みなさんも「運命」の演奏を鑑賞する際は、ぜひそんなところにも注目してみてはいかがでしょうか。
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出典:Twitter(@623Vln) / YouTube(交響曲第5番《運命》(ベートーヴェン)) / YouTube(Seiji Ozawa Beethoven 交響曲 No 5 (運命))