必死さアピールする時に使う「一生懸命頑張ります!」この言葉、よく耳にし使う言葉だと思いますが、この言葉は類語の『一所懸命』が転じたものということはご存じだったでしょうか?
そもそも『一所懸命』の「一所」とは何ぞやということも含めて調べてみましたのでご紹介します。
目次
一生懸命と一所懸命の意味
『一生懸命』とは
①命がけで物事をすること。全力をあげて何かをするさま。副詞的にも用いる。
②引くに引けないせっぱつまった状況。せとぎわ。
出典:weblio.jp
『一所懸命』とは
①武士が、生活のすべてをその所領にかけること。
②「一生懸命」に同じ。
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とあります。そう、『一所懸命』の意味②にあるように『一生懸命』=『一所懸命』ということがわかりました。
一所懸命の『一所』とは
では『一所』とは何でしょうか?一所の意味をきちんと知るためにも『一所懸命』の①の意味を改めて見てみましょう。
「① 武士が、生活のすべてをその所領にかけること」とあります。
『一所』とは『一生』に相当する時間的意味ではなく、空間的な意味のようです。さらにしっかり把握するために一所の意味を調べてみました。
① 一つの場所。一か所。
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と辞書に出てきました。これで『ある場所を巡って命がけで物事をすること』というのが理解できますね。
一所懸命の由来
それでは、その『一所』というのはどこに当たるものなのでしょうか?その語源を調べてみました。
これは『一所懸命』の言葉ができたとされる平安時代末から鎌倉時代にかけて、武士達は土地を、農地を巡っていくさをしていたことに始まります。当時、土地を多く持っていれば勢力は強くなり、何より米を収穫できる土地が大きくなりますので土地というのは非常に重要なものでした。
この時代は武力闘争というのは、負ければ土地を奪われ命を取られるという過酷な時代でした。もし命を取られなくても、土地を奪われれば農地もなくなりますので結果生きていくこともできなくなる、そんな未来が待っていました。
そんな中で生まれたのが、自分の名誉を守り、先祖伝来であり命をつなぐ土地、すなわち『一所』を『命を懸け』守り抜くこと『一所懸命』という言葉だったのです。
一所懸命は一生懸命に
その後、江戸時代も中ごろになると平穏な時代となり、"土地のために命の懸けて"というのが時代とはズレた感性となりました。
それに伴い『一所懸命(いっしょけんめい)』の読みは『一所懸命(いっしょうけんめい)』に変わり、さらには現在の『一生懸命(いっしょうけんめい)』に文字も変わったと言われています。
一生懸命になって変わったこと
意味合いも確かにどちらも『命を懸けて必死に取り組むこと』は一緒なのですが、『一生』に変わったことで土地に執着し命を懸けて物事にあたるという意味合いは消えたようです。
現在も使われる一所懸命
現在では『一生懸命』しかほぼ使われることはなくなり、テレビで利用される際も『一生懸命』に統一されています。
しかし、とても有名な場ではいまだに『一所懸命』が使われています。
それは「歌舞伎」です。歌舞伎では代々の屋号を一所とし、それを命を懸けて守るという意味合いを持って現在でも『一所懸命』という言葉を使っています。
まとめ
1,000年ほど前に生まれた『一所懸命』という言葉が形を少し変えていまだに日常的に使われていること、そして元の言葉もまだ大切に使われている場所があるということ。
これらを知っていると『一生懸命』という時の言葉にぐっと重みを感じれるのではないでしょうか。
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