
ビントロングはジャコウネコの一種です。ジャコウネコは原始的な姿をしたネコの仲間で、東南アジアやアフリカに生息しています。その中でも最も体長の大きい種がビントロングです。
今回はビントロングの生息域や生態、そして日本で飼育されている姿をご紹介します。
目次
ビントロングの生息域と生態
ジャコウネコの中で最も体長の大きいビントロングは、成獣になると体長が60cm~最大1m、体重は9~最大19kgほどまで大きくなります。他のジャコウネコが大きくても体重5kgほどだと考えるとそうとう体格のいい種となります。
全身は黒く長い毛に覆われていて、頭部は短い毛をしています。あたりが暗くなった夜だと、ビントロングの姿を目視確認できないように保護色になっているようです。この黒い毛と体格から英語では「Bear cat」、クマネコと呼ばれています。
ビントロングの生息域
ビントロングが生息しているのはインドの北東部からインドネシア、そしてフィリピンに分布しています。樹上性のビントロングは分布している地域にある森林に生息しています。
ビントロングの生態
森林の樹上に生息しているビントロングは夜行性で、日中は樹洞と呼ばれる樹皮がはがれたことで樹木にできた空洞の中で休息しています。
ビントロングの食事
ビントロングは雑食性ですが、果実を主食とする植物食の傾向が強いです。しかし、樹上にある鳥の巣にある卵や昆虫、そして小型哺乳類や鳥類、を生き物を捕食することもあります。
樹上生活をしているビントロングですが、水に潜り魚を捕まえることもあるそうです。また、地表でも活動をし、地面を掘ってミミズなどを食べることもあるそうです。
ビントロングの尾
ビントロングの尾の長さは55~90cmほどになります。体長とほぼ等しい長さのある尾は太さもある筋肉質なもので、尾の先端で器用にものをつかむこともできます。この尾でバランスを取ったり木の枝をつかむことで樹上での移動をしています。
尾の下にある臭腺
ビントロングの尾の下、肛門の周辺には臭腺があります。この臭腺から出る匂いを木々にこすりつけることで、ビントロングは縄張りをあらわすマーキングをしています。
臭腺という名前なので臭い異臭がすると思われがちですが、ビントロングの臭腺から出る匂いは香ばしく、ポップコーンと成分が同じともいわれている香りがします。
日本で飼育されているビントロング
熱帯雨林の開発による生息地の減少や毛皮を目的とした乱獲を原因に、ビントロングは現在その数を減らしています。しかし、いくつかの日本の動物園では飼育されているため、その姿を見ることができます。今回はビントロングを飼育している3つの動物園を紹介します。
栃木県にある「なす動物公園」。こちらでは生態の紹介と併せて餌やり体験ができるようです。
動画はこちら
兵庫県の「神戸どうぶつ王国」。この動物園はビントロングの姿を見られるだけではなく、ビントロングをモチーフにしたオリジナルフードも楽しめるそうです。
#神戸どうぶつ王国 には動物をイメージしたオリジナルのアニマルフードがあります。ハシビロコウをイメージした「ハシビロコーヒー」ビントロングの「ビントドッグ」ワオキツネザルの「ワオワオロール」。ここでしか食べられないものばかり! ご来園の際は、ぜひご賞味ください♪ pic.twitter.com/AlaFhqzOLK
— 神戸どうぶつ王国 公式ツイッター (@kobe_doubutsu) 2019年2月1日
高知県にある「高知県立のいち動物公園」。2019年5月にビントロングの赤ちゃんが生まれたばかりの動物園です。
ビントロングの三つ子の愛称が「マヨ」「ネー」「ズー」に決定しました!父親の「ソルト」、母親の「ケチャップ」にちなんで調味料由来の名前になりました♪ pic.twitter.com/KTI5X8zDQ2
— 高知県立のいち動物公園 (@noichizoo_staff) 2019年9月1日
まとめ
インドや東南アジアに住みジャコウネコの一種、ビントロングは現在日本の動物園でも飼育されている動物園です。高知県立のいち動物公園以外の動物園でも繁殖に成功しているため、また新しいビントロングの赤ちゃんが生まれるかもしれません!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
出典:YouTube(ビントロングの生態を解説!餌やり体験も!ビントーク) / Twitter(@kobe_doubutsu) / Twitter(@noichizoo_staff)