
「百獣の王」ライオン。動物園でも人気のとてもかっこいい動物です。
そしてライオンといえば、真っ先に思い浮かぶのがオスについているたてがみです。
でもそのたてがみって何のためにあるのでしょうか。
今回はそんなライオンのたてがみについて解説島sう!
目次
ライオンのたてがみ

冒頭でも述べましたが、ライオンのオスというと、外見上一番の特徴はたてがみといえるでしょう。
立派なたてがみはとても雄々しく、ライオンの象徴ともいえます。
さて、そんなたてがみ、漢字表記は鬣、騣、巤、騌、鬃、鬉、鬐、鬛などがあげられます。
沢山の表記があるのですね。
ちなみにたてがみとは、動物の頸部または頭部に密集して生えている長い毛のこと。
ライオンはもちろん、馬やハイエナといった動物にもたてがみはあります。
そして、人間の頭髪やヒゲもたてがみの一種と解釈されているんだとか。
ライオンのたてがみがある理由

ではなぜオスライオンにはたてがみがあるのでしょうか。
一番古くオーソドックスな学説が、ダーウィンが唱えた「首を守る為説」です。
オス同士が戦う時に急所である首の部分を噛まれにくくするためということになります。
しかし近年別の研究結果が出ています。
その説では、たてがみは「強さを示す目印」とされています。
その研究で分かったことは、長くて濃いたてがみを持っているオスの方が、短くて薄いたてがみを持っているものよりも、強くてたくましいというものでした。
そしてもう一つが、「メスにモテる為説」です。
たてがみの色が薄いオスよりも、濃いオスの方にめすはよっていく性質があるんですって。
『強さの象徴となる男としてのシンボル』という一面があるということなのでしょうか。
たてがみのないライオンがいる?

ライオンのたてがみがあるのはオスのみで、メスライオンはたてがみを持っていません。
しかし、ライオンの中にはオスライオンでもたてがみがないという個体も存在するって知っていましたか?
そのライオンはマサイライオンというライオンで、アフリカ東部に生息しています。
このライオンは住んでいる地域によって、たてがみの種類が変わってくるという不思議なライオンで、標高800m以上の場所に住むマサイライオンは立派なたてがみがありますが、ジメジメして気温の高いケニア東部や北部などに生息するマサイライオンはたてがみの量がほんのすこしであったり、たてがみ自体ない個体までいるんだとか。
ツォボ国立公園のライオンたち
ケニアの南東部にある、ツァボ国立公園にいるマサイライオンは、ほとんどたてがみを持っていません。
その変わった風貌から、ツァボライオンと独自の呼称があり、大きさはオスで2.5m〜3m、体重は145kg~205kgほどのライオンです。
なぜたてがみがないのか?
ではなぜツァボライオンはたてがみを持っていないのでしょうか。
その答えは気温にあると言われています。
ツァボ公園は赤道に近い場所にあり、とても気温が高い地域です。
そんな場所でたてがみを生やしていたら暑すぎるということで進化の過程でたてがみは無くなっていったと言われています。
もう一つの説は、テストステロンというホルモンを多く持っているというものです。
テストストロンは男性ホルモンの一種で、筋肉を増大させ、骨格発達を即し、量が多いと暴力的になります。
そしてそのテストステロンがDDTという物質に代謝されると薄毛効果が現れるとも。
男性ホルモンが多過ぎるゆえの特徴というところでしょうか。
まとめ

ライオンのオス、その最大の特徴ともいえるたてがみ。
首や頭部を守るため、という説が古くからありましたが、強さを示す・メスにモテるためといった説もあります。
そして、ライオンならどのオスにもたてがみがあるという訳ではありません。
特定の地域に住んでいるライオンはオスにもたてがみがないということもあるんだとか。