旧暦で4月を意味する「卯月(うづき)」、その由来は十二支の「卯」とはまた違うものだった!

新年度を迎える4月。寒さもぐっと減り、緑も増えていくので好きな時期だという人も多いのではないでしょうか。

そんな4月には旧暦で「卯月(うづき)」と付けられていました。この名前は十二支の「卯」と同じ字なので、ウサギに関係するものと思ってしまいますが、どうやら違うようです。

春の訪れを感じる4月、その別名「卯月」の由来や意味をご紹介します。

卯月が4月を意味する理由

卯月は旧暦での名称

卯月が4月の別名とされているのは、卯月がもともと旧暦で4月をあらわす名前だったためです。

明治時代に現在の暦、グレゴリオ暦が採用されましたが、それまでの風習が名残として現在でも残っており、4月をあらわす名前として用いられています。

旧暦の卯月は現在の4月ではない?

現在の4月と旧暦の卯月は20日~50日ほど差異があります。この差と20~50日という間隔が発生するのは、現在と旧暦とでは暦の作り方に違いがあるためです。

現在の暦、グレゴリオ暦は太陽の周りを回る地球の動きを計算して出されています。それに対し、旧暦は月の満ち欠けと、季節のズレを調整するために太陽の動きを考慮することで暦を導き出さす太陰太陽暦です。

月の満ち欠けで算出される太陰太陽暦では、年始めを立春周辺の新月の日としていました。立春の日はグレゴリオ暦で2月4日頃に当たりますが、新月の日は毎年前後します。そのため旧暦と現在の暦では最大50日近くのズレが生じます。

年始めが違うのですから、4月に該当する卯月も現在の暦とは異なることになります。旧暦の卯月が相当するのは、現在の4月下旬から6月上旬頃です。

卯月の意味や由来

卯月の卯は「卯の花」

卯月は、「卯」の字が卯の花を指し、卯の花が咲く月を意味するというのが一番有力な説になっています。

卯の花というのは白い花を咲かせるウツギの別名です。

おからのことを卯の花ともいいますが、それは白いおからが咲き乱れるウツギの花に似ていることから付けられたとされています。

由来は十二支ではないの?

卯の花が咲く時期を由来とされる一方で、字を同じくする十二支の4番目にあたる「卯」から来たのではないかという説もあります。

しかし、他の月では十二支を由来としていませんので、卯月だけが十二支を由来とするというのは不自然だと考えられています。

十二支だと卯月に該当するのは「巳」

そもそも、十二支を月に当てはめた場合、「卯」が相当するのは旧暦の2月であり、4月ではありません。

数え方は古代中国に端を発します。中国では、柄杓の形をした「北斗七星」の取っ手が真下を向く冬至がある11月に十二支の「子」を当てて数え始めます。

そのため、4番目の卯は4月ではなく2月が相当し、「巳」が4月にあたります。中国のこの数え方は日本にも伝わっていますので、卯月を十二支由来とするのは難しいとされています。

他の月の語源と被る「植月」説

卯月は田植えの時期でもあります。そこで「植月」とあらわされ、後に「卯月」に転じたとも考えられています。しかしこの考え方は一つ欠点があります。

実は旧暦5月をあらわす「皐月」の由来の有力な説もほとんど同じ意味で、苗を植える月から来ているとされています。

同じ意味合いの名前を付けるのは考えづらいということで、この考えもあまり有力視されていません。

他にもある4月の別名

夏初月(なつはづき)・孟夏(もうか)

旧暦では4~6月を夏としていました。その事から夏の初めを意味する「夏初月(なつはづき)」や「孟夏(もうか)」という名前が付けられました。

乏月(ぼうげつ)

厳しい冬を越えた卯月の頃には、秋に収穫した穀物などがほとんど無くなっている一方、冬には実りがありませんので収穫もありません。そのため食料がほどんど無くなっている様子から「乏月(ぼうげつ)」という別名もあります。

麦秋(ばくしゅう)

食料が尽きていく一方で、卯月の頃は麦の収穫の時期でもあります。そこから、麦が実りの秋を迎えるという意味で「麦秋(ばくしゅう)」という名前があります。

まとめ

旧暦の4月をあらわす「卯月」、その名前は卯の花とも呼ばれるウツギが咲く頃だった事から付けられたと考えられています。

4月ですし、ちょうど十二支の4番目の「卯」のことかと思ってしまいますが、「卯」を旧暦に当てはめるとまさかの2月になるため月が違う、というのは驚きですね。現在の暦ではウツギが咲くのは5~7月なので、4月にはそうそう簡単にはウツギが咲くのは見られないようです。

関連キーワード

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事