海水を飲むとどうなるの?実は人体に悪影響を与える「海水」を紹介

2020.1.13


映画などで見かける海での遭難シーン。その中で、のどが渇いた人物が海水を飲もうとするのを必死に止めるシーンがあったりしませんか?

この時、海水を飲むと危険だ!と止めていますが、一体何が危険なのでしょうか?

たしかに塩辛い海水はあまり飲みたいとは思いませんが、のどが渇いているのですから、海水で水分を摂取するのも仕方ないと思ってしまいます。

でも実は”飲んではダメ!”と語られているのにはしっかりとした理由があったのです。なぜ海水を飲むと危険なのでしょうか。その理由について解説します。



海水の成分


地球上の水分の97%を占めるといわれる海水。その成分は約96.6%の水分と3.4%ほどの塩分とで構成されています。

塩分と一口にいっても様々な種類が海水には含まれており、約77.9%と大部分を占める「塩化ナトリウム」。次いで「塩化マグネシウム」が約9.6%。「硫酸マグネシウム」は約6.1%で「硫酸カルシウム」約4.0%、そして「塩化カリウム」の約2.1%となっています。

他にも海水にはナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオンといったイオンが含まれています。




海水を飲んだ時の人体への影響


海水の塩分濃度が約3.4%なのに対し、人体の塩分濃度は約0.9%に保たれています。この塩分濃度の違いにより、海水を飲むと人体は危険な状況になるというのですが、果たしてどのようなことが起こるのでしょうか?

脱水症状


2.5%の差というと、一見誤差と感じるような数字ですが、見方を変えると3倍以上という非常に大きな濃度の違いが海水と人体にはあるのがわかります。

塩分濃度が濃い海水を人間が飲んだ場合、人体では塩分を発汗や尿により排出することで体内の塩分濃度を調整しようとします。

しかし、人体に比べて非常に塩分を多く含んだ海水の塩分を排出するのは容易ではありません。

誤って大量に飲んでしまった場合、飲んだ分の塩分を体内の水分とともに排出する必要がありますので、場合によっては大量に体外に水分を排出することになります。

例えば1Lの海水を飲んでしまった場合、過剰な塩分を排出するために汗や尿で約1.35Lの体内の水分を排出する必要があるといわれています。

このように、海水を飲むと体内の塩分濃度を調整するために大量の水分が必要となるため脱水症状を引き起こす危険性があるとされています。

腎臓への障害


人体に入った塩分を排出することで体内の塩分濃度を調整する役目を果たしているのは腎臓です。

しかし、海水のように非常に大量の塩分が体内に取り込まれた場合、腎臓のキャパシティを越えてしまい、腎臓自体がダメージを受けてしまいます。

結果として腎臓は弱まり、排泄能力が下がるだけでなく、場合によっては腎炎といった腎臓に関わる病気になることもあるそうです。

海水を飲むと最悪死に至る


海水を飲んだ後、飲料水などで適正な水分補給をできない場合、脱水症状が悪化するだけでなく、体内の水分が減ったことで血液の循環が滞り、脳に障害が発生することもあります。

そうして神経系で異常が発生する他、痙攣の症状なども出て死に至ることもあるそうです。

塩分だけではない、海水の危険性


海水を飲んだ場合の危険性はなにも塩分だけではありません。他にも海水の汚染や海水に住む微生物や細菌の問題もあります。

例えば生活排水や工業排水などが流れ込んでいるような場所の海水を飲んでしまった場合、そこには塩分以外にも体に悪影響を与える物質が含まれている可能性もあります。

また、海には多くの生き物が住んでいます。そしてその生物たちの大きさは大小様々です。

大きいものならシロナガスクジラのような世界最大の生き物もいる海中ですが、一方で顕微鏡を使わないと見えないような細菌や微生物も存在しています。

大腸菌の多い海で誤って海水を飲んでしまった場合、大腸菌に感染する危険性も高まります。

もし海水を飲んでしまったら


少量の海水を飲んだだけなら激しい脱水症状に襲われる危険性も少ないですが、大量に飲んでしまった場合はそのままでは脱水症状に至る可能性があります。

その危険性を低めるためにも早急に吐き出し、水分補給をし安静にして過ごしてください。海水を飲んだ量が多かった場合は病院で診察してもらったほうが安心かもしれません。

まとめ


海水を大量に飲んでしまった場合、脱水症状から最悪死に至る可能性があるということが分かりました。

映画などの遭難シーンで海水を飲んではいけないというのはこのような理由があったんですね。海水浴などは楽しいかもしれませんが、くれぐれも海水を飲みすぎないように注意して海を満喫してください。

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