「いろはにほへと」の意味を知ってる?実はちゃんと意味の通った奇跡の歌だった!

2020.1.19


いろはにほへと……このいろは歌は小学校か中学校の頃、習ったという人も多いのではないでしょうか?

当時は筆者も意味もわからずにただただ発音が面白いなという感想しかありませんでした。ただ、実はいろは歌にもちゃんとした意味があります。しかも、実はとてもすごい歌なのです。

そこで、ここではいろは歌についてみなさんに知っておきたい情報をご紹介します。



いろはにほへと


「いろはにほへと」というのは、いろは歌の一節です。現代では言葉の勉強といえば「あいうえお」などを用いますが、かつてはいろは歌を使っていたと言われています。

いろは歌


以下、いろは歌の全文となります。

いろはにほへと ちりぬるを 
わかよたれそ つねならむ 
うゐのおくやま けふこえて 
あさきゆめみし ゑひもせす 
 
色は匂へど 散りぬるを 
我が世誰ぞ 常ならむ 
有為の奥山 今日越えて 
浅き夢見じ 酔ひもせず


いろは歌は七五調の韻文として作られており、仮名を重複させずに使って作られている誦文(ずもん)のことです。

実は超すごい歌


皆さんご存知の「いろは歌」はめちゃくちゃすごい歌というのはご存知ですか?おそらく、昔の人があいうえおの代わりに使ってたというくらいしか知らないいう人も多いのではないでしょうか?

しかし、実は超すごい「いろは歌」の凄い点をご紹介します。

47音重複なし


いろは歌は七五調を4回繰り返す今様という形式を守りながら、その上で仮名を1回ずつ重複させずに使うという制約を守って作られているのが特徴です。実はこれ、とてもすごいことだと言われています。

まず仮名を重複させずに使うというだけでも難しいのに、それを4回組み込み、さらには歌としての意味もしっかり持たせているのです。つまり、いろは歌はとても考え抜かれて作られている歌でもあると言えますね。

しっかり意味が通る


先にも述べましたように、47音全て重複なしで作られているにも関わらず、しっかりと意味のある歌として成立しているのです!考えて人は天才ですね!

いろは歌は悟りの歌


いろは歌の意味については諸説あるのですが、仏教の経典「涅槃経」の一部を詠った歌だという説が広く信じられているそうです。以下にその意味をご紹介します。

「いろはにほへと ちりぬるを」→「色は匂へど 散りぬるを」

「香り豊かで色鮮やかに咲き誇る花も、いずれは散ってしまう」という意味で、「諸行無常」を表していると言われています。

「わかよたれそ つねならむ」→「我が世誰ぞ 常ならむ」

「この世に生きる誰しもが、いつまでも生き続けられるものではない」という意味で、「是生滅法」を表しいていると言われています。

「うゐのおくやま けふこえて」→「有為の奥山 今日越えて」

「無常で有為転変の迷い、その奥山を今乗り越えていく」という意味で、「生滅滅己」を表していると言われています。

「あさきゆめみし ゑひもせす」→「浅き夢見じ 酔ひもせず」

「悟りの世界に至れば儚い夢を見ることなく、仮想の世界に酔うこともない安らかな心境である」という意味で、「寂滅為楽」を表していると言われています。

「諸行無常 是生滅法」「生滅滅已 寂滅為楽」の悟りの歌の教えを見事に47音で表現されているのです!




いろは歌の歴史


いろは歌はそもそも誰が作って誰が広めたものなのでしょうか。歴史は謎も多いですが、そこには多くの文献に残っている情報もあります。ここではわかる範囲で、いろは歌の歴史をご紹介します。

作者は不明


いろは歌の作者は不明です。空海が有力だと言われているものの、詳細は謎が多いです。他にも柿本人麻呂や源高明が作ったという説もあるのですが、これも確かな証拠はありません。

空海説などあるが可能性は低い


真言宗の開祖である空海が著作したと考える人も多いのですが、その背景にはどのような歴史があるのでしょうか。まず、空海が著作者だと言われる理由はいくつかあります。

1つが書の三筆の1人だったことで、もう1つが優れた仏教的内容を読み込めたこと、そして最後の1つが真言宗において有名な僧侶だったことなどです。

ただ、そもそも空海についてもわからないことが未だに多いため、可能性は低いと言えるでしょう。

金光明最勝王経音義


いろは歌の文献上最古の用例としては「金光明最勝王経音義」だと言われています。音義とは経典に記されている漢字の字義や発音について説明した書物のことで、金光明最勝王経音義は「金光明最勝王経」にある語句について説明したものです。

手習いとして使われた


いろは歌は仮名文字のすべてを学ぶことができるため、11世紀頃から手習いの手本として使われるようになったという歴史があります。

特に江戸時代に広く普及し、大正時代には3,065の寺子屋を対象に行われた調査では2,347箇所にも及んだと言われています。当時使われていたいろは歌の字体は、現代の平仮名の成立にも影響したと考えられているのだとか。

いろは順など現代でも使われる


1から順に「いろはにほへと」といういろは順で数える際などに用いられることもあるのが、いろは歌のすごいところですよね。現代でも普通に使っている人がいます。

また「いろはを教える」など、現代では「ノウハウ」や「基礎」の他にも物事の「始まり」の意味でも使われていることがありますね。

いろは歌はなぜ作られた?


そもそもなぜ、いろは歌は作られたのでしょうか。そこにも様々な説があるので、ここでご紹介します。

手習いのため説


一般的にいろは歌は手習いのために作られたという説が有力です。平仮名を使っている日本では、言葉の勉強も平仮名から始めます。その際、いろは歌を使っていたという歴史も残っています。

実は中国語のアクセント練習の為説


いろは歌は独特のアクセントがあり、発音はどこか日本語よりも中国語に近いという意見もあります。事実、中国語のアクセントの練習のために考案されたという説もあるくらいです。

アクセントの指示がある


金光明最勝王経音義にはアクセント指示の声点がありました。それぞれの文字ごとに声点が赤く表記されていて、発声のアクセントがわかるようになっているようです。

そのことから、いろは歌が漢語の声調を練習するために用いられたのではないかという考察がなされています。

いろは歌の謎


いろは歌はキリスト教の暗号文だったという意見もありますね。いろは歌をクロスワードのように配置すると、左右上と左下の3文字からなる「イエス」が浮かび上がります。また、下段一列の「とがなくてしす(咎なくて死す)」という文章になっているのも不可解だと考えられているようです。

いろは歌には「罪もなく死んだ御子イエス・キリストはその後に神となった」というメッセージがあるのだとか。ただ、こじつけの域を出ない話も多いため、信憑性は確かではありません。

まとめ


いろは歌は日常ではあまり聞かなくなりましたが、今でも学校で習うことがあります。そんないろは歌にはしっかりとした意味もあったんですね。

また、その精巧な構成にも注目できる他、歴史も興味深いです。これからさらなる事実が見つかるかもしれません。

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