着物と浴衣は何が違うの?和服に関する素朴な疑問を解決!

2020.3.26


花火大会やお祭り、夏のライブなど、いつもよりちょっとだけ気合を入れたいときのおしゃれ着に「浴衣」を着る若者たちが増えてきましたよね。

日本ならではの夏の風物詩として、街を彩る浴衣姿はとっても素敵です。でも浴衣を着るのは夏のみで、冬に和装でおしゃれをしようとしたら「着物」を着ますよね。この違いは一体何でしょうか?

そもそも浴衣と着物ってなにが違うの?と思っている方も多いと思いますので、今回はその疑問にばっちりお答えします!

浴衣は着物の一種


着物とは


着物というのはもともとは着る物、つまり衣服全般のことを指す言葉でしたが、幕末になって西洋の衣服が入ってくるようになると、西洋の服は洋服、従来の衣服を和服や着物と呼んで区別するようになりました。

時代が進み洋服を着る人が多くなるにつれ、着物は本来の意味が薄れて和装を表わす言葉として定着します。現代では和装全般のことを着物と表現するのが通常になっています。

浴衣とは


着物には様々な種類がありますが、浴衣はその一つです。もともとは高貴な人が沐浴のときに着たり、湯上がりの肌に羽織って水分や汗を吸い取らせるためのものでした。

その後、室町時代の末期から江戸時代になると、見た目にも華やかな柄物の浴衣が庶民の間にも広まり、盆踊りなどに行く際にも着られるようになりました。

男女問わず湯上がりや寝巻きとして、また外にも出かけられる日常着として、気軽に着用できる衣服へと変化していったのです。



着物と浴衣の違い

生地の違い


着物と浴衣では仕立て方や使用される生地が違います。

着物には裏地がついて二重になっている「袷(あわせ)」と、裏地がなく一枚の生地で仕立てる「単衣(ひとえ)」という二つの仕立方がありますが、浴衣は単衣のみとなっています。また着物の生地には絹や木綿・ウール・ポリエステルなどが使われるのに対し、浴衣には綿・麻・綿麻混合・ポリエステル・綿コーマなどが使われます。

浴衣は普段着ですので丈夫で吸水性が良く、洗えて型崩れしにくい素材が好まれます。また夏でも涼しく過ごすための着物なので、通気性が良くその分生地も薄手となっています。

着付けの違い


着物を着るときは必ず襦袢(じゅばん)を着ます。洋服を着るときに下着をつけるのと同じく肌襦袢を着て、その上に着物が汗で汚れないように、また重ねて着ているように見せるために長襦袢を着ます。

反対に浴衣は本来は湯上がりに羽織るために生まれたものなので襦袢は着ません。とはいえ、素肌の上に直接着て外に出かけるわけにはいきませんよね。ですから浴衣用の肌着や、和装下着を着た上から浴衣の着付けをします。

足元の違い


着物は草履の中に足袋を履きますが、浴衣は素足で下駄を履きます。

可愛らしいデザインの下駄を選んだり、華やかなペデキュアをしたりと、足元のおしゃれが楽しめるのも夏に着る浴衣ならではですね。

帯の違い


着物には袋帯や名古屋帯、半幅帯を着物素材や種類に応じて選んで結びますが、浴衣には細くて結びやすい半幅帯しか使いません。

涼しくサラッと着たい普段着の浴衣に合わせる帯が、袋帯や名古屋帯のような厚くて重たい帯ではちぐはぐになって似合わないのは想像しただけでわかりますね。

キレイな色合いの半幅帯をアレンジして、年代や浴衣の柄に合わせて結ぶとおしゃれに浴衣を着こなせます。

シチュエーションの違い


着物には格式がありそれぞれ着ていける場所が違います。シチュエーションに応じてその場にふさわしい種類の着物を選ばなければなりません。

それに対し、浴衣はとてもカジュアルな着物なので、フォーマルな服装を求められる場所に着ていくことはできません。外に着ていくときは花火や夏祭り、町の散策など洋服でも普段着で行くような場所のみと覚えておくといいでしょう。ドレスコードのあるような高級な飲食店には入れませんが、京都の川床などは浴衣でもOKです。

職種による違い


浴衣は基本的には夏に着る普段着ですが、職種による例外があります。例えば日本舞踊や演劇などの稽古着として着る場合は、夏冬関係なく一年を通して使われることもあります。

また有名な例としては力士の方がいますよね。関取かどうかに関係なく、現役力士は夏の正装として浴衣を着用しています。浴衣を着ずに外出することは禁じられているんですよ。

これは例外!着物と同じように着付けをする浴衣がある!


さて、ここまで浴衣の着物との違いについて見てきましたが、最後にご紹介したいのが『高級浴衣』と呼ばれるものです。

この浴衣は肌襦袢や長襦袢を着て半衿を付け、足袋を履いて夏着物として使うことができます。浴衣ではカジュアルすぎる、でも夏にもきちんとした着物でお出かけしたいという時に重宝します。

帯も名古屋帯を選びきちんと結ぶと、ぐっと格上げされてよそゆきとして着ることができます。生地に使われるのは綿紅梅(めんこうばい)・綿絽(めんろ)・綿縮(めんちぢみ)・麻縮(あさちぢみ)・綿絞り・綿紬などで、綿や麻で織ると浴衣になりますが、絹だと着物になり夏には向きません。

高級浴衣は少し値段は張りますが、一着持っておくと少し改まったシーンでも活用できますよ。

まとめ


夏には浴衣を楽しむという人が増えてきたここ数年、色々な場所で浴衣姿の人を見ることも多くなりました。

でも中にはルールを知らずに着ている、少し残念な人を見かけることもあります。自分が恥をかかないためにも、気持ちよく浴衣を楽しむためにも、最低限必要な基礎知識を持っておくと安心ですね。

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