「料理酒」と「日本酒」にはどんな違いがある?「みりん」との違いは??

料理を作る際の調味料として「料理酒」を使用することもあるでしょう。
ところでこの料理酒、日本酒とどこがどう違うのでしょうか。
また、料理酒と似たような用い方をするものとして、みりんもありますが、こちらもまた違いがわかりにくいかもしれません。

そこでここでは、料理酒と日本酒、さらにはみりんの違いについて見ていきましょう。

料理酒と日本酒の最大の違いは・・・

 

まずは料理酒と日本酒の違いについて先に結論を言ってしまうと・・・
日本酒は飲めますが、料理酒はそのままでは飲めない』。
これが最大の違いです。

料理酒がそのまま飲めない理由

料理酒と日本酒の違いで大きいのは、塩分が入っているかどうかです。

料理酒には塩が添加されているものが多いです。
実際、海水と同じレベルの塩味とされていることが多いですから、お酒として飲むのは厳しいでしょうね。

日本酒は米の風味が醍醐味となりますが、それに対し料理酒は塩味が邪魔するので、風味は乏しくなります。

料理酒が飲めないように加工されている理由

料理酒には塩の他にも、お酢や調味料を添加しているものもあります。
この加工は税金が関係しているからです。

日本では、お酒には酒税法に基づき税金が課せられます。
日本酒の場合は、1リットル当たり120円課税されています。

しかし調味料や塩を加えて飲めなくすると、酒類から外れます。
ということは酒税の課税対象外になるわけです。

酒税は本来四合瓶で86円、一升瓶だと216円かかります。
この部分が免税されるので、料理酒に加工すればより安く販売できるのです。

無食塩タイプの料理酒が高い理由

料理酒の中には、食塩ゼロのものもあります。
お酒の純粋な風味が欲しい、塩分はいらないという人もいるので、そのニーズに応える形で一部メーカーが販売しています。

この無塩タイプの料理酒は、塩が含まれていないので従来の料理酒と比較して割高なものが多くなっています。

前項で解説したような飲めなくするような処理が施されていないので、税法上お酒扱いになります。
よって酒税が課される分、どうしても高くなります。

「じゃあ、日本酒と一緒?」と思うかもしれませんが、メーカーも色々と工夫することで日本酒との差別化を図っています。

例えば塩は入れていないけれども、アサリのうまみ成分であるコハク酸を加えているものだったり・・・。
こうすることで、料理向きにしている商品があります。

また料理酒は飲まないことを前提にしているので、原料米を日本酒と変えているケースもあります。
原料を安くすることで、日本酒よりも低価格で販売するなど企業努力をしているメーカーもありますよ。

料理酒とみりんの違い

 

料理酒には日本酒ともうひとつ、違いが分かりにくい調味料があります。
それが「みりん」です。

みりんとは

みりんは、煮物や麺つゆを作るときや照り焼きのつや出しなどに使われます。

原料はもち米で、もち米を蒸して米麹と混ぜます。
そこに焼酎などの醸造アルコールを加えて熟成するのです。
十分熟成できたところで、圧搾、ろ過することで出来上がります。

みりんには14%程度のアルコールが含有されているので、混成酒に分類されます。

料理酒との違い

料理酒とみりんの違いは、どのような添加物が入っているかです。

料理酒は日本酒に塩分を加えています。
一方、みりんは糖分が高いのが大きな違いがあります。

みりんは甘みが強く、40~50%が糖分の商品も多くあります。

料理での役割の違い

料理酒は味を引き立てたり、素材を柔らかくしたりするために用いられます。
そしてもう一つ主要な役割として、臭みをとるというもの。
魚や肉の臭みをとるときにしばしば使われますよね。

一方、みりんは味を染みやすくする、照り・ツヤを出す、甘み・コクを出すなどの役割があります。
また料理酒との大きな違いは、煮崩れを防ぐ役割です。

みりんに含まれる糖類やアルコールが煮崩れで大きな役割を果たします。
お肉と一緒に使うと筋繊維の崩れ、穀物類の場合はでんぷんが崩れるのを防いでくれます。

まとめ

 

料理酒には、日本酒には入っていない塩が加えられているというのが大きなポイントです。
料理酒とみりんの場合は原材料が異なるので、料理で果たす役割も変わってきます。

正しい使い方を理解すれば、よりいろいろな料理を美味しく作れるかもしれませんね。
休日などを利用して、これらの調味料を使った自炊生活を楽しみませんか?

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