
カンガルーというと、楽しげにピョンピョン飛び跳ねている草食動物という印象がありませんか?
ところが、カンガルーは実に良い体格をしており、非常にマッチョなんです。
今回はなぜ草食系にもかかわらずカンガルーはマッチョなのか、その理由や秘められた身体能力について見ていきましょう。
目次
カンガルーとは

まずはカンガルーの生息地や生態など、基礎知識について見ていきましょう。
ワラビーなどカンガルーの中でも様々な種類がいますが、ここではカンガルーの中でも最大種の「アカカンガルー」に焦点を絞って見ていきますよ。
カンガルーの生息地
アカカンガルーの生息地はオーストラリア。
特に、オーストラリアの内陸部に生息しています。
環境変化に柔軟なところがあり、平原や林のほかに、半ば砂漠になっているような地帯でも生息できるほどです。
カンガルーの生態
アカカンガルーは群れを作って行動することが多いです。
1頭のオスに複数のメス、さらにその子どもたちと10頭前後の群れを作ります。
そして群れ同士が一緒に行動することもあります。
複数の群れが一緒になって、時に100頭超えで行動を共にするケースもあります。
草食性で、低木の若葉に芽、樹皮なども食べられます。
時に多肉植物を食べることもあります。
多肉植物から水分を摂取することもあるので、アカカンガルーは長期間水を飲まずに生活刷ることもできます。
夕方から夜間にかけてと早朝に活発に活動します。
日中は、生息地が暑くなるので木陰で涼をとっていることが多いです。
実はマッチョなカンガルー

カンガルーは、実は筋肉の塊です。
では、なぜカンガルーはマッチョになるのか、そして草食にもかかわらず筋肉が発達するのかという点について見ていきましょう。
カンガルーがモテるために筋肉は必須
カンガルーがマッチョなのは、モテるためともいわれています。
特に上腕の筋肉が発達していればいるほど、メスにモテるのだとか。
メスへの求愛行動として上腕を曲げて筋肉をアピールするのだそう。
ハーレムを作り上げるためにはケンカに強くなければならない。
そしてケンカに強くなるためには腕っぷしが必要だというわけです。
草食性なのにマッチョな理由
人間がマッチョになるには、肉など動物性たんぱく質をガンガン食べて・・・というイメージがありますよね。
しかしカンガルーは草食動物なので、肉など食べるはずもありません。
それにもかかわらず筋肉がつくのは、腸内細菌のおかげなんだとか。
カンガルーの腸内細菌は、草からアミノ酸を合成する能力があります。
アミノ酸は筋肉の材料になる栄養分です。
このため、草食でもカンガルーは筋肉モリモリなのです。
同じ草食動物のゴリラが500kgともいわれる脅威の握力を誇るのも、腸内細菌のおかげですよ。
カンガルーのすさまじい身体能力

カンガルーの筋肉は見た目だけではなく、優れた身体能力を支えています。
カンガルーの脅威的な身体能力について、見ていきましょう。
カンガルーの跳躍能力
カンガルーは移動するとき、走るというよりもピョンピョン飛び跳ねているイメージがありませんか?
この跳躍力はなかなかのもので、1回あたりの跳躍はだいたい9~13.5m程度だそうです。
その回転を速くすると、時速60~70km程度のスピードが出るんです。
スタミナも十分!
時速20km以上で走った場合、犬やシカのような四つ足の哺乳類と同じスピードで走るよりも、カンガルーの方が消費エネルギーは少なくなると推定されています。
このため長距離移動もお手の物で、アカカンガルーにいたっては、1日200km移動するのもざらだそうです。
カンガルーは泳げる
そしてまた意外と知られていないのは、カンガルーは泳ぎも得意である点です。
足腰の強さプラス、尾っぽを左右に振ることで推進力を引き出します。
しかも水中でのバトルにも強いのです!
天敵や犬に追いかけられた時には、近くに池や川があれば飛び込んで逃げようとします。
もし犬が後を追いかけて水中に入ってきたら、カンガルーは反撃に移るそうです
パワフルな前脚と、かぎづめ付きの指を駆使して、逆に犬を水中に押し込んでしまうそうです。
絶対よけて!カンガルーキックの破壊力
カンガルーには強い脚力のあることは、跳躍力の項目でご紹介しました。
この優れた脚力から繰り出されるキックは、破壊力抜群!!
尻尾で体を支えて、プロレスのドロップキックのように両脚を前に突き出してきます。
人間がこのキックをまともに食らうと、内臓が破裂してもおかしくないほどのパワーです。
まとめ
カンガルーは草食動物ですが、腸内細菌の力もあって、非常に筋肉質つまりマッチョな体を作り上げています。
それもすべてはメスにモテるためなのです。
とはいえ、その筋肉は見掛け倒しではなく、身体能力もかなりのレベルです。
特にカンガルーのキックは驚異の破壊力を有しています。