ちぐはぐなことを意味する「とんちんかん」の言葉の由来はなに? | FUNDO ちぐはぐなことを意味する「とんちんかん」の言葉の由来はなに? – FUNDO

ちぐはぐなことを意味する「とんちんかん」の言葉の由来はなに?

2020.7.5


何を言っているかわからない人に対して、「あの人はとんちんかんだな」と表現することがありますよね。

そもそも「とんちんかん」という言葉は本来どんな意味なのでしょうか?今回は「とんちんかん」が持つ意味や、言葉の由来についてご紹介します。

とんちんかんの2つの意味


たまに日常会話でも出てくる「とんちんかん」という言葉は、意味自体がそもそもわかりにくいですよね。

まずは、とんちんかんが持つ意味について簡単にご紹介します。

辻褄が合わないこと


とんちんかんとは、辻褄が合わないことを意味します。

特にちぐはぐな言動をする人に対して使う言葉で、会話の中で話していることがうまく噛み合わない時などに使います。

例えば「とんちんかんな会話をするな」や、「とんちんかんな受け答えになっている」などは、受け手にとって見当違いな言葉が返ってきたときに使われます。

また、話の前後で話が合わない際にも使う言葉です。

間が抜けていること


辻褄が合わない以外にも、間が抜けているという意味でも使われます。

とんちんかんは間抜けな人だけではなく、間抜けな言動も含めて表現する言葉です。

例えば「とんちんかんな人」のように形容詞となることもあるのですが、「このとんちんかんめ!」のように名詞となることもあります。

世間と少しずれている人のことを、総じて「とんちんかん」と表現することも多いですね。



とんちんかんの由来


そもそも「とんちんかん」という言葉自体が謎なので、ここからはその言葉が生まれた経緯についてご紹介します。

由来は鍛冶師から


とんちんかんは、鍛冶屋の作業の音に由来しています。

鍛冶屋では包丁や刀をハンマーで叩いて形を整えていくのですが、その鉄を打つ工程ではまず、親方が鉄を打ちます。そこに間を置かず槌を入れます。

そんな様子を指して、「とんちんかん」という言葉が生まれたそうです。

つまり、「トン!チン!カン!」と音が一致しない状況を指して生まれ、そこから転じてちぐはぐな様子や的外れな様をあらわす言葉になったとされています。

とはいえ、鍛冶屋で弟子が槌を入れるのが親方と同時では仕事にならないので、「トン!チン!カン!」という音がリズミカルに聞こえているのが正解になります。

漢字表記の由来


とんちんかんを漢字で、「頓珍漢」と書きます。

「頓」は急であることを意味する他、にわかを意味する言葉です。「珍」は珍しいことや貴重なこと、「漢」は中国や男のことを意味します。

そのままでは意味も分からない、漢字の羅列ですね。それもそのはず、そもそも頓珍漢は当て字なのです。

つまり、漢字1つ1つに意味があるわけではありません。それらしい漢字を当てただけなのです。

とんちんかんが意味する、「ちぐはぐ」ってなに?


とんちんかんには「ちぐはぐ」という意味があるのですが、考えてみるとこの「ちぐはぐ」という言葉も不思議な語感がありますよね。

ここからはそんな「ちぐはぐ」という言葉についても併せて解説します。

ちぐはぐの語源


ちぐはぐとは、2つ以上のものが食い違うことを指す言葉です。うまく噛み合っていないことや調和していないことを意味する言葉となっています。

ちぐはぐの「ちぐ」とは金槌を意味する「鎮具(ちぐ)」のことで、「はぐ」とは釘抜きを意味する「破具(はぐ)」が由来とされています。

どちらもあまり耳慣れない大工用語が語源となっています。

釘を打つ鎮具と、釘を抜く破具。これらを交互に使っていては、釘を打っては抜いているだけなので、仕事がちっとも進みませんね。

そんな何をしたいのかが分からない様子をたとえて、ちぐはぐという言葉を使うようになったそうです。

また、「ちぐ」が一具を、「はぐ」は剥ぐを意味するという説もあります。

一具とは「物が一揃いになっていること」で、剥ぐは「はぐれる」という意味です。

本来は揃っている(一具)はずのものが欠けている(剥ぐ)ことから、ちぐはぐという言葉を使うようになったのではないかということです。

とんちんかん・ちぐはぐの類義語


「とんちんかん」や「ちぐはぐ」には、どのような類義語があるのでしょうか。

矛盾


矛盾は、「つじつまが合わないこと」や「前後で話が一致しないこと」を意味します。

どんな盾も貫く矛と、どんな攻撃も防ぐ盾を売り文句に販売する商人に対して、「その矛で盾を突けばどうなるか」と尋ねる人物がいました。

これに対して商人は答えることができなかった、という中国の「韓非子」に書かれた一説から生まれた言葉です。

実際、矛が盾を貫いても、盾が矛を防いでも、商人の売り文句は辻褄が合わなくなってしまい、これまでの発言がウソになってしまいます。

とはいってもこれは実際にあった話ではなく、「韓非子」を書いた古代中国の思想家「韓非」が儒教を批判するためにあげた例となっています。

支離滅裂


言葉や行動に、「一貫性が欠けていて趣旨がひとつにまとまっていない状態」を意味します。

“細かくバラバラに離れること”を意味する「支離」と、”統一性が無いことから形が整わないこと”をあらわす「滅裂」が合わさってできた言葉です。

まとめ


「とんちんかん」という言葉は、辻褄が合わないことや間が抜けていることを意味しています。同じような「ちぐはぐ」という言葉にも、それらの意味があります。

由来は鍛冶屋や大工などからそれぞれ生まれたもので、どちらもずれている様子を指す言葉です。
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